2016年07月29日

『第七異世界のラダッシュ村』

『異世界居酒屋「のぶ」』で知られる 蝉川夏哉 先生が「星海社FICTIONS」で新作を上梓。
異世界へ一時入植する5人が思わぬ事態を経て未知なる地を開拓していく顛末を描きます。
(Illustration/はみ 先生)

http://www.seikaisha.co.jp/information/2016/07/03-post-radash.html


これまでに6つの異世界を発見し順次入植を進めている世界。異世界考古学の俊英に同行
して第五異世界の様子を取材する機会を得たフリーライター“啓太郎”は異世界接続事故
に遭い、見たことのない世界「第七異世界」とその異世界人と直面することになるが──。

元の世界へ戻る術を失った直後は抗えない喪失感を味わう“啓太郎”が、入植団のメンバー
や現地の人々と生きていくため共存を図るうちに「ある目的」が胸中で育まれていく過程が
興味深い展開を見せます。皆が「その世界を生きている」という雰囲気が伝わってきます。

異世界の文化、特に「食」に関する部分に非常に興味があるという 蝉川 先生らしい描写が
ちらほら窺えます。空腹時に読むのは避けた方がいいかも知れません。「ラダッシュ」とは
何なのか。その意味を知り、決断を下した“啓太郎”たちに明日はあるのか、注目です。

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2016年07月28日

『マンガの神様(4)』

蘇之一行 先生が贈る、マンガをテーマにした青春ラブコメ。第4巻は遂に連載が決まった
かと思えば思いも寄らぬ試練を課される“伊織”。漫画を描くことへの意義を問われます。
(イラスト/Tiv 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892197-8/


どんだけ編集長に嫌われてるの“伊織”は? と思わせる出だしから始まる最後の試練。
「何のために面白いマンガを描くのか」自身の存在意義を問うような質問に明確な答えを
示しきれぬまま、悩みを抱えつつ部活で制作したマンガの頒布に力を注ぐことになります。

“みもり”先生のみならず“翔太郎”や“夜桜”からも面白さを認められたマンガをどう
手に取ってもらうか試行錯誤する展開はまさに青春そのもの。そこへ“萌黄”の帰国騒動
に加え“伊織”が告白を受け、更に現場を“楪葉”に盗み見られてしまうのだから悶絶級。

“萌黄”への返答、そして編集長に対する回答。鍵を握るのはやはりあの人物というのが
“伊織”らしい。回答に合わせて編集長の思惑も明かされ、納得のまとまり方を示して
くれました。彼らに幸あらんことを願いつつ、無事の完結を心より祝いたいと思います。

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2016年07月27日

『ガーリー・エアフォースVI』

夏海公司 先生が贈る戦闘機×美少女ストーリー。第6巻はモンゴルで見つかった日本製の
F-15J、それも千年前の機体の謎に迫る“慧”たちにロシアのアニマ三人娘が対峙します。
(イラスト/遠坂あさぎ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892188-6/


前巻の戦いを経て「ザイ」というものに対する見方を変えざるを得なくなった“慧”たち。
“八代通”との議論は実に興味深い内容でしたが、裏付けるものがなく仮説の域は出ず。
そこへ戦闘機F-15Jの発見と、その発掘にまつわる様々な思惑に直面することになります。

少数精鋭で降り立つモンゴルの地で身の危険を感じることになる“慧”。敵意むき出しの
アニマ三人娘に出会ったのもその時。その中で“ディー・オー”のみ元となる機体が不明
なことが大きな伏線になります。“ファントム”がまさかあんな態度を見せるとは・・・。

少しずつ手に負えなくなる事態に“イーグル”や“ラファール”も投入することになる
日本勢。緊迫の度合いが高まる中で、ついに“慧”が一歩踏み出す形に。良くやったと
思う一方で、“イーグル”や“グリペン”に訪れる変化が何を意味するのか気になります。

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2016年07月26日

『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインV -サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス〈下〉-』

時雨沢恵一 先生が贈る、川原礫 先生の世界観「GGO」を元にした痛快ガンアクション作品。
第5巻は裏切り者チームが待ち受ける巨大豪華客船で“レン”たちが死闘を繰り広げます。
(イラスト/黒星紅白 先生 原案・原作/川原礫 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892110-7/


これまでの戦闘をくぐり抜け生き残った各チームから1人ずつ選ばれて結成されたチーム
「ビトレイヤーズ」。様々な思いを胸にチームを抜けてきた面々の思惑をも蹂躙していく
“ピトフーイ”のやりたい放題ぶりが豪快です。清々しいほどに敵役を演じてくれます。

水が押し寄せてくる恐怖がやがて巨大豪華客船の沈没秒読みへと切り替わっていく緊張感。
次々と倒されていくプレイヤーたちを確かめながら“ピトフーイ”に迫っていく“レン”。
そして明かされる裏切りの真実。“レン”が激怒するのはちょっとお門違いかもですが。

要所でイイ場面を見せてくれる“エヴァ”“フカ次郎”そして“ピトフーイ”。特に“レン”
に対する気持ちを吐露した“ピトフーイ”の意外な一面を垣間見れたのは印象深かった。
それでも容赦なく“レン”が彼女を殺しにいく姿勢には称賛。「SJ3」も楽しかったです。

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2016年07月25日

『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンX』

宇野朴人 先生が贈るファンタジー戦記。 大台に乗る第10巻はキオカ共和国に防戦一方で
追い込まれていく“シャミーユ”たちを、表紙にも遂に帰ってきたあの男が救い出します。
(イラスト/竜徹 先生 キャラクターデザイン/さんば挿 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892196-1/


“イクタ”がいる、ただそれだけで得られる安心感を久々に味わえたのがまず嬉しい所で。
“シャミーユ”への態度にも遠慮がなくなって吹っ切れた様子にも思わずニヨニヨします。
早速釘を刺しに来た“トリスナイ”も容赦無い。そこでの彼女の反応がまたたまりません。

もちろん敵方の“ジャン”にとってすれば面白くない状況に。でも、そこが読み手として
待ちに待った知略の応酬へと繋がるワケです。話が進んでいくうちに帝国軍の士気が上昇
していく過程がこれまた楽しい。その裏で“ハロ”があれこれと暗躍を続けていきます。

そして、ずっともやもやしていた“ハロ”に対して言及する“イクタ”。まさに一騎打ち
とも言える彼女とのやりとりに繋げられたのは彼を支える知識ゆえ。まさに今巻の見所。
経緯ゆえに新たな人物が帝国を支えることになりますが、また一癖ありそうで楽しみです。

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2016年07月22日

『蜘蛛ですが、なにか? 3』

かかし朝浩 先生によるコミックス第1巻と同時発売となる、馬場翁 先生の迷宮サバイバル
ストーリー。 第3巻は成長を続ける“蜘蛛子”が宿敵、“地龍アラバ”と遂に対峙します。
(イラスト:輝竜司 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/72/
https://web-ace.jp/special/youngaceup/kumo_twitter/


なまじ強くなったものだから敵が寄り付かず困る“蜘蛛子”。それでも“マザー”に遭って
その恐怖を再確認したり、“火龍レンド”を下して更に成長したりしてたら管理者と対面し
「禁忌」LV10になって世界の真実を知る破目に。・・・何だか話が大きくなってまいりました。

一方、地上では勇者になった“シュレイン”が仲間を次々に“ユーゴー”の手玉に取られ、
国を追われる一大事が発生。気持ちの追いつかない彼が国を救う勇者としての気概を持って
苦難に挑む展開が熱い。目下、気になるのは“カティア”の心情の変化です。期待してます。

アラクネになるより先を目指す“蜘蛛子”も地上を目指すにあたり迷宮を調査する人間たち
と遭遇し思う所ありながらもマザーと場外闘争を繰り広げ、同族との争いを軽くあしらい、
そして迎える“地龍アラバ”との死闘はまさに見どころ。巻末挿絵が示すその先に注目です。

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2016年07月21日

『鉢かぶっちゃった姫〜蠣館奇譚〜』

竹岡葉月 先生が贈る新作は、御伽草子「鉢かづき姫」を基にしたボーイミーツガールもの。
ヘッドギアを被る自称ロボット少女に幼なじみの面影を垣間見る少年の奇妙な縁を描きます。
(イラスト:成瀬ちさと 先生)

http://blog.hakkoushuppan.co.jp/category/4356993-1.html


想い人“霧香”がいる生物部の少年“ネコル”。幼き日に忍び込んだ妖怪赤屋敷で遭遇した
実験体に似たヘッドギア少女が高校の正門前でバイクを持ち上げては投げて、こう告げた。
「都市型作戦兵器『渡会ヒカリ』カスタム。今日からこの学校を守りにきました」──。

幼なじみの“ぴーちゃん”はすでに亡く、彼女を元に作られたロボットだという“ヒカリ”。
けれどふとした仕草や考え方に人間としての“ぴーちゃん”を感じる“ネコル”が彼女から
目が離せなくなっていく流れは実に微笑ましい。その分、トラブルにも巻き込まれますけど。

織り込まれる過去の挿話。“ヒカリ”を「回収」しようとする人物の登場。彼女の部屋に
残された意思。点が線で繋がり、“ネコル”が「ポンコツ女」に投げつけた言葉と、それを
受けた彼女の変化はぜひ見届けてほしいところ。成瀬 先生のデザインも良かったです。

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2016年07月20日

『天空監獄の魔術画廊V』

永菜葉一 先生が贈る囚人収集ファンタジー。第5巻は脱獄に失敗し囚人となった“リオン”
たちが再びその機会を得て、迫りくる世界の危機と天空の大監獄に隠された謎に挑みます。
(イラスト:八坂ミナト 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321512000601


看守の“マティーリ”を小気味よく退けた立役者の“フィーネ”。“アルカマリア”署長
の呪縛を愛の力で乗り越えた“アネット”。“シェリー”の提案に乗って世界の王となる
ことを決めた“リオン”に「君に釣り合うため」と公言され、動揺しまくる“キリカ”。

確かに比べてみれば明確な理由がないため、“リオン”の師“イングラム”でも敵わない
“スピカ”をその身をもって封じようとする“レオナ”のあの主張が一段と際立つと共に
胸を打つものがありました。自身が描く幸せの形に従って選んだ彼の選択しも立派でした。

出来ないことを出来るようにする。その信念ゆえに“リオン”が667番目の絵を生み出す
力ともなったワケですが、まさか世界の王になる理由に「それ」が含まれているとは・・・。
4人の女性を幸せにすると宣言し、実現した彼を称えつつ、完結を祝したいと思います。

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2016年07月19日

『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #02』

枯野瑛 先生が贈る、終末の世界を描くファンタジー作品。「すかすか」に続く新シリーズ
第2巻は“ラキシュ”たちと日々を過ごす“フェオドール”が信条を告げる決意を固めます。
(イラスト:ue 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321604000295


都市としての死が近づくライエル市。まだ生があることを祝う奉謝祭に紛れ込んだ人物が
持ち込んだ「小瓶」が話の軸となります。“リンゴ”と“マシュマロ”という新しい妖精
も加わり賑やかになったかと思えばあの重苦しい結末。枯野 先生、流石に容赦ないです。

面影と立場を変えた“アイセア”に感慨深さを感じつつ、心を見抜かれた“ティアット”
と“ラキシュ”の“フェオドール”に対する機微の描写に微笑ましさを覚えることしきり。
だからこそ彼が掲げる大義、信じる正義、求める未来、生き方に注目が集まるワケですが。

せうかなめ 先生によるコミック連載が「月刊コミックアライブ」にて開始していますし、
そこへ「アニメ化企画進行中!!」という嬉しい知らせを聞き、打ち切りが決まったあの瞬間
からは想像もしないステージへ上がる「すかすか」「すかもか」の今後に期待が掛かります。

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2016年07月18日

『異世界とわたし、どっちが好きなの?』

『ひとりで生きるもん!』の 暁雪 先生が贈る新作はラブコメ。異世界ハーレムを夢抱く
少年が転生に必要なポイントを貯めるべく現世で異世界厨の少女と健闘していく物語です。
(イラスト:へるるん 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1438


美少女だが、どこか近寄りがたい雰囲気を醸し出す“結月”。偶然、異世界ラノベを嗜む
同好の士と知った“翼”だが夢を語った瞬間、呆れられる。その後、転移の機会を得た彼
であったがSPなるポイントが足りず、試練を課される。それは彼女も同様なようで──。

SPを貯めるため、仕方なく「異世界転移同盟」を組むことに同意した“結月”。ぼっちで
あるが故に始まった試練を経て、少しずつクラスメイトとの、そして“翼”との距離感を
縮めていく展開が、こそばゆくて実に良いですね。もちろん、彼から見た機微も含めて。

ロリでおっちょこちょいな“女神さま”に再び異世界へ転移する機会を与えられた“翼”
が思い描く「最高の幸せ」の変化が、そのまま本作のタイトルに対する回答へと繋がる
展開はまさに見せ場と言って良いでしょう。異世界で過ごす2人の幸せを願いたい所です。

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2016年07月16日

「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年上期」エントリー


ゼロの使い魔(21) 六千年の真実
 【16上期ラノベ投票/9784040681184】

りゅうおうのおしごと!(3)
 【16上期ラノベ投票/9784797388176】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175422200.html

ゴブリンスレイヤー
 【16上期ラノベ投票/9784797386158】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/174263999.html
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175434979.html

デボネア・リアル・エステート 傭兵は剣を抜き、ハイエルフは土地を転がす。
 【16上期ラノベ投票/9784797386844】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175509339.html

近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係
 【16上期ラノベ投票/9784047340923】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175335812.html

弱キャラ友崎くん Lv.1
 【16上期ラノベ投票/9784094516104】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175754625.html

七星のスバル(3)
 【16上期ラノベ投票/9784094516098】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175577637.html

精霊幻想記 4.悠久の君
 【16上期ラノベ投票/9784798612355】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175672286.html

図書館ドラゴンは火を吹かない
 【16上期ラノベ投票/9784800249845】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/174155059.html

てらめぐりぶ?
 【16上期ラノベ投票/9784434218378】
  → 感想記事: http://njmy.sblo.jp/article/175235706.html



◆ 好きなライトノベルを投票しよう!! - 2016年上期
 http://lightnovel.jp/best/2016_01-06/

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2016年07月15日

『魔王の始め方 4』

笑うヤカン 先生が贈るダークファンタジー。新章突入となる第4巻は東にある新大陸へ
自ら偵察に赴く“オウル”が、謎の予知や勇者扱いされて振り回される顛末を描きます。
(イラスト:新堂アラタ 先生)

http://ktcom.jp/bn/bn021


大陸全土を手中にした“オウル”が“リル”と共に海を渡り乗り込んだ新大陸。言葉も
違えば文化も違う、そんな中でもやることは変わらないのが彼らしい。とは言え、まさか
ダンジョンで赤子を拾うことになるとは思わんでしょう。しかも普通じゃないところも。

原住民の“ユツ”を攫い、魂を繋げたら勇者だと呼ばれ、そう仕向けたのが彼女の祖母、
“テナ”で“オウル”に様々な予知を授けることになる流れ。彼が定められた道を安穏と
進むはずもなく、興味深いやり方で覆していくのが面白いです。何でもアリですね、彼は。

やがて避けられないと気づいた「ヤツ」との激戦。まさかそんな結末を用意しているとは
思いも寄りませんでした。それでも抜け目なく準備を進めていたのが流石“オウル”と
いう所でしょうか。“ローガン”が今巻もイイ所を持っていってくれて満足しています。

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2016年07月14日

『小和田くんに隙はない? 飯田さんの学園事件簿』

萩原麻里 先生が「一迅社文庫」から久々に贈る新作は、ちょっと不思議な学園事件簿。
首を突っ込む“飯田”さんとクールな“小和田”くんの、騒々しい学園生活を描きます。
(イラスト:水月悠 先生)

http://www.ichijinsha.co.jp/novel/2016/6/#post-1596


猫がいなくなれば一緒に捜索し、指輪をなくしたと聞けば探し、差出人不明のラブレター
を見つけたら相手に興味を持ち、美術部の騒動で犯人探しに乗り出したり、と忙しない
“飯田”さんに巻き込まれる“小和田”くんは、2人で学園の事件解決に乗り出す──。

もっぱらきっかけを作るばかりの“飯田”さんは、どこか憎めない闊達さが魅力の少女。
そんな彼女に呆れながらも付き合う“小和田”くんは、冷静に物事を見極められる少年。
バランスのいい2人組が学園の事件を解決していく連作短編形式の構成が読みやすい。

“小和田”くんも実は嫌々“飯田”さんの無理難題に付き合っているワケじゃない、と
いうことが分かる機微の描写は実にキュンとくるものがありました。もちろん、事件の
意外な謎を紐解いていく過程を描いていく場面も見どころ。これはオススメしたいです。

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2016年07月13日

『モンスター娘のお医者さん』

『シスターサキュバスは懺悔しない』などで知られる 折口良乃 先生が完全無欠のモン娘
ラノベを引っさげて「ダッシュエックス文庫」に参戦。オカヤド先生の推薦オビ付きです。
(イラスト:Zトン 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631120-5


魔族と人間が共存する街、リンド・ヴルムで診療所を開いた“グレン”は魔族に興味を抱き
魔族のアカデミーへ留学し、若くして魔族を診る医師の資格を取得した変わり種。ラミア、
半人半蛇の助手で姉弟子でもある“サーフェ”と共に、彼は日々の診療に勤しみます──。

モン娘に一家言をもつ 折口 先生が描く、モン娘相手に頑張る“グレン”と焼きもちを焼く
“サーフェ”との信頼関係に基づくやりとりが微笑ましい。相手が異種族だ、という違いが
ある以外難なく楽しめる、ラブあり、お仕事ラノベでもあり、と娯楽小説に仕上がってます。

ケンタウロスの“ティサリア”、マーメイドの“ルララ”、フレッシュゴーレムの“苦無”、
そして“サーフェ”を魅力的に描く Zトン 先生の演出にもご注目。ちょっとえちぃシーン
にも対応するあたりは流石。ぜひ続きを出して他のモン娘の魅力を描いてほしいものです。


◆折口良乃 先生の【新刊発売まで1日1回モン娘格言】
http://togetter.com/li/978031

◆折口良乃先生の #モン娘論
http://togetter.com/li/842487

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2016年07月12日

『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです! 3』

海空りく 先生が贈る異世界革命物語。 第3巻は帝国と対峙する“司”たちが民主国家樹立
に向けて着実に突き進んでいく中、超人高校生たちの思惑を超える出来事が発生します。
(イラスト:さくらねこ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797388442.html


ル=ルックでの戦いぶりで帝国に対し圧倒的な優位を見せつけた七光聖教。力で押してくる
“ギュスターヴ”も何とか退けたものの生死は確かめられず。外患を退けたと思えば今度は
内憂となる貴族が主体の「碧の団」への対応が求められることに。“司”の気苦労は絶えず。

恋する女の子全開の“林檎”が“司”と強制休暇を取ることになり、あたふたする様子が
何とも微笑ましい一方、無理難題をふっかけられた“桂音”のマッドサイエンティストぶり
に思わず悪魔かと身を震わされる場面も。人の道を外れた逸脱ぶりはどちらも相当ですけど。

今巻も“リルル”が要所で鍵となる場面も魅せつつ、帝国元帥の“ネウロ”が介入してきた
ことで“司”たちの勢いにも陰りが見え始めてきました。奥の手まで使ったにも関わらず、
あの人物から示された呪いのような宣告は何を意味するのか。帝国の闇が彼らに迫ります。

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2016年07月11日

『最強喰いのダークヒーロー』

望公太 先生が贈る新作は、悪党が強者を倒す痛快ジャイアントキリング・ストーリー。
新世代の異能競技に参加する最弱選手があらゆる手を駆使して容赦なく勝ち上がります。
(イラスト:へいろー 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797387384.html


「悪魔」に対抗する攻魔騎士を育てる聖海学園。その学生たちが覇を競う異能競技に鳴り物
入りで挑んだ注目株の新入生“リザ”は無名の“双士郎”にあっさりと完全試合を決められ
屈辱の結果に。更にチーム戦の仲間になれ、と誘われ彼に激昂するが他に選択肢もなく──。

どこまでも勝ちにこだわる“双士郎”のしたたかさ。その裏にある過酷な過去を垣間見た
“リザ”が「馬鹿おっぱい」などと言われながらも次第に目が離せなくなっていく様子が
良いです。そんな彼女の気持ちすら勝負の駆け引きに使う彼の徹底ぶりも見所であります。

学園の理事長“乱華”との賭け、裏工作も何のその勝ち進んでいく“双士郎”が学園最強の
好青年“ルイ”との一戦は裏の読みあいで魅せてくれます。“檸檬子”のアシストを受け、
冷徹な勝負師はジャイアントキリングを続けていけるか、時間との勝負も気になる話です。

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2016年07月08日

『押し入れの中のダンジョンクラフト ―幸福で不幸で幸福な兄妹―』

『マカロン大好きな女の子がどうにかこうにか千年生き続けるお話。』のからて 先生が
贈る新作は、死んだはずの妹と押し入れのダンジョンで出会う少年の幸不幸を描きます。
(イラスト:namo 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1439


妹“亜紀”の死が受け入れられず、寮で一人暮らしをする“透”。幼なじみの“由美”の
支えもあって妹のいない日常をどうにか過ごす彼の部屋の押し入れがなぜかダンジョンに
繋がっており、その珍妙な空間を歩き続けて辿り着いた先には見慣れた少女の姿が──。

ダンジョンを自由に変えられる能力をもつ“亜紀”との楽しい時間を優先していく“透”。
また「以前の彼に戻ってしまうのでは」と危惧する、“由美”を始めとする周囲の人々。
そこに転校生の“真緒”が加わり、思わし気な彼女の行動が事態を動かしていきます。

“由美”の一途な想いでも動かせない“透”の固い決意。約束を守ってくれて嬉しく思う
反面、兄を想うがゆえに究極の選択を迫られる“亜紀”の決断。切ないけれど、未来を
託された彼を応援したくなる物語でした。雰囲気に合う namo 先生の挿絵も良かったです。

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2016年07月07日

『うちの居候が世界を掌握している!14』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ。第14巻は正月気分を味わう“真哉”が
逮捕されたり“キルマン”が不在になったり、と“雅”の存在がちらつく展開を見せます。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797387360.html


偽刑事こと“麻布”から執拗に逮捕を迫られる“真哉”。「預けてあるものを貰いに行く」
と母から伝言を受けた彼が向かったのは、かつて日本にいたころ住んでいた家。父“徹”が
書いた論文に注目する傍ら、“莉子”が映っている写真を見つけ、その謎に探っていきます。

一方、“雅”はかつての研究仲間である“キルマン”にもアプローチを掛け、驚くべき事態
を引き起こします。彼女が何に気づいたのか、実に気になるところですが、先に判明する
のは論文と写真の謎。関連図に引かれる新たな線が実によく考えられていると感心します。

“雅”が考える家族の形。飯山家の面々が思い描く家族の形。決定的に違うその思いを前に
“真哉”は、“莉子”たちはどう向き合うのか。今後の争点になるポイントも見えてきた
ところで“キルマン”の抜けた穴をどう埋めていくのか。「彼女」の手腕も気になります。

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2016年07月06日

『姉(かのじょ)と妹(カノジョ)の下着事情。3』

柚本悠斗 先生が贈る青春煩悩系ラブコメ。第3巻は“羽織”からの好意を前に、自分が
誰の想いを受け止めればよいのか“彰人”が三姉妹との旅の中で考えることになります。
(イラスト:けけもつ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797386721.html


“瑞穂”のお仕事で「ウエディング特集」を組む、ということで写真撮影のモデルになる
服部三姉妹。ここに“リサ”も加わって騒々しい軽井沢旅行となるワケですが、モデルの
仕事を受けた“羽織”の心情だけでなく女性陣に関する機微の描写が大詰めを迎えます。

“羽織”と“彰人”の心の距離感が変わったことに気づいた“リサ”の過激なアプローチ
ですとか“七緒”や“振袖”の身内かつ同じ想いを抱く側からのやりとりなど、どれだけ
モテるのかという彼は“羽織”に合うビスチェを作るに至ります。いつもの手を使って。

どこまでも下着にこだわる“彰人”だからこそ引き出せた「かのじょ」と「カノジョ」の
笑顔であったな、と感じさせてくれる幕引きでした。彼ら彼女らがどのような未来を選ぶ
のか気になりつつ、完結を祝わせてもらいます。次回作にどんな物語を紡ぐか期待です。

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2016年07月05日

『中古でも恋がしたい!6』

田尾典丈 先生が贈る「小説家になろう」発の学園ラブコメ。第6巻は文化祭で“古都子”
へ何か仕掛けてくる“亜恋”の悪意に巻き込まれる“優佳”の複雑な心境を描きます。
(イラスト:ReDrop 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797386738.html


“古都子”のイメージ改善を狙い、文化祭ではメイドカフェを開くことになった“清一”
たち。そこへ“亜恋”が合同文化祭の実施を提案し“優佳”に生ラジオ放送の担当を依頼
していることを知った彼は、彼女が不良を根深く敵視している姿勢を目の当たりにします。

生放送で扱うテーマの不穏さ。それを断れない“優佳”の消せない過去。加えて、彼女が
“清一”のことを好き、という“古都子”の気持ちを分かっているからこそ公言できない
想い。彼女の悩みを図り切れぬまま、“古都子”は文化祭のひと時を楽しんでいきます。

気づいた時には手遅れで生放送を迎えたとき“優佳”はどんな気持ちでお手紙を読むのか。
悩みぬいた末の彼女の決断をぜひ見届けていただきたい。恋する女の子は強い。とはいえ
“亜恋”の「本命」は文化祭2日目にある、とのことで予断を許さない状況は続きます。

posted by 秋野ソラ at 01:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル