『響け! ユーフォニアム』公式ガイドブックと位置付けられる本作。武田綾乃 先生による
書き下ろし小説2編のほか、インタビューや吹部紹介、応援コメントを収録した一冊です。
【 http://tkj.jp/book/?cd=72622601 】
北宇治高校の定期演奏会を描く「冬色ラプソディー」。まとめ役の“みぞれ”を補佐する
ことになった“久美子”が久しぶりに戻ってきた先輩たちの意思も交え、皆のこだわりと
成長を感じとれる様々なやりとりが見どころ。“麗奈”とのとっさの接触にドキドキです。
立華高校との合同演奏会に触れる「星彩セレナーデ」。“梓”の急成長ぶりに圧倒される
“久美子”が、ユーフォニアムを吹くことに対する自分なりの意味を再認識するやりとり
に生々しさを感じました。“麗奈”と過ごすひと時の別世界、その様子にホクホクです。
武田 先生のインタビュー記事では、これまで描かれてきたエピソードの創作秘話などが
語られて興味深く読ませてもらいましたし、吹奏楽部経験者であれば「あるある」と首肯
できる内容もふんだんに含まれておりました。そう言えば、な初のあとがきにも注目です。
2016年10月31日
2016年10月28日
『宝石吐きのおんなのこ(5) 〜ちいさな宝石店といつわりの魔法使い〜』
なみあと 先生が贈るファンタジーノベル。第5巻は敏腕警部“ナツ”の思い出話を交えて
“クリュー”の成長を追いつつ、あの男の心を揺さぶるある仮説が“ユキ”から示されます。
(イラスト:景 先生)
【 http://www.ponicanbooks.jp/book/1612/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n4843br/ 】
“エルサ”や“犬屋”から「“スプートニク”と似ている」と言及される“ナツ”が心外
と言いながら共通点を探るも中々出てこない。出会いから衝突してるのには思わず苦笑い
と言うしかありませんが、答え合わせをしてみれば腑に落ちるところもあり納得の一言。
そんな折、“ナツ”から届けられた封筒によってついに“ファンション”存命の可能性を
示唆される“ソアラン”。彼女からの仕掛けに次々と気付く彼がとった決断は至極当然。
その結果を受け入れる“イラージャ”の対応も切ないながら分かってしまうというもの。
昔語りの中で人見知りどころじゃない態度を示す“クリュー”が恋を知り、可愛らしさを
増していくだけでなく、それを失う局面を目の当たりにして想いを揺らすまでに成長した
様子を丁寧に描いてきました。それぞれにどんな未来が待ち受けているのか、注目です。
“クリュー”の成長を追いつつ、あの男の心を揺さぶるある仮説が“ユキ”から示されます。
(イラスト:景 先生)
【 http://www.ponicanbooks.jp/book/1612/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n4843br/ 】
“エルサ”や“犬屋”から「“スプートニク”と似ている」と言及される“ナツ”が心外
と言いながら共通点を探るも中々出てこない。出会いから衝突してるのには思わず苦笑い
と言うしかありませんが、答え合わせをしてみれば腑に落ちるところもあり納得の一言。
そんな折、“ナツ”から届けられた封筒によってついに“ファンション”存命の可能性を
示唆される“ソアラン”。彼女からの仕掛けに次々と気付く彼がとった決断は至極当然。
その結果を受け入れる“イラージャ”の対応も切ないながら分かってしまうというもの。
昔語りの中で人見知りどころじゃない態度を示す“クリュー”が恋を知り、可愛らしさを
増していくだけでなく、それを失う局面を目の当たりにして想いを揺らすまでに成長した
様子を丁寧に描いてきました。それぞれにどんな未来が待ち受けているのか、注目です。
2016年10月27日
『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 1』
藤孝剛志 先生が贈る新作は「小説家になろう」発表作の書籍化。クラス全員が異世界召喚
でほぼ異能力を与えられる一方、恩恵を受けなかった少年がなぜか即死能力で無双します。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)
【 http://www.es-novel.jp/booktitle/32sokushicheat.php 】
【 http://ncode.syosetu.com/n5691dd/ 】
異世界を守る存在「賢者」。その一人“シオン”は召喚した“知千佳”の級友らに賢者に
なるミッションを課す代わりとして異能力を授ける。しかし彼女を含めた数名はその変化
がなく足手まといとして置き去りにされ、更にドラゴンの強襲に遭い死を覚悟するが──。
“シオン”からの説明を受けている間も寝ていた“夜霧”が自分たちを奴隷にしようと
する級友をけだるげに殺すところから彼の無双ぶりが始まり、それについていく“知千佳”
が振り回されるという構図。彼女の反応が実に面白い。落ち着いた彼との対比としても。
鉄壁の即死チート能力を無暗に振るわないわりには賢者も、異世界人も、賢者候補の級友も
敵意を向けられれば死に至らしめる“夜霧”が色々と目をつけられていく中、“知千佳”も
それなりに秘密はあって、それらがどう絡んで物語が動いていくのかが興味深い作品です。
でほぼ異能力を与えられる一方、恩恵を受けなかった少年がなぜか即死能力で無双します。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)
【 http://www.es-novel.jp/booktitle/32sokushicheat.php 】
【 http://ncode.syosetu.com/n5691dd/ 】
異世界を守る存在「賢者」。その一人“シオン”は召喚した“知千佳”の級友らに賢者に
なるミッションを課す代わりとして異能力を授ける。しかし彼女を含めた数名はその変化
がなく足手まといとして置き去りにされ、更にドラゴンの強襲に遭い死を覚悟するが──。
“シオン”からの説明を受けている間も寝ていた“夜霧”が自分たちを奴隷にしようと
する級友をけだるげに殺すところから彼の無双ぶりが始まり、それについていく“知千佳”
が振り回されるという構図。彼女の反応が実に面白い。落ち着いた彼との対比としても。
鉄壁の即死チート能力を無暗に振るわないわりには賢者も、異世界人も、賢者候補の級友も
敵意を向けられれば死に至らしめる“夜霧”が色々と目をつけられていく中、“知千佳”も
それなりに秘密はあって、それらがどう絡んで物語が動いていくのかが興味深い作品です。
2016年10月26日
『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12』
聴猫芝居 先生が贈る、残念で楽しい日常≒ネトゲライフ。第12巻は両親不在の“アコ”の
家に泊まることになった“ルシアン”。ネトゲでも家を守るイベントが発生し大忙しです。
(イラスト/Hisasi 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892452-8/ 】
ゴールデンウィーク中に旅行する両親についていかない“アコ”が家で堕落した生活を送る
のを防ぐため“ルシアン”にお泊りしてほしい、とお願いする親も親ですが、真面目系クズ
な彼女のことを理解してやむを得ず引き受ける彼も彼だなぁ、とか思ったりもするワケで。
同じく始まるネトゲ上の家を守るイベント。部員も勢揃いで臨むか、と思えば都合があって
バラバラで参加する流れに。近い未来、いつかみんなとも離れ離れになってしまうのか、と
“アコ”と“ルシアン”に考えさせる描写が焦点の一つになるかと。杞憂に終わりますが。
“ルシアン”が“アコ”に対する気持ちもだいぶ変化してきたことが異色の夫婦喧嘩? で
明らかになりました。陥落間近、というかもう落ちてると言ってもいいかもしれません。
堪えきれない“アコ”がやらかしてくれましたし、二人がどこまで行くのか楽しみです。
家に泊まることになった“ルシアン”。ネトゲでも家を守るイベントが発生し大忙しです。
(イラスト/Hisasi 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892452-8/ 】
ゴールデンウィーク中に旅行する両親についていかない“アコ”が家で堕落した生活を送る
のを防ぐため“ルシアン”にお泊りしてほしい、とお願いする親も親ですが、真面目系クズ
な彼女のことを理解してやむを得ず引き受ける彼も彼だなぁ、とか思ったりもするワケで。
同じく始まるネトゲ上の家を守るイベント。部員も勢揃いで臨むか、と思えば都合があって
バラバラで参加する流れに。近い未来、いつかみんなとも離れ離れになってしまうのか、と
“アコ”と“ルシアン”に考えさせる描写が焦点の一つになるかと。杞憂に終わりますが。
“ルシアン”が“アコ”に対する気持ちもだいぶ変化してきたことが異色の夫婦喧嘩? で
明らかになりました。陥落間近、というかもう落ちてると言ってもいいかもしれません。
堪えきれない“アコ”がやらかしてくれましたし、二人がどこまで行くのか楽しみです。
2016年10月25日
『いでおろーぐ!5』
椎田十三 先生が贈るリア充爆発アンチラブコメ。第5巻は文化祭にて革命的勝利を目論む
“領家”たち反恋愛主義青年同盟部と“宮前”ら生徒会がかつてない闘争を繰り広げます。
(イラスト/憂姫はぐれ 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892185-5/ 】
部員たちが文化祭準備の要となる組織に内定を続け、生徒会を出し抜いて調子の良い展開
を見せたかと思いきや、“宮前”に地下部室がバレるなどじわじわと追い詰められていき
ハラハラさせられます。うらやまけしからん偽装で難を逃れるも“領家”の気落ちは深く。
そこで飛び出す“領家”の議長辞任発言。ここでの“高砂”の言動にまずご注目。まさか
あんな恥ずかしい引き止め方をするとは。それでほだされる彼女も彼女で。自己批判書も
面白いし、挿絵指定も素晴らしい。“女児”の思惑に反していく彼の心意気に天晴れです。
逆境をはねのけ遂に“領家”と“宮前”の一騎打ちを迎える局面。反恋愛と恋愛至上主義
の直接対決がまさかの結末を迎えます。この切り返しの面白さと、“領家”と“高砂”も
タジタジの様子になりつつアツアツぶりを魅せる場面はぜひ読んで確かめて頂きたいです。
“領家”たち反恋愛主義青年同盟部と“宮前”ら生徒会がかつてない闘争を繰り広げます。
(イラスト/憂姫はぐれ 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892185-5/ 】
部員たちが文化祭準備の要となる組織に内定を続け、生徒会を出し抜いて調子の良い展開
を見せたかと思いきや、“宮前”に地下部室がバレるなどじわじわと追い詰められていき
ハラハラさせられます。うらやまけしからん偽装で難を逃れるも“領家”の気落ちは深く。
そこで飛び出す“領家”の議長辞任発言。ここでの“高砂”の言動にまずご注目。まさか
あんな恥ずかしい引き止め方をするとは。それでほだされる彼女も彼女で。自己批判書も
面白いし、挿絵指定も素晴らしい。“女児”の思惑に反していく彼の心意気に天晴れです。
逆境をはねのけ遂に“領家”と“宮前”の一騎打ちを迎える局面。反恋愛と恋愛至上主義
の直接対決がまさかの結末を迎えます。この切り返しの面白さと、“領家”と“高砂”も
タジタジの様子になりつつアツアツぶりを魅せる場面はぜひ読んで確かめて頂きたいです。