2015年12月31日

『七星のスバル2』

田尾典丈 先生が贈る革新的青春オンライン・ストーリー。第2巻は“旭姫”の〈未来視〉
を狙って大手ギルドが動き出し、“陽翔”やかつての仲間“貴法”も対応に乗り出します。
(イラスト:ぶーた 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094515848


力で囲い込もうとする「サザンクロス」の“レトス”、平穏なる自治を求め庇護しようと
する「ブリルソサエティ」の“アンゲルス”、彼らのみならず様々な動向を逐一押さえて
いる「イルミナティ」の“貴法”。数々の思惑が“旭姫”に向かい、そして交錯します。

大切な“旭姫”を守るため、かつての力を取り戻しきっていない“陽翔”には任せられん
と引渡しを求める“貴法”。“旭姫”は共に在ることを望むが同意は得られず。その経緯
を見た“咲月”にも思うところがあって“貴法”につけこまれる形で協力を求められたり。

かつての「スバル」を取り戻す術はないのか・・・と思わせながら、“貴法”が持つ天理の力
でも及ばない緊急事態を発生させることで、その流れを一気に変えていく展開と“咲月”の
精神面を含めた成長ぶりが見どころ。その状況へと誘う二人の存在が気になるところです。

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2015年12月30日

『軍オタが魔法世界に転生したら、現代兵器で軍隊ハーレムを作っちゃいました!? 5』

明鏡シスイ 先生が贈る「軍オタ」シリーズ。第5巻は理想を求め自分の軍団(レギオン)
を立ち上げた“リュート”が新たな悪へと立ち向かう新章「VS魔術師殺し編」へ突入です。
(イラスト:硯 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321508000298


孤児院に結婚報告・・・しかも3人も、という“リュート”が“エル”先生から聞かされた
結婚話に敵意むき出しにする場面がコミカル。その話を持ちかけた彼女の友人“ガルマ”
が顧問を務める「純潔乙女騎士団」が抱える問題への対応に関わる所から話は始まります。

弱体化していく軍団と新鋭の軍団をまとめて取り込んでやろう、と画策する勢力を封じる
べく動く“リュート”たちは、巷で起こっている「魔術師殺し」騒動への対応も求められ
大忙し。そこへ謎の組織「ノワール」の要員が真犯人を名乗り出て強襲を掛けてきます。

装甲も厚く生半可な銃器では対応できない相手に“リュート”が選んだ手段とは。そして
「ノワール」の思惑に踊らされたある人物がたどり着いてしまう結末と、それを誘引する
手口とは。根が深い問題であることを予感させる新章の導入に続きが気になるものです。

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2015年12月29日

『Only Sense Online 白銀の女神─オンリーセンス・オンライン─』

アロハ座長 先生が贈るMMORPGストーリーにスピンオフ作品が登場。β版で「白銀の聖騎士」
と呼ばれた“ミュウ”が正式版オープン後の再スタートから新たな出会いと成長を見せます。
(イラスト:ゆきさん 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321508000300


「ドラゴンマガジン」にて掲載された「サイド〈アサルト〉ストーリー」と名付けられた
スピンオフ。“ミュウ”がゲーム好きであること、そして「OSO」を心から楽しんでプレイ
している様子がふんだんに見てとれる、彼女の魅力にあふれた一冊となっております。

“ヒノ”との待ち合わせもそっちのけでレベリングしたり、初心者の“ルカ”や人見知り
の“トウトビ”と持ち前の性格であっさりとお近づきになったり、戦力を補う必要がある
場面で運よく息の合う“リレイ”と“コハク”のコンビと出会ったりと挿話は色々です。

もちろん上手くいくだけではない側面も描かれておりMMORPGの難しさも感じさせてきます。
同時発売となる 羽仁倉雲 先生も拝読して順調に進んでいる様子を確認している限りでは
順調に次代の「ファンタジア文庫」を担ってくれる作品になるのでは、と思う次第です。

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2015年12月28日

『いづれ神話の放課後戦争〈ラグナロク〉2─魔眼の王と三神同盟─』

なめこ印 先生が贈る学園ヒロイックバトルサーガ。第2巻は思いも寄らぬ形で自分の妹の
存在を明かされた“雷火”が彼女を取り返すため、更なる戦いと策謀の渦へ飛び込みます。
(イラスト:よう太 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321506000177


“ゼウス”の圧倒的な力の前に、流石の魔眼でも為す術がない“雷火”。その余裕ぶりに
は読み手すらも憤りを覚えるほど。今は「支配」の力で隷属する神々を増やすのみの彼に
学園内で起こる連続失踪事件の話が舞い込みます。知り合いが巻き込まれることも知らず。

事件を追う“雷火”が新たに出会う“撫子”。彼女の境遇に自身の今を重ねる彼。やがて
遭遇する向き合わなければならない現実と次なる戦い。“ブリュンヒルデ”の心境の変化
を垣間見ることのできる場面でもあるので緊張感を高めつつもいじらしさを感じさせます。

協力関係を築くことになる“レオン”は手数の少ない“雷火”にはありがたい助っ人。
ただ、今後どう転ぶか分からない要素を含んでいるのが気になる所。その力を借りて
一本とったかと思えば切り返されて、未だ劣勢の彼はその状況を打破できるのか注目です。

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2015年12月27日

『幻葬神話のドレッドノート2』

鳥羽徹 先生が贈るデュアル・ヒロイックファンタジー。第2巻は「強者」を求める新たな
戦技魔装士が、そして想像以上の難敵が“志雄”と“日輪”に目をつけることとなります。
(イラスト:赤井てら 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797385106.html


“ヴリトラ”を討ち取った人物を探している、という幻獣対策組織の一つ「竜鱗隊」の
三番隊隊長を務める“雅楽”。女言葉を喋るガタイの良い傑物である彼を支える“朱夏”。
二人との出会いが“志雄”と“日輪”、二人の生き様との対比を描く形になります。

一方、目をつけたのは新たな神話級幻獣“蚩尤”。大きな街ですら一太刀で切り崩して
しまう常識はずれの強さを持つ存在にどう立ち向かうか。その過程で“雅楽”が強さに
求めるもの、“志雄”が求めるものの違いが印象に残ります。彼はもう、すごすぎます。

そんな“志雄”に全幅の信頼を寄せる“日輪”からの様々な肉食系アプローチが世相を
感じさせるものの、逆にアプローチをかけられると弱い、というのは実に可愛らしい。
二人の活躍を密かに図る謎の思惑はどこにあるのか、続きが気になるところであります。

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2015年12月26日

『落第騎士の英雄譚9』

海空りく 先生が贈る学園ソードアクション。第9巻はいよいよ「七星剣武祭」の決勝戦。
Fランクの“一輝”にAランクの“ステラ”、恋人にしてライバルの二人がぶつかります。
(イラスト:をん 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797385144.html


想像を遥かに超えて強くなった“ステラ”に、流石の“一輝”も怖気づいてしまうあたり
彼女の凄さが窺えます。とは言っても決勝の時は迫っているため稽古をつけてもらう形で
後ろ向きな気持ちを払拭するワケですが、その面々が実に豪華でこれだけでも十分に熱い。

もちろん“ステラ”と“一輝”の直接対決は手に汗握る、駆け引きの連続で緊迫度の高い
過去最大級の激闘を繰り広げます。彼も巧みな技で粘りを見せますが彼女の圧倒的な力に
為すすべも無い・・・かと思いきや、彼の“想い”の強さが奇跡を生みます。まさに圧巻。

まさに命を削るかの勢いで激闘に幕が引かれた余韻に浸る間もなく、“ステラ”と“一輝”
に目をつける者たちが顕現。新たな幕開けを予感させます。そして二人の想いも新たな
ステージへと登っていって幸せいっぱいといった感じでしょうか。ということで祝福を。

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2015年12月25日

『機動執事 ―とある軍事ロボットの再就職(セカンドライフ)―』

『白銀のソードブレイカー』の 松山剛 先生が贈る新作は、死に際に娘の行く末を任された
元軍事ロボットへの思慕の感情を持て余すお嬢様が繰り広げるちょっとズレた恋物語です。
(イラスト/ユメのオワリ 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865471-5/


平和な世に今も残る、かつての大戦で主力を担った軍事ロボット。「国境なき平和財団」
を率いる才媛“リーゼロッテ”はそれらを抑制する活動を続ける。当然、敵も多い彼女を
執事ロボット“ベルンハルト”は自身が軍事ロボットであることを告げず護り続ける──。

“ベルンハルト”に惚れている、と言われて気付くほど初心な“リーゼロッテ”が少女漫画
好きの“フローラ”による偏見まみれの知識を植えつけられて色々としでかす滑稽な様子が
まず楽しい。その反面、徐々に見えてくる軍事ロボットの闇の部分が緊張感を高めてきます。

謎のウィルスによる騒動で狙われていることが明らかになる“リーゼロッテ”。その裏に
潜む『影』の存在。届かない想い。絶望的な状況に追い込まれる“ベルンハルト”が見せる
奇跡の源が印象に残ります。彼女の想いが報われてくれれば、と願わずにはいられません。

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2015年12月24日

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる10』

裕時悠示 先生が贈る甘修羅らぶ×らぶコメディ。第10巻は生徒会長に立候補した“鋭太”
に“真涼”が正面から立ち向かう姿を見た「自演乙」の面々にも当惑する状況が訪れます。
(イラスト:るろお 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797383249.html


選挙活動のみならず、学業の面においても“鋭太”をおびやかす存在となった“真涼”。
でも、二人がやりとりしている様子を見た“千和”からすれば、彼の様子は実に楽しそう
に見えるらしい。流石は長年共に日々を過ごしてきた彼女の観察眼は伊達じゃない模様。

更には“鋭太”のハーレム計画すら見抜いて手札として切ってくるあたり“真涼”の強敵
ぶりが容赦ない。そんなことも構わず、彼女のために一手打つ彼も中々抜け目が無い。
でも「自演乙」の面々のため、そして自身のために選んだ選択肢の行方はまだまだ道半ば。

ここで話の鍵となるのが、まさかの「パチレモン」。これまで数々の質問と回答を載せて
きたこの雑誌が休刊の憂き目に遭うことでここまで話に絡んでくることに驚かされます。
“真涼”が掲げた夏休みのミッションは彼女の野望に一役買うことが出来るか注目です。

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2015年12月23日

『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.9』

聴猫芝居 先生が贈る、残念で楽しい日常≒ネトゲライフ。第9巻は春休みの雪山合宿に
臨むネトゲ部の面々がリアルとネット、並行して不可思議な出来事に巻き込まれます。
(イラスト/Hisasi 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865587-3/


MMORPG上でのスノボイベントと勘違いして現実世界のゲレンデでウィンタースポーツに
興じるあたりはいかにも“ルシアン”たちらしさを窺わせます。ここでも協調性の無い
彼らを憂う“セッテ”ですが、彼女もまた彼らに染まってきている感が見えて面白いです。

山荘でもパソコンに向かう“ルシアン”たちは運営からの突然の発表に沸き立ち、寝ては
いけないレベル上げにいそしむことに。そこで巻き込まれるPK騒動、更には山荘で次々に
起こる容疑者不明の不可思議な事件の数々に落ち着いて作業に没頭することも出来ません。

ネットではPKに狙われ続け、現実ではクローズド・サークルへと追いやられた“ルシアン”
たちを救うことになる“アコ”迷推理ぶりにご注目。皆さん茶目っ気を出してきて中々に
面白い様相を呈していく結末が面白い。決意を新たにどう新年度を迎えるのか楽しみです。

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2015年12月22日

『中古でも恋がしたい!4』

田尾典丈 先生が贈る「小説家になろう」発の学園ラブコメ。第4巻は同好会の夏合宿を
迎える“古都子”が自身に対する“清一”の気落ちに自信が持てず弱気な行動をとります。
(イラスト:ReDrop 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797385137.html


エロゲの発売日前までに夏休みの宿題を終わらせる、という強い信念を見せる“清一”、
そして“古都子”。“イブ”も含めお泊り会にまで突入しようとする流れを“桐子”が
止めつつ、彼女の発した何気ない一言に動揺が隠せない“古都子”が何ともいじらしい。

ちょくちょく出てくる「TPOを弁えろ」という会話のやりとりが同好会の面々らしいと
感じさせつつ、夏合宿では全力で遊ぶ彼ら彼女らの青春の謳歌ぶりが羨ましい。“清一”
が直面するラッキースケベ的な場面も含めて。その中でも“古都子”の懊悩は続きます。

“イブ”とのやりとりを見て、“清一”の「理想のヒロイン」に近づいているか疑問を
抱いていた“古都子”。彼女の悩みに気付いた彼が吐露した本音がドツボに嵌っている
ことを感じさせて思わずニヨニヨ。次巻はあの二人が関係してきそうな予感がします。

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2015年12月21日

『ゼロから始める魔法の書V ―楽園の墓守―』

虎走かける 先生が贈るファンタジー作品。第5巻は「ゼロの魔術師団」なる集団が数々の
村を襲う話を聞いた“ゼロ”たちが首を突っ込む前に新たなる裁定官の影が忍び寄ります。
(イラスト/しずまよしのり 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865565-1/


銀髪の魔女が率いるというゼロの魔術師団。その魔女を滅すべく現れた裁定官は“隠匿”、
ではなく彼と面識がある“背徳”。その登場により裁定官にもいろいろな人物がいることが
見てとれる訳ですが「墓堀り人」とも呼ばれる彼女の行動原理がおぞましすぎて震えます。

一方、偽者を追って旅を続ける“ゼロ”が“背徳”に会うやいなや見初められて狙われて。
あげく教会の秘密兵器まで持ち出されて“傭兵”もろとも窮地に追いやられます。しかも
一連の騒動の背景には二人もよく知るあの人物が絡んでいると知り歯がゆさを覚えます。

“隠匿”、そして旅先で出会ったネズミの獣堕ち“リーリ”が見せる「意外さ」にご注目。
“背徳”がしでかしたことは決して同意できるものではありませんが、悲しい結末に少々
切ない思いを感じることも。元凶たる〈不完全なる数字〉に辿り着けるか気になる所です。

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2015年12月20日

『GOSICK PINK』

桜庭一樹 先生の名作、『GOSICK』の続編が満を持して登場。姉の“瑠璃”の家に厄介と
なった“一樹”、そして“ヴィクトリカ”が新生活を始めて早々に事件に巻き込まれます。
(装画:カズモトトモミ 先生)

http://gosick.jp/pink/


“瑠璃”、その子“緑青”との距離感をも掴みかねる“ヴィクトリカ”。“一樹”との
言い合いはそのままにニューヨーク、マンハッタン島を散策することに。そこで二人が
離れ離れになりますが、互いの主張が食い違っている様子が見ていて相変わらず面白い。

その間に巻き込まれる一大イベント、橋の上で行われるボクシングの試合。チャンピオン
と挑戦者にまつわる戦争中のエピソード、未解決の殺人事件に二人が別々の角度から関与
していくことに。そこで出てくるのが「ジョブ&ホーム」という重要なキーワードです。

“ヴィクトリカ”を支えたい一心で新天地にて奔走する“一樹”。彼の姿を見て疑問に
思う彼女が口にした「What is Home?」、その言葉に含まれる本音が実に印象に残ります。
そして天職を得ることとなった二人がどんな物語を紡いでいくのか興味津々であります。

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2015年12月19日

『異世界居酒屋「のぶ」四杯目』

転 先生によるコミカライズもスタートした、蝉川夏哉 先生が贈る大人気異色グルメ小説。
第4巻は料理人としての成長著しい“ハンス”と「ショーユ」という単語が軸となります。
(イラスト:転 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=02487701
http://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_KS02000029010000_68/
http://konomanga.jp/manga/46440-2


“しのぶ”が眼鏡をかける、という印象的な場面が出てきます。実は「眼鏡」も興味深い
エピソードへとつながっていくワケで、中でも“ロンバウト”の照れ隠しも含めた台詞の
言い回しには心温まるものがあります。転 先生のイラストも絶妙な雰囲気を醸し出します。

異世界にあっても不自然ではないもの、という話はよく議論されるものですが、その中で
挙がったと思われる大豆。よしんば大豆はいいにしてもなぜ醤油があるのか、その答えは
「トリアエズナマ」を「取りあえず、生」と解釈できる新たな人物の登場が明かします。

異世界とのつながりに関する一つの仮説。奇しくも異世界で料理人を続けることとなった
“信之”と“しのぶ”がそれを聞いて何と思ったか。今巻も次々と出されるメニューと
共に感じ取ってほしい点です。何かを予感させる夏の兆しと共に次巻も期待が高まります。

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2015年12月18日

『ソードアート・オンライン プログレッシブ4』

アインクラッドを第一層から攻略する過程を描く、川原礫 先生のもう一つの「SAO」。
第4巻は第五層に到達した“アスナ”が“キリト”との関係を見つめ直す機会を得ます。
(イラスト/abec 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865566-8/


攻略ギルド「DKB」と「ALS」の対立を目論んだ“モルテ”、強化詐欺の影に居たとされる
“黒ポンチョの男”。PKを促すように立ち回る者が複数いると考える“キリト”は、その
着眼点を裏付けるかのように新たな火種を起こさんとする別の人物と対峙する羽目に。

その契機が連絡が取れない“アルゴ”を探しに単身地下へ向かった“キリト”を水臭いと
後追いした“アスナ”がある窮地に陥ったこと、というのがポイント。二人でいる理由、
それが握った手の先に、握り返した手の中にあるといいな、と思わせる描写が素敵です。

火種を食い止めるべく、考えた先に“キリト”が口にした無茶な策。あとがきにもある
通り、がっつりとフロアボス攻略にあてられる後半の展開はまさに手に汗握る場面の連続。
“アスナ”が慟哭する余韻も覚めやらぬ中、最後に挟まれる不穏なシーンが気になります。

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2015年12月17日

『新約 とある魔術の禁書目録(14)』

鎌池和馬 先生が贈る大人気シリーズ。第14巻は魔神たちを一瞬にして消し去る能力を持つ
「どこにでもいる平凡な高校生」と対峙する“当麻”が思いの丈をぶつけることになります。
(イラスト/はいむらきよたか 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865507-1/


学生寮に突如舞い込んできた“ネフテュス”をも交えての鍋パーティーも満足にできずに
「理想送り(ワールドリジェクター)」という“当麻”と対を成す右手を持つ少年“翔流”
との接触、そこから更に二人の“パトリシア”が抱える問題が絡み合うのが今巻の主軸。

ある身体的難題を抱える“バードウェイ”と、それを自己犠牲の上で解決しようと画策する
“レイヴィニア”。それを見て、片や「彼女」のヒーローであらんとする“翔流”と、片や
彼女たちを救うヒーローとなることを望む“当麻”。相容れない両者が自然とぶつかります。

ルーキーたる“翔流”の言動を見て、これまで自分なりに培ってきた平凡な高校生なりの
「ヒーロー論」を語り、投げかけていく“当麻”が熱い。その結果、“翔流”は“当麻”が
秘める何かに気づき、舞台の裏側では新たな潮流の兆しを見せていて先が気になる所です。

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2015年12月16日

『はてな☆イリュージョン4』

松智洋 先生が贈る夢と希望の大イリュージョン。第4巻は“メイヴ”を日本に帰国させる
条件を里から提示された“果菜”が怪盗として認められた事も受け俄然やる気を見せます。
(イラスト:矢吹健太朗 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631082-6


“ジーヴス”にツンデレと指摘されるほど、トゲのある言葉と思いやりのある行動に差の
ある“マライア”が、“果菜”が怪盗として危ない目に遭う前にあれこれと手を尽くす。
そんな様子を見ているのが実に微笑ましくて良いものです。彼の言動も興味深いものです。

三つのアーティファクトを集めれば母の帰国が叶う、とは言うもののその情報が一切ない
中で強制的にバカンスへ繰り出すこととなる“果菜”や“真”たち。口絵からいきなり
衝撃的なイラストで攻めてくるので、めくって見るのは読み終わった後でも良いかと。

“真”に対してあれだけつんけんする“ディナ”の心中にあるものは何か。秘密の交換
とも言える結果でもって知ることとなる両者の関係がようやく改善の兆しを見せると共に
奇術師として、そして人としてまた一つ成長した様子が感じられる展開にもご注目下さい。

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2015年12月15日

『学年トップのお嬢様が1年で偏差値を40下げてギャルになっていた話』

あさのハジメ 先生が贈る新作は現代ラブコメ。成績優秀な大和撫子のはずだった幼なじみ
の少女と久方ぶりに再会した少年がその変わりように驚き、振り回される様子を描きます。
(イラスト:〆鯖コハダ 先生)

http://lanove.kodansha.co.jp/books/2015/12/#bk9784063815078


付かず離れずの人付き合いをしながら学校生活を送る“春兎”。その処世術を見抜いた
少女“小夜”のことを少しずつ意識していく彼の前に突如見覚えのない美少女が現れ、
あらぬ怒りを向けられたかと思えば唇を奪われ、更に勢いに任せて一夜を共にして──。

ということで出オチ感の高いタイトルから始まるラブコメは、ギャルになってしまった
幼なじみの“双葉”の謎を探るのと、その双子の姉であるクール・ビューティーでドSな
“黒羽”との掛け合いが面白い展開で魅せてきます。〆鯖 先生のイラストも可愛らしい。

今巻では“双葉”と“黒羽”の家について「神楽坂家は呪われている」と言われている
のはなぜか、という点が軸となっており、それぞれの立ち位置が見えるラストで一ひねり
入れてくるところはうまく考えてきていると感じました。次巻も面白そうな予感がします。

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2015年12月14日

『新妹魔王の契約者IX』

TVアニメ第2期放映中となる 上栖綴人 先生のディザイア・アクション。第9巻は“柚希”
や“胡桃”、そして“刃更”らが勇者の一族が住む「里」へ帰郷し、ひと波乱起こします。
(イラスト:大熊猫介 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321508000282


“澪”が聖ヶ坂学園へ入学してから一年、と物思いにふける間、“刃更”は“七緒”の性
の問題について相談を受け、その解決のために情事にふける、というアクロバティックな
スケジュール。“長谷川”先生も混ざっていきなりのハートマーク乱舞に驚かされます。

帰郷した里で“刃更”が過去に起こした所業の意味を思い知らされる上に、長老たちから
理不尽な問いかけをされたり、と苦しい立場が続きます。長老たちの思いが透ける質問が
実にいやらしい。交渉にも似た緊張感のあるやりとりを、思いもよらぬ二人が遮ります。

一人は“セリス”。なぜその立場で、と思いましたが秘めた思いからすれば納得の行動。
もう一人は“斯波。力でごり押しするのかと思いきや、意外にも計算高い言動で“刃更”
たちを翻弄してくる点に注目。出し抜かれた感のある展開をどう巻き返すのか楽しみです。

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2015年12月13日

『魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉13』

川口士 先生が贈る美少女ファンタジー戦記。第13巻はザクスタン軍を打破した“ティグル”
たち月光の騎士団軍がグレアスト軍に強襲され、為す術もなく潰走の憂き目にあいます。
(イラスト:片桐雛太 先生 キャラクター原案:よし☆ヲ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1381


口絵から、そして冒頭から“エレン”の危機、更には“グレアスト”の用兵術により巧みに
歩を進めるグレアスト軍の勢いを見せつけられて気を揉む展開の連続。“ティグル”が単身
状況を打開するため密偵さながらの暗躍を見せるも、その兆しを掴めず手に汗握らされます。

“エレン”がどんな目に遭っているかと思うと気が気でない、満身創痍の“ティグル”を
絶妙なタイミングでサポートすることになる戦姫の登場。彼女がまるで雲間から垣間見える
一筋の光のように感じました。気丈な“リム”が見せる嗚咽には心を打つものがありました。

その妄執を原動力に、執拗に、狡猾に駒を進めていく“グレアスト”から受けた仕打ちが
頭から離れない“エレン”の心を解きほぐすのはやはり“ティグル”しかいない・・・って、
挿絵指定に対し 片桐 先生が十二分に応えて下さいました。この先の動向が気になります。

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2015年12月12日

『転生従者の悪政改革録』

『異界の軍師の救国奇譚』の 語部マサユキ 先生が贈る新作は異世界転生・悪役令嬢もの。
水泳部の先輩後輩が何の因果か異世界で令嬢と執事の関係になる非日常へ投げ出されます。
(イラスト:遠坂あさぎ 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321508000285


銀足高校はスポーツ強豪校。中でもインターハイに出場する実力がある水泳部に所属する
“七海”は将来有望な美少女選手。その彼女がお気に入りの“勇利”は、実力が伴わない
ものの観察眼に優れる部員の一人。二人が下校中に触れた宝珠が突如、光を放って──。

気がつくと没落貴族の跡取りで執事の“ユリウス”と意識を同じくする“勇利”。彼が
仕える先はワガママ放題の令嬢“ナーミィ”・・・のはずが、なぜか会った途端に土下座を
かまされます。理由はお察しの通りで、そのギャップに振り回される周囲が面白いです。

魔法を至上とする者たちがいる異世界で、もと居た世界の感覚を活かし人道的な道を示す
二人の活躍ぶりも見どころ。元の世界に戻るためのハードルは現状高そうですがどうなる
ことやら。まだ言及が少ない元の“ナーミィ”と“ユリウス”の動向も気になります。

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