2015年12月18日

『ソードアート・オンライン プログレッシブ4』

アインクラッドを第一層から攻略する過程を描く、川原礫 先生のもう一つの「SAO」。
第4巻は第五層に到達した“アスナ”が“キリト”との関係を見つめ直す機会を得ます。
(イラスト/abec 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865566-8/


攻略ギルド「DKB」と「ALS」の対立を目論んだ“モルテ”、強化詐欺の影に居たとされる
“黒ポンチョの男”。PKを促すように立ち回る者が複数いると考える“キリト”は、その
着眼点を裏付けるかのように新たな火種を起こさんとする別の人物と対峙する羽目に。

その契機が連絡が取れない“アルゴ”を探しに単身地下へ向かった“キリト”を水臭いと
後追いした“アスナ”がある窮地に陥ったこと、というのがポイント。二人でいる理由、
それが握った手の先に、握り返した手の中にあるといいな、と思わせる描写が素敵です。

火種を食い止めるべく、考えた先に“キリト”が口にした無茶な策。あとがきにもある
通り、がっつりとフロアボス攻略にあてられる後半の展開はまさに手に汗握る場面の連続。
“アスナ”が慟哭する余韻も覚めやらぬ中、最後に挟まれる不穏なシーンが気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル