松村涼哉 先生の「第22回電撃小説大賞<大賞>」受賞作。ある中学校で発生した男子生徒
の自殺を機に次々と明らかとなる特異な人間関係、そして予想外の真実を描いていきます。
(イラスト/竹岡美穂 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865762-4/ 】
文武両道、容姿端麗の弟“昌也”が突然の自殺。級友の“拓”を悪魔だと言及した真意と
死の謎を確かめるべく独自調査を開始した“香苗”は胡散臭い人や事実に翻弄され、頭を
悩ませるばかり。そこで学校で行われている「人間力テスト」にまず着目するのだが──。
生徒同士で互いの性格を点数化するという「人間力テスト」。“昌也”はそのテストでも
優秀な成績を修める一方、“拓”は底辺に近い位置。その悪魔が“昌也”を含めた4人を
いじめていたという構図に疑問を抱いた“香苗”が明かす衝撃の真実に驚かされるばかり。
学校内だけでなく世間からも糾弾される“拓”がそれでもなお推し進める「革命」とは、
「ただ、それだけでよかった」と望んだものは何か。全てを打ち明け、流す涙を見て彼の
幸せを願わずにはいられません。ライトノベルの懐の深さを見せつけられた作品です。