2016年06月30日

『高度に発達した魔法は神の奇蹟と区別がつかない』

瀬尾つかさ 先生が贈る新作はファンタジー作品。種族間戦争を経て千年、平和な時を送る
人類と魔族の世界で、魔導学院の女子寮が千年前に転移し、戦乱に巻き込まれていきます。
(イラスト:kakao 先生)

http://www.ichijinsha.co.jp/novel/2016/05/


学院で天才魔術師と名高い妹“ナナリー”が女子寮生活の不安感を和らげるため、かつて
優秀な冒険者だったスキルを活かし、何度も忍び込んでいた兄“エルド”。千年前の世界
へ飛ばされた彼は、唯一の男手として女子寮の面々と共に元の世界に帰る手を探すが──。

風紀委員長“ケーネ”とラッキースケベな目に遭ったり、生徒会長の“アレミア”からは
色々な意味で目をつけられたり、と 瀬尾 先生の作品らしい“エルド”と女性陣の距離感
を堪能しつつ、過去改変とも言える出来事を経て歴史の動きが読めない展開が興味深い。

タイトルにある通り、現実世界と違うメリットがあるものの、時間的制約があるため焦り
の色は隠せない女子寮の面々。黒いローブをまとう男たちの暗躍に元の世界へ戻る契機を
得た彼女たちの願いは成就するのか。兄妹愛の行く末なども気にしつつ次巻を待ちます。

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2016年06月29日

『はたらく魔王さま!16』

和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。第16巻は“真奥”と“恵美”が
娘の願いのために神討ちの戦いへ臨む中、バレンタインを機に皆の気持ちを確かめます。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892118-3/


とは言いながら、立場とその存在感ゆえに日本で待機となる“真奥”と“恵美”。そこで
彼が“楠田”からバレンタインのチョコ、しかもしっかりしたモノを貰い、その事実を
“アシエス”から間接的に“千穂”が伝え聞いたものだから何やら複雑な状況と心情に。

“真奥”にチョコを渡す、その行為に気を遣う女性陣を代表するかのように彼の気持ちを
問いただす“鈴乃”もまた動揺を隠せないワケで。“千穂”の気持ちを受け止めきれない
彼に対し、焦りつつも彼からの返答を待つ意思を固めた彼女にはオトナの余裕が見え隠れ。

戦いの鍵を握る4つの「大魔王サタンの遺産」、その1つを預かる「山羊の囲い」の長
“ディン・デム・ウルス”が「彼女」を勇者の器だ、と絶賛するのも分かるというもの。
一難去ってまた一難、“天祢”が憤怒する新たな騒動の兆しは何なのか。次巻に続きます。

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2016年06月28日

『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』

鴨志田一 先生が贈る青春ストーリー。第6巻は同居生活を始めた“翔子さん”と入院生活
を送り続ける“翔子ちゃん”、2人の秘密に気づいた“咲太”が衝撃の事実に直面します。
(イラスト/溝口ケージ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865891-1/


うぉっ、これ次巻と共に一気読みしたほうがいいヤツでした。この引きは気になり過ぎる。
相談した“理央”からの見解を元に「“翔子さん”はどこから来たのか」が判明してから
究極の選択を迫られる“咲太”の、他人に見せまいとする心情がもう切なくて、切なくて。

病室に通い続け“翔子ちゃん”との好感度イベントをこなす“咲太”。“翔子さん”から
想いを伝え続けられる“咲太”。それを見て引く“理央”、何やかや言いつつもやきもき
する“麻衣”のいじらしさがまた良い。だからこそ、あのラストに繋がるワケですが・・・。

「ちゃんとしたい」と嘯く“咲太”。「仕事なんてどうでもいい!」と引き止める“麻衣”。
全てを理解した上でにっこりと微笑む“翔子さん”に見送られた彼が見届けた日常と現実
そして決定的瞬間。10月の次巻刊行まで生殺しの日々が続くかと思うと切なさが溢れます。

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2016年06月27日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンIX〈下〉』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。9話下巻は賤ヶ岳の戦いに端を発するP.A.Odaと
羽柴の戦いと共に、本能寺に至った武蔵勢が創世計画の真意に辿り着けるのかを描きます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-892120-6/


“可児”と“不破”の一戦も見どころですが、それを上回る“福島”と“清正”、そして
“御市”と“勝家”による相対。長く続いた戦いを経て先を行く者、置いていかれる者の
違いを明確にする印象深い場面の連続でした。特に“御市”の泣いて、笑ったあの結末は。

そして本能寺の変、という局面を前に“トーリ”が“浅間”と“ネイト”に伝えたい想い
を言葉という限界を超える行為で示すあのくだりはまた一歩進んだ感があります。挿絵も
含めてとても微笑ましい一面でした。“喜美”じゃないですが、楽しいことばかりです。

ネシンバラによる「あの暗号」の解説を踏まえて“羽柴”そして“信長”の襲名者から
語られる末世の意味、大罪武装の意義、創世計画の意思。ちゃんと違いがわかっている
“トーリ”の力強い言動を胸に創世計画を止めるべく動き出す武蔵勢の今後に注目です。

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2016年06月24日

『砂の眠り 水の夢』

冴木忍 先生が贈る書き下ろしのファンタジー作品。盗まれた家宝を探し砂漠のオアシスに
辿り着いた少女を助けることとなった青年が目の当たりにする不思議な出来事を描きます。
(イラスト/弘司 先生)

http://mainichibooks.com/books/m-novel/post-143.html


「これ」の身を護り、手助けせよ。そう脅迫し、倒れた少女“リンレイ”を介抱した青年
“ルオー”。気がついた少女から事情を聞くと東の国にある竜の持ち物と伝えられた家宝を
探しているが、それが何かは分からないと言う。不安いっぱいな中、探索を手伝うが──。

竜の血を引き、水を動かす力がある“リンレイ”。太守には水が減りつつあるオアシスの
救世主として目をつけられ、水の神殿の巫女には対抗意識を燃やされ、いつしか水を巡る
陰謀に“ルオー”共々巻き込まれます。男性主人公が相変わらず不幸な目に遭ってます。

一夜にして涸れたオアシスの謎。“ライシェン”とは何者なのか。そして家宝とは何か。
すべてを明らかにするため、命懸けで“リンレイ”を助けた“ルオー”。彼女が彼に淡い
想いを寄せていく機微の変化にもどこか懐かしさを感じつつ最後まで楽しく拝読しました。

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2016年06月23日

『山内くんの呪禁の夏。』

二宮酒匂 先生が「小説家になろう」で発表していた青春オカルトファンタジーが書籍化。
遭難体質がもとで故郷に戻った少年が、ある出会いを機に奇怪な事件と次々に遭遇します。
(イラスト/平山けいこ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/product/321601000104/
http://ncode.syosetu.com/n5809ce/


受難続きの“山内”くん。父の勧めで実家の知り合いにお祓いを受けることになった彼は
かつて受難除けの“牙笛”をくれた子“コン太”と郷里で思わぬ再開を果たす。その子の
気紛れで隠り世を視る力を与えられた“山内”くんは更なる災難に巻き込まれていき──。

こっくりさんや神隠し、幽霊騒動に遭遇しては“コン太”こと“紺”に助けられ、郷里の
子供たちと仲良くなっていく中で、“山内”くんを男の子と意識していく“紺”の様子が
初々しくてこそばゆい。災難にはラッキースケベ的なものが含まれているのは否めません。

オカルトめいた非日常を過ごす日々で出会う「アカオニ」こと“阿嘉島”と「アオオニ」
こと“青丹”の二人組を見て超常現象よりも厄介なものを感じた“山内”くん。一連の
騒動に彼らが関与を予想した“山内”くんと“紺”の判断は正しいのか、次巻に注目です。

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2016年06月22日

『俺たちのクエスト2 〜クズカード無双で異世界成り上がり〜』

みかみてれん 先生が贈る異世界コメディ。第2巻は七羅将を打破しホープタウンを救った
街の英雄として女性たちの間でモテモテの“マサムネ”が思いもよらぬ事件に遭遇します。
(イラスト:佐々木あかね 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/68/


“マサムネ”が離れていくのでは、と不安になり媚薬で虜にしようとする“ナル”に加え
“ジャック”に付き合い潜ったダンジョンで罠に陥り二人きりとなった“キキレア”から
共に「好き」と告白を受けた彼。服を脱がしたり胸を揉んだりとクズっぷりを披露します。

クズカードよりクズな“マサムネ”がダンジョンで出会った美少女がとんでもない騒動を
引き起こすとも知らず授けた助言の尻拭いにクズカードを駆使する場面は格好良かったり
します。“ミエリ”も醜態を晒しつつ転生と雷の女神としての力を如何なく発揮します。

登場してはコミカルな場面を見せる“ジャック”が巻末で仕掛けた“マサムネ”にとって
迷惑極まりないトラップ。彼のクズっぷりにますます磨きが掛かっていることが窺えます。
女性陣の恥ずかしい姿を絶妙に描く 佐々木 先生の挿絵を堪能しつつ次巻を待つ次第です。

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2016年06月21日

『キミもまた、偽恋だとしても。(1)〈上〉』

『理想のヒモ生活』の 渡辺恒彦 先生が贈る新作は秘密の恋の物語。やむない事情により
他県から入学した高校で、ある少女に偽装恋愛をもちかけられた少年の転機を描きます。
(イラスト:wingheart 先生)

http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865541069


旧家・名家の長島家で、世が世ならお姫様となる身の上の“薫子”。祖父から結婚相手と
顔合わせを勧められた彼女は「彼氏がいる」と嘘をつく。地元の男子には身構えられて
しまうため他所からきた“政樹”に目をつけ、あっさりと協力を取りつけたのだが──。

後々に判明する“政樹”と“薫子”を結びつける意外な事実が冒頭のプロローグに繋がる
ワケで両名ただただ困惑するばかり。それでも“政樹”からは好意的なアピールをもらい
まんざらでもない“薫子”の様子に思わずニヨニヨ。転げ回る様子も微笑ましいものです。

しかしながら互いが互いに秘密にしている、“政樹”がガチのオタクで“薫子”が腐女子
という事実。祖父がオタク嫌いなためひた隠しにしながら偽装恋愛を続ける2人の本性が
いつバレるのか。各々の相棒“佐竹”と“桜子”の動向に注目しつつ、次巻を待ちます。

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2016年06月20日

『弱キャラ友崎くん Lv.1』

屋久ユウキ 先生の「第10回小学館ライトノベル大賞・優秀賞」受賞作。日本一のゲーマー
になった少年が、教わったルールを元にクソゲー認定した自分の人生を変えていく物語です。
(イラスト:フライ 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516104


リア充まっしぐらの“中村”を対戦ゲームでボロ負けさせた“友崎”はうだつの上がらない
男子高校生。ある日、文武両道、才色兼備の同級生“葵”からその対戦ゲームとほぼ同等の
神ゲーだと人生の持論を展開され、クソゲーな人生を覆すべくゲーマーの血を騒がせる──。

オンライン対戦ゲームで1位になるほどのゲーマーな自分がリア充になんてなれるはずが
ない、という思い込みをゲームを攻略するのと同じ手順を踏まえて少しずつ払拭していく
“友崎”の成長ぶりにまず感心しました。“葵”の助言がいちいち的確で実に羨ましい。

女の子たちと会話したり、好意を抱いている女の子に出会えたり、と好転していく事態が
もとで再び“中村”と対戦した際に熱く語った“友崎”の熱量をぜひ感じていただきたい。
“葵”が指南する人生攻略は“友崎”にどんな未来をもたらすのか、引き続き注目です。

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2016年06月17日

『この恋と、その未来。 ―二年目 秋冬―』

森橋ビンゴ 先生が贈る青春恋愛小説。第5巻は“三好”との一件で築いた信用を失った
“四朗”が少しずつ取り戻していく日常と、それでも変わりゆく周囲の関係を描きます。
(イラスト:Nardack 先生)

http://fbonline.jp/08shinkan/08shinkan.html#_04


“侑子”のウェディングドレス姿を見ることが出来て感無量、と言いたい所ですが“四朗”
の揺れ動く気持ちは人生の進路にまで及び迷走が続きます。その間にも“梵”や“広美”に
ちらつく男との関係にお節介を焼いたりと、変わらない彼の部分を魅せる場面もあります。

そのお節介の結果として招いた“未来”の停学。“未来”だけのせいではないのが明らか
なのに「そういうことにした」と言及するその様子に、思わず怒りをぶつける“四朗”。
“和田”へのフォローもするような“未来”がなぜそんな態度をとるのか謎を深めます。

その真意はラストで明らかになりますが・・・ここで打ち切り、そして 森橋 先生がラノベ
から身を引くというのが誠に残念でならないのと共に「ファミ通文庫」さんの今後が心配
という気持ちでただいっぱいです。何らかの形で発表される結末を見届けたいと思います。

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2016年06月16日

『楽園【ハレム】への清く正しき道程【ルート】 庶民出身の国王様がまたご愛妾を迎えられるそうです』

野村美月 先生が贈るファンタジー・ハーレム(予定)コメディ。第3巻はお預けにされた
“ルドヴィーク”が、“エヴァリーン”に持ち上がった婚約話に干渉する顛末を描きます。
(イラスト:竹岡美穂 先生)

http://fbonline.jp/08shinkan/08shinkan.html#_06


あれだけ国王を慕い続けている“エヴァリーン”が、格上の家柄とはいえ別の男のもとに
嫁ぐのは何とかならないか、という読み手の心情をどう汲み取って頂けるのか気にしつつ
読み進めていくのが実に楽しい。彼女がアタックする様子もまたいじらしくて健気です。

その“エヴァリーン”を“フロリン”として後押しする“カテリナ”に少しずつ培われて
いく“ルドヴィーク”への想いと距離感。元々“ミーネ”との件もありましたし、さらに
“テレーゼ”にしてしまったあの仕打ちとその思わぬ結果が彼女を苛むことになるとは・・・。

二番目と三番目、そして四番目と五番目が明らかとなり、楽園の主となるための六番目と
永遠に手に入れられない七番目が何なのか、が焦点になる直前まで来ました。幸せ者の
はずなのに未だ穏やかな日々を迎えられない若き国王の明日はどこに向かうか、注目です。

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2016年06月15日

『逆転召喚 〜裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて〜』

三河ごーすと 先生が「小説家になろう」で発表していた異世界召喚による人生逆転物語が
書籍化。高校ごと召喚された既読のファンタジー小説世界で冒険に挑む少年の冒険譚です。
(イラスト:シロタカ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631115-1
http://ncode.syosetu.com/n8321cz/


主犯格“斗真”からの執拗ないじめに耐え続ける“湊”。達観したその態度が気に入らない
“斗真”が仕組んだ最悪の嫌がらせを契機に異世界へ召喚された“湊”は祖父が書いた小説
世界のモンスターに襲われる女子生徒を目撃し、今までの生き方を変える転機を迎える──。

祖父に聞いた「クレストサーガ」の裏設定を活かし、助けた“エマ”や“麻梨果”“遊子”
そして“栞里”と信頼関係を築き、ようやく異世界で報われる人生を送れるかと思った所で
思わぬ人物との再会が嫌な気分を再燃させます。かの人物が受けた恩恵も実にいやらしい。

人と人との争いを国家間闘争まで波及させた人物が次々に仕掛ける卑劣な作戦を前にして
“湊”たちはどう立ち向かうのかが見どころですし、何よりも逆転劇でスカッと爽快感を
味わわせてくれる結末が実に良い。変わりゆく“栞里”の機微を楽しみに次巻を待ちます。

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2016年06月14日

『宝石吐きのおんなのこ(4) 〜彼女の想いと彼の想い〜』

なみあと 先生が贈るファンタジーノベル。第4巻はフィーネチカから戻って夜遊びもせず、
朝帰りもしない“スプートニク”を不審に思う“クリュー”にある言葉が胸をよぎります。
(イラスト:景 先生)

http://www.ponicanbooks.jp/book/1490/
http://ncode.syosetu.com/n4843br/


彼女の想い。前回の事件で“クリュー”を助けたあの人物のあの一言。“スプートニク”の
ことが本当に好きなんだなぁ、と感じられるあからさまに不審な行動とか微笑ましくてもう
可愛いのなんの。背表紙のイラストなどを含め、今巻も 景 先生のイラストが魅力的です。

彼の想い。不可思議な“クリュー”の行動も軽々とあしらう“スプートニク”。そもそも
彼が彼女のことを守る理由は何か。“ソアラン”に尋ねられた問いに答え、あるいは胸の
中で一人ごちる場面にて垣間見える彼の気持ちに男気を感じました。普段、不愛想なだけに。

悩ましいのは諸所の事情を知りながら肝心な情報を押さえていない“ソアラン”。体調を
崩して想い人との思い出を振り返ってる場合じゃない。“ユキ”のしたり顔も気になる所。
巻末に収録の特別短編でほっこりした気分になりながら、次巻の刊行を待ちたいものです。

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2016年06月13日

『精霊幻想記 4.悠久の君』

北山結莉 先生が贈る異世界転生譚。第4巻は不思議な声に導かれ前世で初恋の人であった
“美春”が転生して身の危険に晒される局面を“春人”ではなく“リオ”として助けます。
(イラスト/Riv 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/666.html
http://ncode.syosetu.com/n1094bz/


久々に精霊の民の里へ戻った“リオ”を歓迎する女性陣の好感度の上がり具合に、思わず
うらやまけしからんとまず申し上げたい所。中でも“ラティーファ”のアプローチがまた
挿絵付きでもうね。“美春”の件で思わず嫉妬してしまうあたりも実にいじらしいものが。

召喚に巻き込まれた“美春”と彼女の妹弟たち保護するため共同生活に突入する“リオ”。
契約精霊の“アイシア”も覚醒し女性陣の層が厚くなる中、正体を隠した身の“リオ”に
対しても好感度を高める“美春”に妹“亜紀”が色々と危惧する様子は今後に影響しそう。

“美春”の件もひとまず落ち着きを見せたかと思いきや、魔力をまとう者が次々と失踪する
事件が発生。怪しげな勢力に目をつけられた“リオ”はどう対応に迫られるのか、そして
次巻はいよいよ“セリア”先生のターン。彼女の涙を止めることはできるのか、注目です。

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2016年06月10日

『ようこそ実力至上主義の教室へ4』

衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第4巻は夏休み中に行われる特別試験の後半戦。
12チームに分断された級友たちに課せられる頭脳戦の真意を見極められるかが注目です。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1429


グループ内で本人しか知らされない「優待者」をどう見つけ出すか、またどういった結果
を残すかで最終的にクラスの有利、不利も左右される特別試験。逃げ切りを狙うAクラス
の非協力的な態度を“一之瀬”がどう崩そうとするのか密かに動く描写がポイントの一つ。

“軽井沢”と同じグループになった“綾小路”が、普段と違う行動を見せる彼女の違和感
に気づいてどう対応していくか、も見所。“堀北”を隠れ蓑に暗躍してきた彼も特別試験
前半戦での功績が裏目に出た形で目をつけられる可能性が見え隠れしてきて先が興味深い。

冒頭にあった「軽井沢恵の独白」が何を意味するのか、それが明らかにした“綾小路”の
行動と、“堀北”を支えるブレインの存在を嗅ぎ回り仕掛けてくる“龍園”アプローチ。
その行方が次巻以降の苦戦を予感させながらも面白いと感じる彼は勝てるのか楽しみです。

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2016年06月09日

『世界の終わりの世界録<アンコール>7 神代の暴君』

細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第7巻は英勇“エルライン”から託された未来を
守るべく、終わりはじめる世界で行方不明の仲間を探すため“レン”が一人、旅に出ます。
(イラスト:ふゆの春秋 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1431


世界崩壊の憂き目に遭い、天界が落ちたことで地上での勝手が掴めずおっちょこちょいな
ところを見せる女神“レスフレーゼ”が可愛らしい。世界録の人工妖精“ナスターシャ”
もちょっとポンコツで大丈夫かな、と思える“レン”旅の始まりはまさに前途多難です。

とは言え、学生街ミスティエを再び訪れた際に感じた圧倒的な成長具合は、かつての級友
を驚かせるほど。「英雄のなり損ね」と自身を表した“エルライン”が“レン”に託した
想いを垣間見ること、またそれに応えようとする彼の姿を見られて熱いものを感じました。

徊獣、魔獣、聖獣・・・・・・それらを超え、遥か昔より存在し、獣の頂点に立つ「神代の獣」。
反則級の暴君ぶりを見せる獣を相手にどう勝つというのか、という点を魅せてくる見せ場。
そして彼女との再会にようやく安堵感を覚えたところで、新章の幕開け以降も楽しみです。

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2016年06月08日

『異世界薬局 2』

高山理図 先生が贈る薬局ファンタジー。第2巻は数々の活躍に目を付けられた“ファルマ”
に新手の営業妨害、異端審問官の弾劾、そして元の世界でも恐れられた死の病が迫ります。
(イラスト:keepout 先生)

http://mfbooks.jp/3906/
http://ncode.syosetu.com/n8541cr/


「異端、死すべし」の号令で始まる異端審問官との神術戦闘。一瞬の緊張感も何のそので
まさかあそこまで転じることになるとは。薬師ギルドの件も含めて、禍を転じて福と為す
形で進んでいく“ファルマ”の功績が心地よく映ります。元の世界と同じく多忙ですが。

遠くにある世界最先端の医薬大に進学した“ファルマ”の兄“パッレ”。幼少より随分と
しごかれたらしい彼は兄との距離感を図りつつ異世界の医療水準を知る契機を得て新たな
野望をもつ訳ですが、本当にワーカホリックですね。だからこそあの病にも気づく訳で。

太市を前に人が集まる帝都に迫る死の病を防げるか。緊張の走る各地を文字通り飛び回る
“ファルマ”を陰から苦しめる人物の登場が明確な敵の存在感を示してきました。キレた
彼の恐ろしさを胸に秘めつつ、薬師を目指す者たちの夢が叶うことを願いたいところです。

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2016年06月07日

『七日の喰い神3』

カミツキレイニー 先生が贈るダークファンタジー。第3巻は六花のマガツカミを密かに
輸送する列車に乗り込んだ“七日”が、かつての仲間たちと互いの目的ゆえに対峙します。
(イラスト:nauribon 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516111


マガツカミに“鰯水”を喰われた“鬼怒川”の深く静かな復讐模様を描く「肥やし神」に
まつわる話で、マガツカミを見て葛藤する彼の様子がまず印象に残ります。ぽちゃメリア
にはかなり緊張感を削がれましたが、可愛らしいのでまさにご愛敬。マンガも含めて、ね。

そして迎えた六花のマガツカミ“ヘリアンサス”列車輸送計画。元六花隊で同僚だった
“巳月”は看守長を務め、“龍之介”は祈祷士協会の関東支部局長として同乗。これで
騒動が起きないわけがない。対する“七日”は手立てがあるのか、緊張の展開が続きます。

“六花”に対する三者三様の想いに加え、外野勢力も入り乱れての車上対決が実に熱い。
ある決定的な事実に直面して動揺する“ラティメリア”を“七日”の本心が治めていく
場面がまた印象深い。丸く収めるも残る不穏な空気は今後どう影響していくのか注目です。

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2016年06月06日

『七星のスバル3』

田尾典丈 先生が贈る革新的青春オンライン・ストーリー。第3巻は“陽翔”の武器を求め
新たな冒険に挑む中で出会う以前の仲間“クライヴ”との再会が新たな物語に繋がります。
(イラスト:ぶーた 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094516098


船の墓場と呼ばれる海域に臆することなく船を出す“アルビダ”の協力を得て見つけたのが
かつて「スバル」全員の力を注いで作られた最強の剣「七星剣」。しかし強力なモンスター
に刺さって抜けず、突如現れた気まぐれな“クライヴ”に助けられ再戦を余儀なくされます。

一方“旭姫”を狙う超位ギルド「グノーシス」の存在が“貴法”により明るみとなるものの
その真意は掴めず。その上で迎えたあの決定的な瞬間、走る緊張感、染まる絶望。本当に
どうなることかと思いましたが、“クライヴ”の絶妙なトリックプレイにしてやられました。

加えて“エリシア”から告げられた“旭姫”という存在、“旭姫”のセンスに関する真実が
衝撃的で、まさに「リアルとゲームが交差する」とはこういうことか、と驚嘆させられます。
明らかになったことで更に深まっていく謎がとても気になる、注目のシリーズと言えます。

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2016年06月03日

『熾天使空域3 銀翼少女達の邂逅』

松田未来 先生の監修を受けて始まった 榊一郎 先生の萌えミリ企画。第3巻は修学旅行に
英国へ向かう“海咲”を乗せた飛行機がドイツ軍機の美少女たちに襲われ窮地に陥ります。
(イラスト:BLADE 先生)

http://www.c-novels.com/book/2016-05-19-1783.html


ある理由から修学旅行を不参加にする予定であった“海咲”を説得する父親に連行される
というハプニングに見舞われる“将一郎”。彼がエッセンス・モデルに対して立てたある
仮説が後々、大きく影響してきます。面白いことを考えつくものだなぁ、と思わず感嘆。

“海咲”が飛行機内で英国少女を介抱したこと、“澪”が窮地に陥った彼女を救うため
決定的な瞬間で引き金を引いたこと、それが彼女たちの存在意義を大きく揺るがすことに
なります。読み手としても複雑な思いを抱える内容で、思わず大丈夫かと心配になるほど。

新たな出会いが、そしてきっかけが“アンジェ”や“海咲”、そして“澪”を大きく成長
させる終盤の局面が実に熱い。「飛べないのに撃墜王」と言わしめる“将太郎”のらしさ
も健在でコミカルな部分も魅せてきます。彼は「戦争」を終わらせられるのか、注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル