2016年09月30日

『うちの居候が世界を掌握している!15』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ。第15巻は“キルマン”が抜けて金銭面で
危機を迎えるオリオンリュートを救う人物とその起死回生の策がもたらす結果を描きます。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388886.html


社員たちからの支持を受けてCEOに就任。そして数々の肩書を活かし、というか活かされて
“真哉”とのお見合いに臨む“ルファ”。ようやく彼女に報われる時が来たかという事態に
“桃香”たちが焦りを見せるのは必定。彼女たちの気持ちを彼が知るのは如何ばかりか。

そんな中、未来を明確に描けていないと感じる“莉子”の動揺と焦りが顕著に見えはじめ
ます。頑張る彼女と、彼女の想いを受け止めて温かく見守る“ルファ”と“真哉”の言動
に微笑ましいものを感じます。確かに“莉子”が一番「一般人」に近い立ち位置ですし。

“キルマン”の、そして母“雅”の真意を探る“真哉”。対峙する“キルマン”から忠告
された、ある論文が導き出していた一つの推論。“キルマン”が“雅”と手を組んだ意味
も分かった今、“真哉”に何ができるのか。次巻でいよいよ区切りがつく物語に注目です。

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2016年09月29日

『ゴブリンスレイヤー3』

ドラマCD化が決定した、蝸牛くも 先生が贈るダークファンタジー。第3巻は収穫祭を前に
浮つく女性陣や“ゴブリンスレイヤー”の日常と、その裏で暗躍するある計画を描きます。
(イラスト:神奈月昇 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388343.html


ゴブリン退治に同行する“女神官”。“ゴブリンスレイヤー”と共にいる時間の長さを
羨みながらもその立場に立てない自分に、そして彼に憤る“妖精弓手”の八つ当たり具合
が微笑ましい。素直になれない彼女なりのアピールも魅せてくれるので面白いワケですが。

そんな二人を差し置いて、収穫祭で“ゴブリンスレイヤー”と時間を共にするのは午前の
“牛飼娘”と午後の“受付嬢”。浮ついた気持ちのない彼ではありますが、彼女たちに
それなりの心に残る思い出を残すあたり、やってくれます。思わぬ一言も頂けましたし。

そんなほのぼのとした日常を楽しむ裏側で辺境の街に迫る危機。それに直面し、見抜いた
“ゴブリンスレイヤー”の「教育」ぶりは相変わらず容赦がなくて圧巻。物語に挟まれる
間章とその意味を気にしつつ、次なる冒険はどう転がり込んでくるのか楽しみであります。

posted by 秋野ソラ at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2016年09月28日

『我が驍勇にふるえよ天地2 〜アレクシス帝国興隆記〜』

あわむら赤光 先生が贈るファンタジー戦記。第2巻は南へ進軍する“レオナート”たちに
四公家の一人、そして風変わりだが屈強な傭兵団が立ちはだかる、新たな戦いを描きます。
(イラスト:卵の黄身 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388893.html


プレアデト教導傭兵団。雇われた先の兵士を鍛え上げることで戦績に貢献し、名を上げる
団をまとめる“サイモン”、そして切り込み隊長の女傑“マチルダ”は天下を取る夢に
向かって“グレンキース”公を唆し、“レオナート”たちと対峙する道を突き進みます。

一方、“レオナート”は“シェーラ”の仕掛ける伝説伝承によって民衆の好感を得つつ
有力な人材と資材を更に取り込んで勢力を拡大していきます。両勢力の激突が見せる
熱い戦いと人間ドラマ、そして意外な展開が面白さに拍車を掛けます。見どころです。

その過程で重要な鍵を握ることになる少女“アリスティア”と彼女に付き添うことに
なる色男、白銀の騎士と名乗るちょっと胡散臭い“クルス”。2人の奇妙な関係が導く
驚きの結末も“レオナート”たちの助力になるところにご注目あれ。次巻も期待です。

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2016年09月27日

『中古でも恋がしたい!7 小冊子付き限定版』

田尾典丈 先生が贈る「小説家になろう」発の学園ラブコメ。第7巻は合同文化祭後半戦、
執拗に“古都子”を追い詰めようとする“亜恋”に対し、遂に“清一”が灸をすえます。
(イラスト:ReDrop 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797387421.html


文化祭1日目で吹っ切れた“優佳”からの熱烈なアプローチに困惑する“清一”。“外崎”
が嫉妬するのも分かります。「ロミオとジュリエット」で“ロミオ”を演じる“三賀本”に
モヤモヤした気持ちを抱き、持て余す“清一”ですが、どこまで二次元にこだわれるやら。

“八百谷”も“亜恋”たちの動向に目を光らせるものの、彼女がシークレットイベントで
何を仕掛けてくるか分からないまま決定的な事件が勃発。静かにキレた“清一”が尻尾を
掴み、先手を打つ過程に、彼の小学生時代に見せた片鱗を垣間見れる瞬間が見どころです。

「ラブレター事件」を始めとする過去があるからこそ今がある。それに気づいた“清一”
たちの力強さに勇気をもらったような気がします。限定版でも見せた“才谷”の女子力の
高さに注目しつつ、“古都子”の新しい噂の発生源が物語をどう動かすか期待したいです。

posted by 秋野ソラ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2016年09月26日

『りゅうおうのおしごと!4』

「第28回将棋ペンクラブ大賞(文芸部門)優秀賞」を受賞した、白鳥士郎 先生が贈る熱血
将棋コメディ。第4巻は「マイナビ女子オープン」に挑戦する“あい”たちを描きます。
(イラスト:しらび 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388183.html


相手が強ければ強いほど実力を発揮し、時には“銀子”すら凌駕する《捌きのイカヅチ》
こと“雷”が登場。しかも“八一”と将棋を指すことにご執心で元カノ疑惑まで浮上と
なれば姉弟子や愛弟子が黙っているワケもない、ということでちょっとした爆発しろ案件。

将棋が「ニコニコ動画」の有力コンテンツという背景を活かし、実際に実況しているかの
ような臨場感をもって“あい”たちの対局を描写していく熱さの中にもコミカルな演出を
忘れない 白鳥 先生の力量が今巻も存分に発揮されております。イラストもまた実に良い。

“あい”は譲れない人を、“愛衣”は負けられない自尊心を、“桂香”は捨てられない夢を
賭けてこれまで以上の激戦に臨みます。その様子をあのページ数でよく収めてきたものだと
脱帽。師匠思いな弟子の心遣いも胸を打ちました。ということで、次は“八一”の番です。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル