葵せきな 先生が贈る、こじらせゲーマーたちのすれ違い青春ラブコメ。第3巻は“天道”
からの告白を受け止めた“景太”は本当に彼女とお付き合いできるのか、注目の展開です。
(イラスト:仙人掌 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321507000430 】
告白してしまった側もされた側も戸惑いを隠せないまますれ違い続けて、このまま元の
木阿弥に・・・かと思いきや、やるときはやってくれる“景太”の言動にまず驚かされます。
彼なりの「ゲームが好き」というスタイルがこういう所にも活かされているのが上手い。
“天道”とのデートでは、お世辞にも良い所を見せることはできなかったかも知れません
けど、ちゃんと考えていることは伝わっていたようで総じて見れば中々に良い雰囲気。
闖入者の件を除けば。ここも彼の持ち味が出ていて逆転サヨナラホームランぶりが凄い。
“コノハ”登場で「生徒会シリーズ」との絡み、更には“景太”との(一方的な)接点が
生まれてきて「まだやる気かよ・・・」という感じを匂わせつつ、ラストでまたとんでもない
フラグを立ててきたな、と。副題はそこに掛かるのか! と。次巻も待ち遠しい限りです。
2015年11月30日
2015年11月29日
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典5』
羊太郎 先生が贈る超破天荒新世代学園アクションファンタジー。第5巻は特別講師として
魔術学院に赴任した“レオス”から求婚された“システィーナ”を巡って一波乱あります。
(イラスト:三嶋くろね 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321412000060 】
家柄も人柄も講師としても申し分ない“レオス”を見て無意識に不安を感じた“ルミア”に
付き合わされる形で二人の背景を探り始めた“グレン”がいつの間にか彼に決闘を申し込み
「逆玉の輿に乗る」と豪語し、なりふり構わず勝ちを狙いにいく姿に周囲は唖然とします。
そんな“グレン”を見て“システィーナ”も憤慨しますが、その理由を問いただして触れた
彼の過去に心動かされる余韻に浸る間もなく“レオス”を介した黒幕の思惑が彼女を脅迫し
事態は急変。“グレン”もついには追い詰められ過去の流儀に頼らざるを得なくなります。
“グレン”が奮闘すればするほど講師としての決定的な違いにに慄く“システィーナ”が
本当に大切なものを思い返すあたりからのくだりは実に胸躍るものがあります。その裏で
繰り広げられていた黒幕とのやりとり、そして「禁忌教典」に今後注目が集まりそうです。
魔術学院に赴任した“レオス”から求婚された“システィーナ”を巡って一波乱あります。
(イラスト:三嶋くろね 先生)
【 http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321412000060 】
家柄も人柄も講師としても申し分ない“レオス”を見て無意識に不安を感じた“ルミア”に
付き合わされる形で二人の背景を探り始めた“グレン”がいつの間にか彼に決闘を申し込み
「逆玉の輿に乗る」と豪語し、なりふり構わず勝ちを狙いにいく姿に周囲は唖然とします。
そんな“グレン”を見て“システィーナ”も憤慨しますが、その理由を問いただして触れた
彼の過去に心動かされる余韻に浸る間もなく“レオス”を介した黒幕の思惑が彼女を脅迫し
事態は急変。“グレン”もついには追い詰められ過去の流儀に頼らざるを得なくなります。
“グレン”が奮闘すればするほど講師としての決定的な違いにに慄く“システィーナ”が
本当に大切なものを思い返すあたりからのくだりは実に胸躍るものがあります。その裏で
繰り広げられていた黒幕とのやりとり、そして「禁忌教典」に今後注目が集まりそうです。
2015年11月28日
『あやかし露天商ティキタカ』
井上樹 先生の「第7回 GA文庫大賞・奨励賞」受賞作。机の引き出しから出てきた露天商
に場所を貸したことから「あやかし」たちと関わりを深めていく少年を描くラブコメです。
(イラスト:ゆらん 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797385120.html 】
“ティキタカ”は「あやかし」相手に様々な効用のある品物を提供する露天商。人間にも
売ることは可能で、その際に対価として支払うのはその分に見合った「人間」そのもの。
提供しすぎると人間に戻れなくなる、と話半分に聞いていた“海人”だったが──。
場所貸しの対価として無償で提供されたモテ薬の効果を実感して“ティキタカ”の言い分
が正しいことを理解した“海人”に、戻れなくなる程度まで人間を手放すように仕向ける
にはどうすれば良いか、というのが話の焦点。彼の気質につけ込むあたりは実に狡猾。
敵か見方か、立ち位置を明らかにしない“ティキタカ”の怪しさが話の流れを左右させる
ところにもご注目ください。幼馴染の“葵”や訳知り顔の“雫”も魅力的な言動を見せて
くれており、「そこに気付かないのかよ“海人”!」と叫びながら次巻へと続きます。
に場所を貸したことから「あやかし」たちと関わりを深めていく少年を描くラブコメです。
(イラスト:ゆらん 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797385120.html 】
“ティキタカ”は「あやかし」相手に様々な効用のある品物を提供する露天商。人間にも
売ることは可能で、その際に対価として支払うのはその分に見合った「人間」そのもの。
提供しすぎると人間に戻れなくなる、と話半分に聞いていた“海人”だったが──。
場所貸しの対価として無償で提供されたモテ薬の効果を実感して“ティキタカ”の言い分
が正しいことを理解した“海人”に、戻れなくなる程度まで人間を手放すように仕向ける
にはどうすれば良いか、というのが話の焦点。彼の気質につけ込むあたりは実に狡猾。
敵か見方か、立ち位置を明らかにしない“ティキタカ”の怪しさが話の流れを左右させる
ところにもご注目ください。幼馴染の“葵”や訳知り顔の“雫”も魅力的な言動を見せて
くれており、「そこに気付かないのかよ“海人”!」と叫びながら次巻へと続きます。
2015年11月27日
『妹さえいればいい。3』
平坂読 先生が贈る青春ラブコメ。第3巻は“春斗”の恋愛相談に乗ってみたり、取材と
して動物園に行ってみたり、締切に追われたりしつつ“伊月”の内面に迫っていきます。
(イラスト:カントク 先生)
【 http://sol-comics.shogakukan.co.jp/solc_dtl?isbn=9784094515800 】
“那由多”“京”“春斗”、それぞれに何かしら転換期を迎えるきっかけとなる出来事が
去来したエピソードがそこかしこに。“千尋”にしても同様で、思わぬ所でバレてる辺り
油断していた、としか言いようがない。相手が相手だけにどうダシにされるか注目です。
そして“伊月”にとっても契機としては例外でなく。妹至上主義とも言える彼がちゃんと
現状を見据えていて、自分なりの気概をもって臨んでいることが分かったのが一番印象に
残ったと思います。番外編の話を経て「妹がいなくてもいい」と思い始めている彼に。
志瑞祐 先生が贈ったお見舞い品に関するエピソードとか、“春斗”が考えるTRPGの世界観
に込められたと思われるあれやこれやの「今」が透けて見える話など、突如ぶっ込まれる
メタなネタもイイ味でてます。ということで次巻は“伊月”の時代が来るか、楽しみです。
して動物園に行ってみたり、締切に追われたりしつつ“伊月”の内面に迫っていきます。
(イラスト:カントク 先生)
【 http://sol-comics.shogakukan.co.jp/solc_dtl?isbn=9784094515800 】
“那由多”“京”“春斗”、それぞれに何かしら転換期を迎えるきっかけとなる出来事が
去来したエピソードがそこかしこに。“千尋”にしても同様で、思わぬ所でバレてる辺り
油断していた、としか言いようがない。相手が相手だけにどうダシにされるか注目です。
そして“伊月”にとっても契機としては例外でなく。妹至上主義とも言える彼がちゃんと
現状を見据えていて、自分なりの気概をもって臨んでいることが分かったのが一番印象に
残ったと思います。番外編の話を経て「妹がいなくてもいい」と思い始めている彼に。
志瑞祐 先生が贈ったお見舞い品に関するエピソードとか、“春斗”が考えるTRPGの世界観
に込められたと思われるあれやこれやの「今」が透けて見える話など、突如ぶっ込まれる
メタなネタもイイ味でてます。ということで次巻は“伊月”の時代が来るか、楽しみです。
2015年11月26日
『叛逆のドレッドノート(4)』
岩田洋季 先生が贈るボーイ・ミーツ・ドレッドガール。第4巻は世界を震撼させた“零”と
“百華”を訪れた彼女の父から共振錯覚の秘密が示され未来を選ぶことを余儀なくされます。
(イラスト/白もち桜 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865522-4/ 】
共振錯覚によって流れ込んでくる“百華”の感情。有事の際の意思疎通手段として使える
ほどになりましたが付随してくるこそばゆいほどに“零”を想う気持ちのほうが多いため
見ているこちらも恥ずかしくなります。もう、どんだけ好きなんだよ、みたいな感じで。
“百華”の父“万里”から語られた妻“一花”の研究で明らかとなった「蛇」との関わり。
そして、とある筋から“零”に持ち掛けられた取引。重い事実に流される“百華”と抗う
“零”との対比が各々の本質にある「らしさ」を感じさせます。競り合う場面も印象的で。
何しろ“百華”を説得するにあたって“零”が彼女に投げかけた言葉の数々が、彼女以上に
分かっている、理解できていると示すものばかりで、これまたこっちが照れてしまうほど。
正しい選択肢を選んで素敵な結末に辿り着いた二人に幸あれ、ということで無事完結です。
“百華”を訪れた彼女の父から共振錯覚の秘密が示され未来を選ぶことを余儀なくされます。
(イラスト/白もち桜 先生)
【 http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865522-4/ 】
共振錯覚によって流れ込んでくる“百華”の感情。有事の際の意思疎通手段として使える
ほどになりましたが付随してくるこそばゆいほどに“零”を想う気持ちのほうが多いため
見ているこちらも恥ずかしくなります。もう、どんだけ好きなんだよ、みたいな感じで。
“百華”の父“万里”から語られた妻“一花”の研究で明らかとなった「蛇」との関わり。
そして、とある筋から“零”に持ち掛けられた取引。重い事実に流される“百華”と抗う
“零”との対比が各々の本質にある「らしさ」を感じさせます。競り合う場面も印象的で。
何しろ“百華”を説得するにあたって“零”が彼女に投げかけた言葉の数々が、彼女以上に
分かっている、理解できていると示すものばかりで、これまたこっちが照れてしまうほど。
正しい選択肢を選んで素敵な結末に辿り着いた二人に幸あれ、ということで無事完結です。