衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第4巻は夏休み中に行われる特別試験の後半戦。
12チームに分断された級友たちに課せられる頭脳戦の真意を見極められるかが注目です。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1429 】
グループ内で本人しか知らされない「優待者」をどう見つけ出すか、またどういった結果
を残すかで最終的にクラスの有利、不利も左右される特別試験。逃げ切りを狙うAクラス
の非協力的な態度を“一之瀬”がどう崩そうとするのか密かに動く描写がポイントの一つ。
“軽井沢”と同じグループになった“綾小路”が、普段と違う行動を見せる彼女の違和感
に気づいてどう対応していくか、も見所。“堀北”を隠れ蓑に暗躍してきた彼も特別試験
前半戦での功績が裏目に出た形で目をつけられる可能性が見え隠れしてきて先が興味深い。
冒頭にあった「軽井沢恵の独白」が何を意味するのか、それが明らかにした“綾小路”の
行動と、“堀北”を支えるブレインの存在を嗅ぎ回り仕掛けてくる“龍園”アプローチ。
その行方が次巻以降の苦戦を予感させながらも面白いと感じる彼は勝てるのか楽しみです。