むらさきゆきや 先生が贈る異世界冒険譚。 第3巻は“レム”の体内に在る魔王を取り除く
べく“エデルガルト”の提案に乗り“ディアヴロ”が魔王復活と即時打倒に力を注ぎます。
(イラスト:鶴崎貴大 先生)
【 http://lanove.kodansha.co.jp/books/2015/9/#bk9784063814873 】
魔王復活の兆しあり、と聞きファルトラ市へ向かう聖騎士“ダルーシュ”。彼は独断と偏見
によって「魔王崇拝者」を見つけ出し、拷問と虐殺の限りを尽くす彼を同伴して市へと戻る
“アリシア”もまた危険な思想の持ち主であり、彼女の胸中の複雑さと遠謀が窺えます。
魔王“クレブスクルム”の復活手段が実に艶かしいものとなった場面に加え、その驚くべき
結果に“エデルガルト”だけでなく当の“レム”も困惑せざるを得ない状況に。そんな時に
魔族も一枚岩ではない、という現実が人々の生活を脅かす事態となり選択が迫られます。
魔王への対応として“シルヴィ”から究極の選択肢を突きつけられた“ディアヴロ”が逆転
の発想で第三の選択肢を導き出し、選ぶまでの過程が良い雰囲気です。結末として「彼女」
が追われる身となったエピローグの様子が気になりすぎて次巻の刊行が待ち遠しい限りです。