知念実希人 先生が贈る新感覚メディカル・ミステリーに初の長編が登場。天才女医“鷹央”
が“小鳥”と出会い、宇宙人を崇拝する宗教団体が絡む初の難事件に挑む顛末を描きます。
(イラスト/いとうのいぢ 先生)
【 http://shinchobunko-nex.jp/books/180044.html 】
まずは「新潮文庫nex総選挙2015」第3位、おめでとうございます。ウチも1票投じました。
14万部突破、という実績をもって刊行された本作。これまでの売れ行き如何では見ることの
出来なかった物語ということで堪能しつつ拝読。もちろん面白さは長編でも変わりません。
救急部部長の“沖田”がトラブルを抱えていた宗教団体の関係者から「宇宙人に言われて」
と殺害された所から本筋を迎えます。怪しさいっぱいの「大宙神光教」を“鷹央”たちも
調べますが、更に意外なところにも黒い思惑が潜んでいて・・・と思わず惹き込まれる展開。
他にも“鷹央”の『空気が読む』ということが出来ない理由や、“小鳥”が外科を止めて
内科医なった理由などが上手く重なって、最初は思いっきりすれ違っていた二人がいつしか
「統括診断部」の名コンビになっていく、そのはじまりも見れてますます楽しみな作品です。