2016年01月22日

『魔導書作家になろう!2 >ならば魔王の誘いに乗っちゃいますか?(はい/いいえ)』

岬鷺宮 先生が贈るファンタジーお仕事ライフ。第2巻は慢心した“アジロ”が新作をコケ
させたその時、“ルビ”の知り合いである元魔王が現れ、ある解決策を提示してきます。
(イラスト/こちも 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865687-0/


同業他社の人間から、業界屈指の著名人「始まりの魔導書作家」の原稿をもらってきて
ほしいと依頼を受ける“アジロ”と“ルビ”が向かった先で出会ったのが“クルミ”。
彼女が元魔王であることに“アジロ”が、彼に興味津々な所に“ルビ”が驚かされます。

“アジロ”の才能に期待を寄せる“クルミ”から出される難題の数々をギリギリの線で
クリアしていく、その創意工夫が相変わらず面白い。その描写の中に現代の出版業界に
関するあれやこれや、ちょっとした闇などが垣間見えるところもポイントの一つかと。

そして“クルミ”から示される究極の選択。“アジロ”なりに、“ルビ”なりに悩み、
考え抜いて出した結論。それを受けて導き出される意外な結末。更に“クルミ”の真意。
話のひっくり返し方が楽しめる内容でした。次巻も出そうなので楽しみにしております。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2016年01月21日

『姉(かのじょ)と妹(カノジョ)の下着事情。2』

柚本悠斗 先生が贈る青春煩悩系ラブコメ。第2巻は服部三姉妹との仲が深まった“彰人”
の前に転校した幼なじみの少女がモデルとなって現れ、元カノ宣言する所から始まります。
(イラスト:けけもつ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797386011.html


お尻の形が魅力的で、かつその触り方のテクニシャンぶりから“彰人”が思い出したのは
突如現れた転校生が、かつて小学生時代に「胸を触らせてほしい」と初めてお願いした
少女“リサ”であるということ。そしてそれをネタに散々からかわれたという暗い過去。

対する服部三姉妹の胸中は複雑。中でも“七緒”は“リサ”からモデルにとって決定的に
欠けているモノがあると指摘され立ち位置も難しい場面に。何かに気付いた“彰人”らが
改善を図るため選んだ術が「コスプレ」・・・って妄想全開ですね 柚本 先生。ステキです。

全ては「あの時」から始まった、と言わんばかりの“リサ”とコスプレの関係とその意味。
相変わらず言ってることはトンンデモない“彰人”の罪作りぶりが読んでいて楽しいです。
エピローグで見せた「彼女」の決意が新たな流れを生み出すこと必至で期待が高まります。

posted by 秋野ソラ at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2016年01月20日

『サムライ・オーヴァドライブ ―桜花の殺陣―』

『エスケヱプ・スピヰド』の 九岡望 先生が満を持して贈る新作は刀剣バトルアクション。
現代世界を左右する程の力を持つ刀剣を受け継いだ少年少女たちの苦悩や葛藤を描きます。
(イラスト/枕狐 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865569-9/


持ち主の血を混ぜた緋鋼で製造された刀剣は驚異的な力を発揮すると共に暴走の危機をもつ
諸刃の存在。刀剣好きか高じて刀剣回収官となった少年“方助”はある契機からある刀剣の
使い手と運命的な出会いを果たすが、とても使い手には見えないほど気弱な少女だった──。

世間知らずの“鳴”が見せる言動に可愛らしさを覚えて間もなく“ハインツ”なる謎の妖刀
を扱う剣士に襲われる彼女。その場で魅せた彼女の実力は目を疑うほどだが、紛うことなき
真実。そのギャップはなぜ生じるのか。彼女がこれまで生きてきた背景に秘密があります。

“ハインツ”の裏にいるという犯罪組織、そして彼自身の思惑が予想外の展開を見せていく
話運び、何よりも刀剣を主体とした熱いバトルの数々で楽しませてくれる作品です。刀剣が
好きなのにそれを扱えない“方助”がどんな秘密をもって物語に関与するのかが楽しみです。

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2016年01月19日

『りゅうおうのおしごと!2』

白鳥士郎 先生が贈る熱血将棋コメディ。第2巻は“あい”の棋士としての成長を促すため
将棋連盟会長から受けたある依頼を利用する“八一”の策が功を奏するか否かを描きます。
(監修:西遊棋 イラスト:しらび 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797386769.html


幸せいっぱいな顔を見せる“あい”の様子を見て思わずにやけてしまう“八一”。しかし
そんな二人を見て「頓死しろ」と嘯く“銀子”から彼女が棋士として停滞していることを
示唆された彼は弟子に対してライバルが必要だと決心。ある少女の家庭教師に臨みます。

それが“天衣(あい)”。“あい”と何かと対極にある彼女を通して弟子を育てることの
難しさ、精神面の強さが勝負を左右する将棋の厳しい世界を分かりやすく、見事に描いて
きます。ヤキモチを焼く“あい”が次第に病んでいく様子が絶妙。刺さないのは愛ですね。

“天衣”が“八一”の指導を受けることが偶然ではなく必然であったと読み終えて分かる
将棋連盟会長にして永世名人、「盲目の天才棋士」とも称される“月光聖市”九段の思惑
にしてやられたと“八一”同様思いつつ、二人の“あい”の成長ぶりに期待が掛かります。

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2016年01月18日

『夜桜ヴァンパネルラ2』

杉井光 先生が贈るイノセント・ヴァンパイア・アクション。第2巻は吸血種の研究を経て
生まれたと思われる感染薬の出所を突き止めるため“倫子”と“紅朗”が事件に臨みます。
(イラスト/崎由けぇき 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865679-5/


“リンネア”から確認を求められた“梨紗”に対する“倫子”の支配強度。そんな習性等
吸血種の特徴を研究する“白”が身を置く「白楼」。そこで培われた技術が感染薬生成に
繋がったと見た“倫子”は、その技術を持ち出したと思われるある人物に目をつけます。

そんな“倫子”は相も変わらず単独行動を現場の警察官に咎められる日々。同じように
我が道を行く浄血官“志津谷”にも同様に陰口が飛びますが涼しい顔。その姿勢がある
恨みを買うことになり、やがて“倫子”が追う人物、事件とも関わりを持つことに。

時折見せる“紅朗”の場を読まない言動、“倫子”とのやりとりで楽しませてくれる所、
「“志津谷”への復讐」というキーワードが思いも寄らぬ話の結びに繋がっていく展開の
妙は前巻共々、流石と思わせてくれるものがあります。どう話が続くのか興味津々です。

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル