竹岡葉月 先生が贈る新作は、御伽草子「鉢かづき姫」を基にしたボーイミーツガールもの。
ヘッドギアを被る自称ロボット少女に幼なじみの面影を垣間見る少年の奇妙な縁を描きます。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)
【 http://blog.hakkoushuppan.co.jp/category/4356993-1.html 】
想い人“霧香”がいる生物部の少年“ネコル”。幼き日に忍び込んだ妖怪赤屋敷で遭遇した
実験体に似たヘッドギア少女が高校の正門前でバイクを持ち上げては投げて、こう告げた。
「都市型作戦兵器『渡会ヒカリ』カスタム。今日からこの学校を守りにきました」──。
幼なじみの“ぴーちゃん”はすでに亡く、彼女を元に作られたロボットだという“ヒカリ”。
けれどふとした仕草や考え方に人間としての“ぴーちゃん”を感じる“ネコル”が彼女から
目が離せなくなっていく流れは実に微笑ましい。その分、トラブルにも巻き込まれますけど。
織り込まれる過去の挿話。“ヒカリ”を「回収」しようとする人物の登場。彼女の部屋に
残された意思。点が線で繋がり、“ネコル”が「ポンコツ女」に投げつけた言葉と、それを
受けた彼女の変化はぜひ見届けてほしいところ。成瀬 先生のデザインも良かったです。