支倉凍砂 先生が贈るファンタジー小説。 第7巻は一夜にして滅んだというアッバスの町
に場を移った“クースラ”たちがその謎を解明する過程で様々な想いを胸に去来させます。
(イラスト/鍋島テツヒロ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865384-8/ 】
太陽を召喚する材料、伝説の天使たちが残したとされる灰が何を意味するか。錬金術師と
して首を突っ込まないワケがない“クースラ”の「デレ」が止まらない。“フェネシス”
と出会った頃からは及びもしない二人の関係がまず目を惹きます。心理描写も含めて。
アッバスという町が思いのほか絶妙かつ微妙な関係の上に成り立っていることも構わずに
ついにその謎に迫る“クースラ”。“フェネシス”たちとの旅を通じて、共に過ごすこの
瞬間が自分にとっての「マグダラ」ではないかと、何もかも順調な彼は思うに至ります。
そんな甘さを吹き飛ばすかのような事態が“クースラ”たちに襲い掛かります。一転して
覆すことも困難な窮地に彼らは絶望してしまうのか、それとも・・・というラストの緊迫した
展開が見どころとなります。そして舞台は伝説を追って本当のアッバスの地へと移ります。