鎌池和馬 先生が贈る大人気シリーズ。第15巻は死闘を繰り広げた“当麻”と“翔流”が
思わぬ形で再開したかと思えば、“翔流”の妹なる人物が現れて新たな脅威となります。
(イラスト/はいむらきよたか 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865884-3/ 】
“翔流”が在籍する学校の世話になることとなった“当麻”。少しずつ、そして決定的に
知ることとなる“翔流”の本質が中々に強烈です。というか、明らかに彼もそこらに居る
学生と一括りに出来ない異常性を有していました。前半のコミカルな場面が嘘のようです。
絶滅犯“去鳴”。“当麻”の関係者に次々と戦いを挑む“翔流”の義理の妹。“美琴”が
彼女と対峙するとき、思いがけない覚醒を促すこととなります。強くなるきっかけを得た
“美琴”が狂気に染まっていくのは印象的ですが戻ってきてほしい感が正直、否めません。
直接的にも、間接的にも窮地に陥る“当麻”。何の因果か再び「理想送り」と激突する
要因を作る新たな人物との邂逅に“翔流”も含め、場を引っ掻き回されます。“去鳴”の
意外と筋の通る行動に驚きつつ、「当たり前の修復力」に少し救われた一冊であります。
2016年05月03日
2016年05月02日
『この大陸で、フィジカは悪い薬師だった』
『ひとつ海のパラスアテナ』の 鳩見すた 先生が贈る新作は新感覚異世界ファンタジー。
モンスターを治療する少女とその行為を禁忌として改心を迫る少年が織りなす物語です。
(イラスト/アマガイタロー 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865882-9/ 】
ラズの書に記された害獣を倒し、異端者を捕らえるエイル教会の巡礼騎士“アッシュ”。
害獣討伐に失敗し命を落としかけた彼は通り掛かった美少女“フィジカ”に救われるも
高額な治療費を請求され、しかも害獣を治療する旅を続ける有名な異端者だと気づき──。
エイル教会の教えを信じて生きてきた“アッシュ”のほうが、読み手からすれば「異常」
なワケですが、医学的見地としては上をゆく“フィジカ”に嫌味を言われつつも少しずつ
その認識を正されていく様子が見どころの一つとなります。治療費はかさんでいきますが。
生真面目バカの“アッシュ”をなぜ助けたのか。そこには“フィジカ”の生い立ちと固い
決意が起因しているのですけど、印象に残る理由はぜひ読んで確かめて頂きたいところ。
小編が続く構成になっていることもあり全体的に読みやすく、オススメできる一冊です。
モンスターを治療する少女とその行為を禁忌として改心を迫る少年が織りなす物語です。
(イラスト/アマガイタロー 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865882-9/ 】
ラズの書に記された害獣を倒し、異端者を捕らえるエイル教会の巡礼騎士“アッシュ”。
害獣討伐に失敗し命を落としかけた彼は通り掛かった美少女“フィジカ”に救われるも
高額な治療費を請求され、しかも害獣を治療する旅を続ける有名な異端者だと気づき──。
エイル教会の教えを信じて生きてきた“アッシュ”のほうが、読み手からすれば「異常」
なワケですが、医学的見地としては上をゆく“フィジカ”に嫌味を言われつつも少しずつ
その認識を正されていく様子が見どころの一つとなります。治療費はかさんでいきますが。
生真面目バカの“アッシュ”をなぜ助けたのか。そこには“フィジカ”の生い立ちと固い
決意が起因しているのですけど、印象に残る理由はぜひ読んで確かめて頂きたいところ。
小編が続く構成になっていることもあり全体的に読みやすく、オススメできる一冊です。