2016年08月31日

『エロマンガ先生(7) アニメで始まる同棲生活』

伏見つかさ 先生が贈る新たなる兄妹ラブコメディ。第7巻は“マサムネ”と“紗霧”の
夢を叶えるアニメの制作スタッフに難ありと評される人物に振り回される顛末を描きます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892249-4/


『世界で一番可愛い妹』のアニメ化に向けて行われる脚本会議。シリーズ構成を担当する
“真希奈”は「仕事をしない脚本家だがすれば大ヒット間違いなし」という難物。脚本を
書いてもらうべく説得に臨む“マサムネ”も彼女が転がり込んでくるのは想定外でしょう。

「同棲」というキーワードが飛び交う中、“京香”との関係もより親密になる一面が目を
引きます。“真希奈”との騒がしい日々が続く間に彼女が持ってきた「セカイモ」同人誌
に全力で食いつく“狭霧”のエロマンガ先生ぶりが面白い。“めぐみ”もアレな感じで。

「俺たちが作ったアニメを観て、妹が笑うことです」──アニメの成功をそう位置づけた
“マサムネ”へ鬼のように仕事が舞い込んできます。まさに〆切の嵐なスケジュールで
てんやわんやになる彼に怒った“狭霧”のとんでもない宣言で話がどう動くのか注目です。

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2016年08月30日

『ゼロから始める魔法の書VII -詠月の魔女〈下〉-』

虎走かける 先生が贈るファンタジー作品。第7巻は“アルバス”と再会した“ゼロ”たち
の前に「あの方」が現れ、世界の破壊を宣告。それぞれが運命の道を選ぶ瞬間を迎えます。
(イラスト/しずまよしのり 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892276-0/


「これより、世界を破壊する」──。あっさりと告げる「あの方」により世界情勢が一変
する様子を目の当たりにする“ゼロ”たち。彼女が世界を救うと決断し、“傭兵”がその
想いに応えるあの場面は印象に残るものがありました。あの不幸があったことも踏まえて。

“十三番”の気持ちを汲み、詠月の魔女として成長を見せる“アルバス”。すでに手遅れ
なところは致し方無いとして、世界を救うため尽力する彼女の様子にようやく安堵の思い
が生まれました。“サナレ”の件もスッキリして、様を見ろと内心つぶやいたところです。

所々で可愛らしい言動を見せる“リーリ”。体いっぱいの勇気を振りしぼって“神父”に
お願いする場面も見どころの一つ。想いが報われる展開は実に良いものです。世界の危機
に総力戦で挑む中、北の大地を目指す“ゼロ”たちは勝てるのか、続きが気になります。

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2016年08月29日

『ソードアート・オンライン18 アリシゼーション・ラスティング』

川原礫 先生が贈る大人気シリーズ。「アリシゼーション編」10冊目となる第18巻はついに
アンダーワールドで発生した騒乱に決着をつけるため、あの少年が奇跡の復活を遂げます。
(イラスト/abec 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892250-0/


それでも素直に目覚めないか、とやきもきさせられましたが遂に“キリト”復活。“PoH”
や“ガブリエル”との因縁も断ち切り、美味しい所をかっ攫う彼を後押しする“ユージオ”
もまた立役者と言える気がします。そこで素直に終わらないのがこの紙幅を生む訳ですが。

アンダーワールドから現実世界へと姿を表わすことが出来た“アリス”。世を震撼させる
彼女の存在は当然“キリト”と関係する女性陣の心情も刺激することに。あの強気の姿勢
と不安な想いが入り交じる彼女の言動がたまりません。停戦は長くは続かないのでした。

“キリト”の最大のライバルである“茅場”も底力を見せて物語の大団円ぶりに一役買う
形となりました。アリシゼーション編、完結です。お疲れ様でした。本当に長かった・・・。
多分、巻数をリセットするのではと思われますが、彼らが紡ぐ新たな物語にも注目です。

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2016年08月26日

『私、能力は平均値でって言ったよね!(2)』

早くも ねこみんと 先生によるコミカライズもスタートした FUNA 先生のファンタジー作品。
第2巻は「赤き誓い」の一員としてハンターの活動を始めた“マイル”の活躍を描きます。
(イラスト:亜方逸樹 先生)

http://www.es-novel.jp/booktitle/24heikinchi2.php
http://comic-earthstar.jp/detail/noukin/
http://ncode.syosetu.com/n6475db/


折れた“メーヴィス”の剣を絶対折れない剣に強化してみたり、家庭教師で教えた美少女を
あらぬ方法で強大な威力の魔法を行使できるようにしてみたりと相変わらず見当違いの力を
見せつける“マイル”。しかし「赤き誓い」の力は状況によりけりで判断がつかない状況。

そんな中で見せる“レーナ”の「焦り」、その意味に気づいた“マイル”たちがあっさりと
その気持ちを受け入れるあたり、仲間としての絆の強さを垣間見た気がします。とある謀略
に巻き込まれた彼女が感情あらわにしてキレる場面は中々にスカッとするものがありました。

“マイル”の収納魔法をこれでもか、と活用して稼ぎを増やしていく「赤き誓い」の面々。
その彼女の動向を探る“モレーナ”王女の追求はいよいよ“マルセラ”たちにも及んで今後
また交わってくるのか注目ですが、あとがきで言及されている内容も気になるところです。

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2016年08月25日

『最強喰いのダークヒーロー 2』

望公太 先生が贈る、悪党が強者を倒す痛快ジャイアントキリング・ストーリー。第2巻は
学園公認アイドルにして序列6位の少女が“双士郎”に急接近し更なる策謀が巡らされます。
(イラスト:へいろー 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388879.html


学園内の大多数を影で支配する序列2位の“楽斗”。“パンドラ”なる女性に後押しされ
“双士郎”へあの手この手で仕掛けてくる新たな敵への対策を考える中、彼の前に現れた
“乱華”の好き好きモードに満更でもない様子を見た“リザ”のご立腹感にまずご注目。

もちろん“乱華”に裏があることは百も承知で容赦なくねじ伏せてくる“双士郎”。実に
えげつない所ですが、彼女の本質やチーム戦で戦い抜くことを踏まえての対応と分かると
中々の人心掌握術ですな、と感心します。そのチーム戦もかなりの荒業を見せてますが。

そして迎える“楽斗”とのチーム戦、そして個人戦での対決。悪党を更なる悪党が喰って
いく衝撃の展開はぜひ読んで確かめてほしいものです。用意周到にして極悪非道の数々に
拍手を送ってもいいと感じました。新たなステージに立つ“双士郎”の今後に期待です。

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2016年08月24日

『デボネア・リアル・エステート2 お給仕をする傭兵と、健気に笑う兎姫(プリンセス)。』

山貝エビス 先生が贈る地上げ屋エルフと伝説の傭兵が織り成す物語。第2巻はウサ耳少女
との出会いから主不在の国全体を地鎮することになる“デボネア”たちの活躍を描きます。
(イラスト:柴乃櫂人 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388732.html


周囲に争いもなく平和そのもののゼータ王国。そこで起きた思わぬ政変により国を追われた
“ラヴィニア”を助けた一角兎の影響で獣堕ちした彼女。国に戻りたい彼女の思いに応える
決意を固めた“ルーウィン”が主人も説得し、かの国へ向かうことになるのが今回の本筋。

そこへ商売敵となるスタンザ商会の“テリー”が割込みを掛けてきて険悪ムード、一触即発
という所で“ルーウィン”がその場を収めるものの、妙な展開へと繋がって“デボネア”が
意外な形で窮地に立たされる、というかジリ貧になるというか。素直じゃないって難しい。

ゼータ王国に辿り着いた“ルーウィン”が見た下劣な敵、そして“ラヴィニア”の獣堕ちが
意味する王国の秘密。彼女の魅力と健気な様子が存分に感じられる展開が見せ場と言えます。
彼に好意を寄せる女性陣がいつ行為に及ぶのか興味津々に思いつつ、続きを待つ次第です。

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2016年08月23日

『伊達エルフ政宗 2』

森田季節 先生が贈る異世界転生×戦国ファンタジー。第2巻は迫る「織田」に対抗すべく
東国の大同盟を図るも「武田」と「上杉」の衝突は回避不可。“政宗”の選択が問われます。
(イラスト:光姫満太郎 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388312.html


軍神として越後に君臨する“謙信”の設定もアレですけど“定満”がよりぶっ飛んでます。
そんな彼女が「北条」を求める気運を奇策で収めた“勇十”のハーレム化が止まりません。
女性たちと入魂じゃないかと疑い、確認して回る“政宗”が何とも可愛い様子を見せます。

“信長”の尖兵たる「徳川」に押される“信玄”が下した決断。その意図を汲んだ“勇十”
たちの粋な計らいが見どころの一つと言えましょう。彼女にとっては色々な意味でプラスに
なる出来事となったみたいですし。犠牲を払った“謙信”の詳細な描写が求められる所。

遊び心いっぱいの設定が今巻も目白押しですが、それらが全て史実を活かして作り込まれて
いることも見て取れるワケで。読み応えのある本作は引き続き応援していきたいところです。
東国大同盟を成し遂げた“政宗”たちに立ちはだかるサタンこと“信長”の動向にご注目。

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2016年08月22日

『小説 ガーリッシュナンバー 1』

2016年10月より放送開始予定のTVアニメ『ガーリッシュナンバー』。そのイラストノベル
が単行本化。担当は原作の 渡航 先生。クズかわいい新人声優の活躍的なものを描きます。
(キャラクター原案・カラーイラスト:QP:flapper モノクロイラスト:やむ茶 先生)

http://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321604000058/
http://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM09000032010000_68/
http://www.tbs.co.jp/anime/gn/


「わたしが言うのもなんだが、この業界はおかしいと思う」──なりたい職業として目指す
30万人の中から、職業として認められる300人の中に入っているかどうかも分からない新人
声優の“千歳”が業界の厳しい現実に直面しつつ今日もやる気なく仕事に向かいます──。

同時発売となる 堂本裕貴 先生のコミックスも拝読。小説の101ページ目あたりまでを収録
している感じですが、“千歳”のクズかわいい様子が掴めて良いと思います。オススメ。
そんなに皆さん社畜ラノベが読みたいんです? と思う今日この頃な読了感を味わいました。

兄であり、元声優にして“千歳”のマネージャーを務める“悟浄”の視点も織り交ぜながら
声優という職業、とりまく環境が如何に厳しいかを訴えながらもコミカルに描写する内容は
夢も希望も無いかも知れないが面白いのは確か。彼女が活躍できるのか注目しておきます。

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2016年08月19日

『その10文字を、僕は忘れない』

『モノノケグラデーション』でデビューした 持崎湯葉 先生が贈る新作は恋愛小説。一日に
10文字しかしゃべることのできない少女と出会った少年の粗削りで繊細な機微を描きます。
(イラスト:はねこと 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631131-1


高校二年生の春。学校へ向かう遅刻常習犯の“蒼”を襲う急な豪雨。雨宿りのため寄った
公園で偶然出会った同級生の少女“菫”。彼女が掲げてきたスケッチブックに書かれた
問いかけを契機に懸命に会話を試みる彼女とのやりとりも悪くないと思う自分がいた──。

“蒼”が通う学校の教員であり“菫”のいとこでもある“小花衣”先生から彼女の事情に
ついて聞かされた彼が自然と距離を近づけていく中、彼が抱く想いは思慕か或いは同情か
を問いかけられる場面があります。揺らぐ気持ちに読んでいる側も切なくなってきます。

やがて恋仲になる“蒼”が気づく、“菫”が抱える深い心の傷跡とそこからくる行動原理。
彼女の夢が叶う瞬間とともに訪れる別れの気配、好きなのに衝突してしまう互いの気持ち。
2人でいることの意味を問いかけ続けた結末は必見です。実に良い恋愛小説でありました。

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2016年08月18日

『六畳間の侵略者!? 23』

健速 先生が贈る人気シリーズ。通算25冊目はWebにて連載中の番外編「へらくれす!」から
小編3つと書き下ろしの中編を収録した一冊。六畳間の少女たちの淡い恋心を掘り下げます。
(イラスト/ポコ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/673.html
http://yomeru-hj.net/novel/rokujoma_h/


悪女になりたい、と“キリハ”に教えを乞う“晴海”を描く「バッドガール・ビギンズ」。
どちらも悪女になりきれない様子が見どころ。「なぐり逢えたら」では“孝太郎”に対して
素直になれない“クラン”とそれを気遣う“静香”の可愛らしい一面が見れるのがポイント。

霊能力と魔法で“エルファリア”のちょっとした若返りを図る「今しばらく美しく」では
彼女のお茶目っぷりもちろん、“孝太郎”がちゃんと彼女のことを見ていることが窺える
場面にご注目。そして中編「恋する修学旅行」では六畳間の女性陣を動揺させる事態が発生。

“孝太郎”の外見的、内面的問題を認識した上で、修学旅行の勢いに乗せて告白を決意する
“汐里”。告白の行方を固唾をのんで見守る女性陣と“孝太郎”が示す決意と心境の変化は
ぜひ読んで確かめていただきたい。彼を心配する“賢治”の言動と立ち位置が好感触です。

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2016年08月17日

『自宅警備員は社会の奴隷になりました。』

「自宅警備員社会復帰プロジェクト」の被験者となった無気力青年が強制的に仕事の依頼
をこなす内に変わっていく様子を描く胸熱青春ラブコメ。繕衣 先生のデビュー作です。
(イラスト/kakao 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/678.html


「生産性のある奴隷程度の役目は果たしてもらう」強制的に集められた自宅警備員たちへ
宣告する“実里”に連れてこられた“浪人”も立派なすねかじり者。一日に12時間を労働
に費やすゲームのような社会実験に巻き込まれる彼は色々な人物と出会うことになる──。

うろ覚えで難しいことを言おうとして言動がおかしくなる女子小学生の“湯遊”、とある
不祥事でお金持ちから貧乏になった元お嬢様の“清歌”、“浪人”を知っているらしいが
いつも被り物で顔を隠す“マッキー”、個性豊かな少女たちとのやりとりがまず面白い。

自身も含めて関わりのある人たちが抱える問題に向き合ううちに、自宅警備員であっても
何かのために、誰かのために頑張ってはいけない道理はない、と過去を振り切って前へと
進んでいく“浪人”に力をもらったような気がします。“静海”の今後のデレに期待です。

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2016年08月16日

『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5』

SOW 先生が贈る街角パン屋繁盛記。第5巻はかつて自分を救ってくれた“ゲーニッツ”との
対峙を決意する“ルート”が“スヴェン”を取り戻すべく動く中で衝撃の事実に触れます。
(イラスト/ザザ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/675.html


緊急制御コードによって“ゲーニッツ”を主と認識する“スヴェン”と戦う局面を迎えた
“ルート”が味わった無力感。かつて特務部隊で行動を共にしていた彼から告げられた
王になる、という宣言。“レベッカ”の助けを受けても彼の野心を止めるかは至難の業。

“ゲーニッツ”が唯一取り逃がした公王の存在から動き出す事態。立場をひた隠しにする
人物たちの暗躍。“スヴェン”を緊急制御コードから解放するための「リセットコード」
を教えられるも、それは彼女の記憶を失う諸刃の剣。“ルート”に決断が求められます。

時折呼び起こされる記憶を経て至る章題の「別れ」が示す意味合いを知ったとき、随分と
しんみりさせられたものです。危うく完結か、と思ったら引き続き6巻も出るとのことで
何よりです。4巻のあの展開から色々と丸く収まってくれた本作の続きに期待しています。

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2016年08月15日

『造られしイノチとキレイなセカイ』

『勇者<オレ>と魔王<カノジョ>のバトルはリビングで』の 緋月薙 先生が贈る新作は青年
騎士が遺跡で発見した幼子を幼なじみと共に育てていくスローライフ・ストーリーです。
(イラスト/ふーみ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/677.html


ガラス張りの巨大な容器の液体の中をたゆたう、造られし少女“イリス”を目覚めさせた
聖殿騎士“カリアス”とその幼馴染で精霊術師の“フィアナ”。神の祝福なき彼女のため
代わりに愛情を注ぐと決めた彼が「おとうさん」と呼ばれるところから物語は始まる──。

世界を揺るがす親バカっぷり、勘違い続きな幼なじみ2人の関係。緋月薙 先生のド安定感
を味わえる出だしで最後までスラスラ読めます。ていうか“カリアス”さん、分かってて
その言動なの(苦笑)。恋愛模様が次第にクロスしていく展開も思わずほっこりします。

視点を切り替えてそれぞれの機微を描く構成も良いです。“フィアナ”も「おかあさん」と
呼ばれることになりますし“イリス”も特別な力の片鱗を魅せてきます。命の危機すら、
世界の危機すら親子の力で乗り越えていく“カリアス”たちの行く末に注目したい所です。

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2016年08月12日

『幼馴染の自動販売機にプロポーズした経緯について。』

二宮酒匂 先生が「カクヨム」に掲載していた小説が書籍化。田舎町にある自動販売機に
憑く人ならざるものに恋をしてしまった少年の、長く続く片思いを描く青春恋愛劇です。
(イラスト:細居美恵子 先生)


http://kadokawabooks.jp/product/77/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154898017


文房具屋の傍らにある古ぼけた自動販売機。神社に生まれ育った“少年”は、ある日その
自販機に和装の女性がいることに気づく。けれどその姿に誰も気づかないと知った彼は
地縛霊かと思い退治に乗り出すが、付喪神だと教えられ気心知れた仲となっていき──。

小学生で友達になり、中学生で“自販機の精”への想いに気づき、高校・大学は想い人と
離れ彼女を作ろうとしても上手くいかず、兼業で神社を継ごうと決めた頃には告白された
同級生に先に結婚され、と報われない一途な少年の想い続ける姿勢に思わず涙が出そう。

人の死と同じく物もいつかは壊れる。そんな当たり前の事態に直面した“自販機の精”の
あきらめと“少年”の往生際の悪さ。どちらが勝るのかをぜひ見届けてほしいところです。
オカルティックなラブストーリー、十二分に堪能いたしました。2人に幸あらんことを。

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2016年08月11日

『響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編』

2016年10月からTVアニメ第2期がスタートする 武田綾乃 先生の人気作に新シリーズ登場。
マーチングバンドの強豪校へ進学した“久美子”の友人を軸とする学生生活が描かれます。
(イラスト:アサダニッキ 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=72587201
http://anime-eupho.com/


北中時代に見た立華高校の十八番『シング・シング・シング』のマーチングに憧れた“梓”。
迷わずその吹奏楽部に入部するも、トロンボーンの演奏とステップの両立は難しく、初心者
の“あみか”や経験者の“志保”“太一”、先輩らと共に練習漬けの日々を送ることに──。

“あみか”の面倒も見つつ、自身を高めようと努力する“梓”。彼女が次第に実力の片鱗を
見せてくる陰で、挫折感を味わう“志保”や出来るのにやらない“太一”、そしてある決意
を胸に進学・入部してきた“あみか”の抱える暗部がちらほらと物語を揺さぶってきます。

憧れの先輩である“未来”や“栞”の昔話も交わって吹奏楽部という組織の難しい一面を
窺い知る中で、“梓”も「ある問題」を指摘されることに。彼女が呪う脳のメカニズムは
結果を出した彼女に突きつけられた現実をどう受け止めるのか。続く展開に大注目です。

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2016年08月10日

『踊り場姫コンチェルト』

岬鷺宮 先生が贈る新作は、自身が書きたかったという音楽小説。全国大会を目指す高校で
天才だが問題のある少女と機械のように堅い演奏をする少年の出会いが奇跡を呼ぶ物語です。
(イラスト/mocha 先生)

http://mwbunko.com/978-4-04-892278-4/


毎年、強豪2校が吹奏楽コンクールで全国大会に出場する静岡。県立伊佐美高校吹奏楽部が
その全国に挑む鍵を握るのが校内の七不思議として語られる「踊り場姫」。オーディション
に合格した“康規”が先輩から託されたのはその姫こと“楡”を指導することだった──。

譜面に書かれている内容や部員の演奏状況など気にせず自由気ままに指揮棒を振るう“楡”。
表現力の豊かさが掴めずに自身の力量を殺してでも安定志向でトランペットを吹く“康規”。
両極端の2人がかみ合うことで全国レベルへ至る可能性を模索しますが中々うまくいかない。

ギリギリまでつまずき、あげくその気持ちをぶつけて喧嘩別れするほどの窮地に陥りますが
“楡”の音楽に対する想いに気づき、時計屋の子であることや作曲をする境遇を活かして
あの協奏曲へ繋げていく話運びが実に綺麗でした。報われない“伽耶”にも幸あらんことを。

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2016年08月09日

『偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚』

竹岡葉月 先生が贈る出直し異世界転戦記。第3巻は自身を召喚した人物探しに一念発起
する間もなく退学の危機が訪れる“ケータ”へ、追い打ちとなる事実と真実が訪れます。
(イラスト:ともぞ 先生)

http://fbonline.jp/08shinkan/08shinkan.html#_02


皇国随一の騎士団からスカウトされた“イリス”。退学を宣告された“ケータ”。やがて
離れ離れになる前に彼の真意を突き止めたい“ライラ”。皇国の首都、水晶府を訪れる
ことになった3人は、和平会談に臨む“ベスティアリ”たち魔王軍四天王と出会うことに。

関係者が一斉に集った水晶府でタイミング悪く色々なことが一気にバレたとき、唯一不在
である魔王“フードゥー”がひた隠しにしていた事実を前にキレる“ケータ”。そりゃあ
少なからず想う所のある相手にそんなことをされたら、と思うと同情の念を禁じえません。

暴走する“ケータ”を現実に引き戻した絆、そしてすべてのことに落とし前をつける彼の
姿勢。ちゃんと正しい選択肢を選んだ彼は称賛に値するものがあります。お話としては
もう少し続けられる余地があると思うので正直惜しいですが、完結を祝したいと思います。

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2016年08月08日

『テンプレ展開のせいで、おれのラブコメが鬼畜難易度』

『今すぐ辞めたいアルスマギカ』の 氷高悠 先生が贈る新作はラブコメディ。「お約束」を
司る女神の加護を得た少年がテンプレ展開に巻き込まれながら意中の女の子を狙う物語です。
(イラスト:檜坂はざら 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321604000655


RINEで“テンプレの神様”からのメッセージを受け「テンプレートデイズ」の加護を受けた
“奏汰”の前に空から窓を突き破り“ティナ”が現れる。好感度MAXの彼女からアプローチ
を受けまくる彼の、大好きな幼なじみの“美織”に誤解されまくる呪いの日々が始まる──。

可愛らしい容姿に加え、許嫁で巨乳というアルゼクラン皇国の第五皇女“ティナ”。多少の
無理も何のそので“奏汰”の日常に侵食していく彼女が仕掛けるテンプレ、お約束的展開の
数々に辟易する彼が“テンプレの神様”に抗議するも下世話な反応で返され為す術もなく。

そこへ“ティナ”を狙う、あからさまに怪しい“犬巻”が登場。命の危機を前に、幼なじみ
とのフラグ回復への数少ないチャンスが重なったとき“奏汰”は誰を選ぶか。テンプレを
これでもか、と活用する話運びにご注目。ラストも話の幅が広がる可能性を見せています。

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2016年08月05日

『魔王とアン まったりゆったり世界征服(1)』

『転生吸血鬼さんはお昼寝がしたい』のイラストを担当する 47AgDragon 先生がまさかの
小説家デビュー。最強魔王とその従者たちがスローライフな世界征服に手を出す物語です。
(イラスト:47AgDragon 先生)

http://www.es-novel.jp/booktitle/28maotoan.php


かつて大陸を席巻した魔王“オルレア”。今では封印され600年の時を過ごしていた魔王が
突如封印を解かれ目を覚ます。起こしたのは褐色美女の魔族“アン”。その目的は「傍に
いて御身を末永く観察したい」と言うのだが、起こされた魔王は何をすればよいやら──。

まったりしたい。ただそれだけのために騒動へ首を突っ込んではを繰り返しいつの間にか
魔王となった“オルレア”が、性懲りもなく年端もいかない少女の姿で隊商の長の世話に
なりつつ諸国漫遊しながら地域の問題をちょちょいと解決していくお気楽な感じが面白い。

一人称で語られる心情、独特のルビの振り方、そして思い描いた情景をそのまま絵にして
表現できる しるどら 先生の反則級な手法が特徴の本作。遠く離れた大陸随一の魔術組織
に在籍する才媛“フェレ”の頭を悩ませる魔王の所業は未来をどう左右するのか注目です。

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2016年08月04日

『パパのいうことを聞きなさい! after 1』

松智洋 先生が贈るドタバタアットホームラブコメの番外編が登場。“空”と“祐太”の
結婚式から4年。それぞれが成長し、自分の道を歩み始めたその後を描いていきます。
(イラスト:なかじまゆか 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-630808-3
http://dash.shueisha.co.jp/feature/matsutomohiro_mourning/


音大卒業後の進路に悩む“空”。自分の力でデザイナーになるために苦悩する“美羽”。
そして新しい家族を迎える前に恩返しを決意する“ひな”。“祐太”が3人を引き取って
から8年。ついにここまで来たかと思うと、胸に去来する感慨深い想いが抑えきれません。

“莱香”や“仁村”“佐古”といった「ロ研」メンバーの相変わらずな言動、“サーシャ”
や“よし子”伯母、“信好”氏のアシストなどを経て新たな命の誕生を迎えるあの瞬間。
なかじま 先生の見開き一面のイラストも相まって、実に印象に残るシーンでありました。

“美羽”の父親問題も進展が見られたり、“ひな”の成長ぶりに感心したり、“空”の
頑張りすぎる姿勢に呆れつつも微笑ましく思ったり、とハートフルなスピンオフでした。
松智洋 先生の早すぎるご逝去を心より惜しみつつ、改めてお悔やみ申し上げる次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル