2015年10月31日

『天使の3P!(スリーピース)×6』

「“天使の3P!ユニット”プロジェクト」なる企画が動き出した、蒼山サグ 先生が贈る
ロリ&ポップ・シンフォニー。第6巻は目標の壁にぶつかる“潤”たちを描きます。
(イラスト/てぃんくる)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865448-7/


「キッズロックフェス」の結果を受けて「リヤン・ド・ファミユ」「Dragon≒Nuts」共に
次なるステップへ上がるための課題があることは分かったものの、解決策が見い出せない
“響”。更にライブの客足も少しずつ減少傾向が見られ、焦りの色が隠せなくなります。

そんな中、“霧夢”たちが危なっかしくも独自の考え方でもって一つの解決策に辿り着く
場面を目の当たりにした“響”たち。好きな音楽に対して「がんばる理由」を見つめ直す
「リヤン・ド・ファミユ」の面々。その意図を汲んで好手を選ぶ“響”が中々格好良い。

クリエイターやアーティストなどを目指す方であれば一度は直面するであろう問題に対し
「がんばる」のではなく「がんばれる」という姿勢を見せた“潤”たち。彼女たちらしさ
が如実に現れた結果で優しい気持ちになれました。更なるチャレンジ精神を応援します。

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2015年10月30日

『異世界魔法は遅れてる!(5)』

樋辻臥命 先生が贈る異世界魔法と現代魔術が交錯する異世界召喚ファンタジー。第5巻は
元の世界での幼なじみである少女と“水明”が出会うところから物語が進んでいきます。
(イラスト:himesuz 先生)

http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865540673


プロローグからして並外れた剣士であることが分かる“初美”。同じ異世界に召喚される
因果な運命を目の当たりにした“水明”が接触を図ろうとするも彼女には元の世界の記憶が
ないため不審に思われてその剣を向けられたり、と相変わらず苦労が絶えない御仁です。

サーディアス連合では「勇者」として扱われる“初美”の周辺も胡散臭いようで、関係者
でもあるため“水明”も対応には気を遣います。苦労性です。今回、“リリアナ”が影の
功労者とも言える働きを見せました。その甲斐あって一定の成果も得た模様(色々と)。

そんなことをしている間に魔族から思わぬ罠を仕掛けられ窮地に陥る“初美”・・・ってこれ
ホント“水明”が居れば事足りるのでは、と思うほど半端ないですな。もちろん、彼女の
剣技も相当なもので。一難去ってまた一難な状況を前に二人がどうなるのか気になります。

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2015年10月29日

『バリアクラッカーII 火刑台上のリベリオン』

囲恭之介 先生の「第21回電撃小説大賞・電撃文庫MAGAZINE賞」受賞作。第2巻は昇進した
“ベル”が直面した異端審問官を襲う謎の人体発火現象、その謎について触れていきます。
(イラスト/KeG 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865451-7/


“トリスタン”が設立した評議会「テン・コミュニオン」の一員に抜擢された“ベル”。
そこでもひと騒動おこして立場を悪くする相変わらずな彼女。“ナレシュ”処刑を間近に
心揺れる所で彼を王と、彼女をプリンセスと呼ぶ“サラ”の登場が更なる動揺を生みます。

発火騒動により処刑を延期された“ナレシュ”の言動などから「清めの火」「煉獄の鍵」
という意味深長なキーワードに辿り着いた“ベル”。バリアクラッカーに相当する別の
何かだと仮定する彼女の推理を素直に当てさせない展開がまず見どころの一つでしょう。

しかもその捜査を経て判明する、ある人物の過去、そして教会内部の深い闇。それらを
目の当たりにした“ベル”たちの、それぞれの対応にもご注目。“トリスタン”も指摘
した“ベル”の安っぽい正義がどこまで通用するのか、続く展開を注視したい所です。

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2015年10月28日

『世界の終わりの世界録<アンコール>5 降魔の大皇』

細音啓 先生が贈る王道ファンタジー。第5巻は「世界録」を求めて最後の封印を解くべく
冥界へと向かう“レン”たちに現魔王、五大災、そして謎の沈黙機関が関与してきます。
(イラスト:ふゆの春秋 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1377


数々の遺跡や秘宝、オーパーツ、そして審門に対する破壊行為を続ける沈黙機関。それが
“レン”たちの行く手をも阻む者たちと知り、警戒心が高まります。冥界へは思わぬ形で
訪れることとなりますけど、その経緯は何とも“キリシェ”らしいと言うべきでしょうか。

冥界では五大災の現状や“エリーゼ”が現魔王へ睨みを利かせる場面など怖いというより
滑稽とも見える場面が続きます。“エリーゼ”の結婚話のくだりとか残念すぎて素敵です。
そんな中、今回イチオシのキャラ、家政婦長“ルル”が一つの謎解きを披露してくれます。

更には三百年前というキーワードとの因縁に“レン”が直面することに。敗北を受け入れ
続けてきた彼が啖呵を切る場面は実に熱い。そして「再来の騎士」が過去の模倣でない証
を示す流れも同様。残念な結果でも前向きな彼が島へ辿り着けると信じて次を待ちます。

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2015年10月27日

『僕と彼女のゲーム戦争9』

有名ゲームが実名登場する 師走トオル 先生の人気シリーズ。第9巻はゲームの上級者を
目指そうとする“岸嶺”が苦心の末、ゲーマーとしてレベルアップする過程を描きます。
(イラスト/八宝備仁 先生)

http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865455-5/


『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』とかメッチャ懐かしいタイトルですな。
口絵も相当頑張ってます。八宝備 先生すごいですな、ということでそのあたりのプレイ
状況も熱く語られております。シンプルだからこそ面白い、というのもありますよね。

さて、本編では“天道”“瀬名”“高三津”そして“杉鹿”と持ち前である強さの秘訣を
参考に聞いて回る“岸嶺”がドツボに嵌まる安定の流れ。そこにかこつけて遊園地デート
に巻き込んでいく“杉鹿”あざとい。でもそこがイイ。彼にも良いヒントになりましたし。

自分なりのプレイスタイルを見い出した“岸嶺”が『Evolve』において見事に相手を嵌める
展開は爽快です。次巻がラストとのことですが、購入読者の後押しが大事だということを
改めて感じた次第。それ何てタクティカル・ジャッジメント的な新作と共に期待してます。

posted by 秋野ソラ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル