衣笠彰梧 先生が贈る新たな学園黙示録。第3巻は期末テストを乗り切ったDクラスの面々
が今度は無人島でのサバイバル生活を強いられ、他クラスとの読み合いが始まります。
(イラスト:トモセシュンサク 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1404 】
冒頭から“茶柱”先生の思いも寄らぬ独白から始まり、更には豪華客船で素敵な旅など
この学校であるはずがなかろう、と期待通りの落差が読者にも登場人物たちにも混乱を
呼びます。与えられたポイント、そしてルールが鍵を握る無人島生活へと突入します。
他クラスはそれぞれに結束して動く中、ここでも統制のとれないDクラス。更に他クラス
から罠を仕掛けられ、内部分裂も起こしかねないところでついに“綾小路”がDクラスを
Aクラスへ押し上げるために動き出します。それも「彼女」から依頼されて、という形で。
内憂外患、更には“掘北”のらしくないミスによって「もうだめか」と思わせたところを
逆手に「あるルール」を利用して奇跡の大逆転を演出する“綾小路”の空恐ろしさに注目。
偽りのチームワークを存分に発揮していくことになるであろう二人の動向が気になります。
2016年02月15日
2016年02月12日
『異世界迷宮の最深部を目指そう6』
割内タリサ 先生が贈る異世界迷宮ファンタジー。第6巻は“ローウェン”の本当の願いを
示すため、“カナミ”が長く続いた「一ノ月連合国総合騎士団種舞踏会」に幕を引きます。
(イラスト:鵜飼沙樹 先生)
【 http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865540901 】
“スノウ”のヘタレ具合がホントに重症で思わず苦笑い。“カナミ”の意思を汲んで立ち
直っていってほしいと願うばかり。“リーパー”の「願い」を見抜いて“マリア”の記憶
も取り戻させ、ようやくあるべき姿、体制に戻ったところから最後の試練が待ち受けます。
“リーパー”の願いに関わってくる“ローウェン”との繋がりが哀愁を誘います。あくまで
彼の願いを叶えさせるため、これまで出会った人たちから教わった数々の技能を駆使して
立ち向かっていく“カナミ”の奮闘ぶりに注目。“ローウェン”の反則に近い強さにも。
あとがきにもありますが、第三十層を目指していたら「地下じゃない」という最深部とは
何かを思わず問いたくなる気はするにしても、ようやく話が一歩進んだと言えるのでは。
“パリンンクロン”を追うため心構えも新たにした“カナミ”たちの旅の行方に期待です。
示すため、“カナミ”が長く続いた「一ノ月連合国総合騎士団種舞踏会」に幕を引きます。
(イラスト:鵜飼沙樹 先生)
【 http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865540901 】
“スノウ”のヘタレ具合がホントに重症で思わず苦笑い。“カナミ”の意思を汲んで立ち
直っていってほしいと願うばかり。“リーパー”の「願い」を見抜いて“マリア”の記憶
も取り戻させ、ようやくあるべき姿、体制に戻ったところから最後の試練が待ち受けます。
“リーパー”の願いに関わってくる“ローウェン”との繋がりが哀愁を誘います。あくまで
彼の願いを叶えさせるため、これまで出会った人たちから教わった数々の技能を駆使して
立ち向かっていく“カナミ”の奮闘ぶりに注目。“ローウェン”の反則に近い強さにも。
あとがきにもありますが、第三十層を目指していたら「地下じゃない」という最深部とは
何かを思わず問いたくなる気はするにしても、ようやく話が一歩進んだと言えるのでは。
“パリンンクロン”を追うため心構えも新たにした“カナミ”たちの旅の行方に期待です。
2016年02月11日
『楽園【ハレム】への清く正しき道程【ルート】 1番目はお嫁さんにしたい系薄幸メイド』
野村美月 先生が贈るファンタジー・ハーレム(予定)コメディ。第2巻は“カテリナ”の
気まぐれで始まったお嫁さんにしたい子番付レースに“ルドヴィーク”が振り回されます。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
【 http://fbonline.jp/08shinkan/08shinkan.html#_05 】
“カテリナ”としての立ち居振舞いと“フロリン”としてのそれ。差の激しさに相変わらず
驚かされつつ、まだ自覚症状が顕著に見られないまでも“ルドヴィーク”のことが気になり
かけてきている彼女の言動、機微の変化が今後どう繋がっていくのか興味津々であります。
“カテリナ”の心を期せずして揺れ動かすことになったメイドの“ミーネ”との出会い。
不憫な彼女の境遇を見かねた“ルドヴィーク”が「レース」に出させようとしてあれこれ
手を尽くす内にそれが裏目に出たり、負の部分を見たりすることでどう反応するかが見所。
もちろん「レース」の行方にも注目すべきポイントが多々あります。“ルドヴィーク”は
ホントに幸せものですな。七番目が手に入らない、という言葉を予感させる結末を除いて。
ひと段落した、と思ったら今度は「彼女」に焦点が当たるとのことで、実に楽しみです。
気まぐれで始まったお嫁さんにしたい子番付レースに“ルドヴィーク”が振り回されます。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
【 http://fbonline.jp/08shinkan/08shinkan.html#_05 】
“カテリナ”としての立ち居振舞いと“フロリン”としてのそれ。差の激しさに相変わらず
驚かされつつ、まだ自覚症状が顕著に見られないまでも“ルドヴィーク”のことが気になり
かけてきている彼女の言動、機微の変化が今後どう繋がっていくのか興味津々であります。
“カテリナ”の心を期せずして揺れ動かすことになったメイドの“ミーネ”との出会い。
不憫な彼女の境遇を見かねた“ルドヴィーク”が「レース」に出させようとしてあれこれ
手を尽くす内にそれが裏目に出たり、負の部分を見たりすることでどう反応するかが見所。
もちろん「レース」の行方にも注目すべきポイントが多々あります。“ルドヴィーク”は
ホントに幸せものですな。七番目が手に入らない、という言葉を予感させる結末を除いて。
ひと段落した、と思ったら今度は「彼女」に焦点が当たるとのことで、実に楽しみです。
2016年02月10日
『東京戦厄高校第72討伐班3』
三上康明 先生が贈るトライアングル・学園バトルファンタジー。第3巻は災厄技術庁で
研鑽を重ねる“アリス”や“月香”そして“廻人”にそれぞれのハードルが設けられます。
(イラスト:おりょう 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631100-7 】
活躍めざましい“月香”の姿が父親の目に止まり、即退学の勧告を突きつけられるという
遂に危惧していた事態が発生。「トリニティ」存続の危機を目の当たりにした“廻人”が
期待通りの無鉄砲ぶりを発揮します。そこまでされたら彼女も想いを強くするのも必然。
“月香”の想いに気付いた“アリス”が選んだ選択肢。それゆえに不自然な行動が目立つ
ようになった“アリス”に“月香”がまっすぐ向き合う場面、そして導き出される新たな
関係が印象的。“廻人”にはうらやまけしからんと思いつつ、3人らしさも窺わせます。
色々と大変な状況下にある「トリニティ」の前に更に最悪の災厄が襲い掛かるとき3人が
どう立ち向かっていくか、その展開が熱い。“月香”の問題が上手いところに落ち着いた
のも結びとして喜ばしいものがありました。ということで無事完結をお祝い申し上げます。
研鑽を重ねる“アリス”や“月香”そして“廻人”にそれぞれのハードルが設けられます。
(イラスト:おりょう 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631100-7 】
活躍めざましい“月香”の姿が父親の目に止まり、即退学の勧告を突きつけられるという
遂に危惧していた事態が発生。「トリニティ」存続の危機を目の当たりにした“廻人”が
期待通りの無鉄砲ぶりを発揮します。そこまでされたら彼女も想いを強くするのも必然。
“月香”の想いに気付いた“アリス”が選んだ選択肢。それゆえに不自然な行動が目立つ
ようになった“アリス”に“月香”がまっすぐ向き合う場面、そして導き出される新たな
関係が印象的。“廻人”にはうらやまけしからんと思いつつ、3人らしさも窺わせます。
色々と大変な状況下にある「トリニティ」の前に更に最悪の災厄が襲い掛かるとき3人が
どう立ち向かっていくか、その展開が熱い。“月香”の問題が上手いところに落ち着いた
のも結びとして喜ばしいものがありました。ということで無事完結をお祝い申し上げます。
2016年02月09日
『俺たちのクエスト 〜クズカード無双で異世界成り上がり〜』
みかみてれん 先生が「カドカワBOOKS」より贈る新作は「小説家になろう」の書籍化作品。
カードゲーム好きの少年が異世界でクズなカードと仲間を駆使する異世界コメディです。
(イラスト:佐々木あかね 先生)
【 http://kadokawabooks.jp/product/50/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n9677cc/ 】
カードゲーム「オンリー・キングダム」で屑カードを駆使して全国大会で優勝する異色の
強さを見せる少年“正宗”。事故で命を落とした彼は転生と雷の女神“ミエリ”に救われ、
与えられた異能力で異世界の救世を求められるが、同じゲームの屑カードばかりで──。
パンを出したりタンポポを出したり、と本当に使えないカードしかないばかりか“ミエリ”
のドジっ娘ぶりや仲間になる面々がどれもクセのありすぎる欠点を抱えており“正宗”を
これでもかと悩ませてきます。そのコミカルさと問題を解決する機転の利かせ方が面白い。
作品の雰囲気を支える 佐々木 先生のイラストがまた見事に合致して、シリアスな局面も
お色気な場面も魅せてくるのがまた実に良くて、最後まで楽しく読むことができました。
度重なる「嫌だ!?」のくだりがお気に入りです。次巻以降も期待を寄せておきたい所です。
カードゲーム好きの少年が異世界でクズなカードと仲間を駆使する異世界コメディです。
(イラスト:佐々木あかね 先生)
【 http://kadokawabooks.jp/product/50/ 】
【 http://ncode.syosetu.com/n9677cc/ 】
カードゲーム「オンリー・キングダム」で屑カードを駆使して全国大会で優勝する異色の
強さを見せる少年“正宗”。事故で命を落とした彼は転生と雷の女神“ミエリ”に救われ、
与えられた異能力で異世界の救世を求められるが、同じゲームの屑カードばかりで──。
パンを出したりタンポポを出したり、と本当に使えないカードしかないばかりか“ミエリ”
のドジっ娘ぶりや仲間になる面々がどれもクセのありすぎる欠点を抱えており“正宗”を
これでもかと悩ませてきます。そのコミカルさと問題を解決する機転の利かせ方が面白い。
作品の雰囲気を支える 佐々木 先生のイラストがまた見事に合致して、シリアスな局面も
お色気な場面も魅せてくるのがまた実に良くて、最後まで楽しく読むことができました。
度重なる「嫌だ!?」のくだりがお気に入りです。次巻以降も期待を寄せておきたい所です。