2015年12月03日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン ガールズトーク 祭と夢』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー。物語の隙間を埋めるガールズトークの第2巻は
“正純”に焦点を当てた、三河争乱の前に発生した不可解な殺人事件にまつわる話です。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865545-3/


今や「戦争狂」と言われても過言ではない評価を周囲から受けている“正純”も、かつて
襲名者となる見込みのない立場でありました。それがなぜ今、政治の表舞台に立つに至る
経緯に迫る事件の記録となるワケですが、事実改変しようとする人が多くて面白いの何の。

三河で起きた殺人事件がなぜ“正純”の転居一時中止に、武蔵の入艦手続凍結に、そして
聖連の介入に繋がるのか。一見すると関係性のない事象が、それぞれの背景、周囲の状況
を一つ一つ見ていくと驚くべき繋がりを見せるシティー・アドベンチャーを思わせます。

時折、面白おかしいエピソードや突発的な戦闘に陥るなどしながらも、やがて記録されて
いく分割襲名というキーワード、そして当時の羽柴、三征西班牙との関係を前に決断した
ある人物の想い、そして願いにご注目。今回も余談ながらに読ませてくる内容でした。

posted by 秋野ソラ at 01:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル