2016年02月03日

『天久鷹央の推理カルテIV ―悲恋のシンドローム―』

知念実希人 先生が贈る新感覚メディカル・ミステリー。第4巻は天才女医“天久鷹央”が
女性にふりかかる呪い、ゴミ屋敷の殺人、そして瞬間移動する女性死体の謎を診断します。
(イラスト/いとうのいぢ 先生)

http://shinchobunko-nex.jp/books/180057.html


「迷い込んだ呪い」では新しい恋愛が成就しようとする度に腹の激痛に襲われる女性の謎
を霊能力者が解決できると断言したところに目をつけた“鷹央”が診断することによって
色々な意味で患者を救うことになる話。あの症例で喀血することになるとは、驚きです。

「ゴミに眠る宝」ではゴミ屋敷の向かいに住む青年が注意しようと屋敷を訪れてから姿を
見せなくなった所から殺人の噂を聞きつけた“鷹央”が意外な人物の犯行だと推理する話。
ゴミを集めるようになる契機とか、「宝」とはそういうことか、と唸らせてくる内容です。

「瞬間移動した女」ではプロローグで“鷹央”から「手を引く」と宣言させた事件の真相
に“小鳥”が迫れるかが注目の書き下ろし作。あらゆるものが勘違いだったと気付けるか、
医学知識があればこそ導き出される結論に驚かされるばかりの、読み応えのある話でした。

posted by 秋野ソラ at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル