七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ。第12巻は“ルキア”と“リリア”が姉妹
揃ってオリオン本社からの脱走を図るその理由を“真哉”の記録をもとに描いていきます。
(イラスト:希望つばめ 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797384857.html 】
しょっぱなから“ルファ”の苦労する姿が見られるあたりは安定。今回は“優希”が精神面
において成長していく過程が見られるのがまずポイント。“桃香”や“莉子”は花嫁衣裳に
身を包んだりしながら“真哉”との距離感を縮めていく微笑ましい様子が見て取れます。
そして今回の肝となる中編「リリアとルキアのたいせつなひと」では完全型AI搭載ロボット
として生まれた彼女らの成長を、人とは違うものとしてどう為すのか、という点に着目して
触れていきます。事の発端は、“ルファ”が情操教育の一環として二人に渡した絵本から。
仲違いした姉妹が、母親のあるお願いを契機に本来の仲の良さを取り戻し「たいせつなもの」
に気付くという童話のような状況に“ルキア”と“リリア”が置かれたときにどう振舞うか
を問う、ちょっと重めに読み応えのある挿話でした。このあとの二人の行動に注目です。
2015年09月30日
2015年09月29日
『マグダラで眠れVII』
支倉凍砂 先生が贈るファンタジー小説。 第7巻は一夜にして滅んだというアッバスの町
に場を移った“クースラ”たちがその謎を解明する過程で様々な想いを胸に去来させます。
(イラスト/鍋島テツヒロ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865384-8/ 】
太陽を召喚する材料、伝説の天使たちが残したとされる灰が何を意味するか。錬金術師と
して首を突っ込まないワケがない“クースラ”の「デレ」が止まらない。“フェネシス”
と出会った頃からは及びもしない二人の関係がまず目を惹きます。心理描写も含めて。
アッバスという町が思いのほか絶妙かつ微妙な関係の上に成り立っていることも構わずに
ついにその謎に迫る“クースラ”。“フェネシス”たちとの旅を通じて、共に過ごすこの
瞬間が自分にとっての「マグダラ」ではないかと、何もかも順調な彼は思うに至ります。
そんな甘さを吹き飛ばすかのような事態が“クースラ”たちに襲い掛かります。一転して
覆すことも困難な窮地に彼らは絶望してしまうのか、それとも・・・というラストの緊迫した
展開が見どころとなります。そして舞台は伝説を追って本当のアッバスの地へと移ります。
に場を移った“クースラ”たちがその謎を解明する過程で様々な想いを胸に去来させます。
(イラスト/鍋島テツヒロ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865384-8/ 】
太陽を召喚する材料、伝説の天使たちが残したとされる灰が何を意味するか。錬金術師と
して首を突っ込まないワケがない“クースラ”の「デレ」が止まらない。“フェネシス”
と出会った頃からは及びもしない二人の関係がまず目を惹きます。心理描写も含めて。
アッバスという町が思いのほか絶妙かつ微妙な関係の上に成り立っていることも構わずに
ついにその謎に迫る“クースラ”。“フェネシス”たちとの旅を通じて、共に過ごすこの
瞬間が自分にとっての「マグダラ」ではないかと、何もかも順調な彼は思うに至ります。
そんな甘さを吹き飛ばすかのような事態が“クースラ”たちに襲い掛かります。一転して
覆すことも困難な窮地に彼らは絶望してしまうのか、それとも・・・というラストの緊迫した
展開が見どころとなります。そして舞台は伝説を追って本当のアッバスの地へと移ります。
2015年09月28日
『七日の喰い神』
カミツキレイニー 先生が贈る新作は、人に害を為す禍々しい神々を討伐する祈祷士だった
青年と、その神々の一柱が組んで禍々しい神々を滅ぼしていくダークファンタジーです。
(イラスト:nauribon 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094515732 】
マガツカミ。古来より物を依り代として顕現し、人を喰う神々。その一柱「喰い神」である
一見すると少女な外見の“ラティメリア”と条件付きの協力関係にある青年“古川七日”は
「マガツカミを従える、堕ちた闇の祈祷士」と言われつつマガツカミを今日も討伐する──。
「冷やし神」「歌い神」「化け神」と一話ごとに特定の能力を持つマガツカミを取り上げて
依頼を受けた“七日”が“ラティメリア”にも狙われつつその一柱を討つ、という物語構成。
第一話、第二話は人と共存するマガツカミ、という意外な関係を描いて意表を突く感じ。
第三話では本格的に“七日”たちの敵となるマガツカミが登場し、更には“七日”の過去を
垣間見せる展開で緊迫感のあるお話です。色々と背景が知りたくなる内容で続きが読みたい
と思わずにはいられません。nauribon 先生のイラストと漫画もキャッチーでオススメです。
青年と、その神々の一柱が組んで禍々しい神々を滅ぼしていくダークファンタジーです。
(イラスト:nauribon 先生)
【 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094515732 】
マガツカミ。古来より物を依り代として顕現し、人を喰う神々。その一柱「喰い神」である
一見すると少女な外見の“ラティメリア”と条件付きの協力関係にある青年“古川七日”は
「マガツカミを従える、堕ちた闇の祈祷士」と言われつつマガツカミを今日も討伐する──。
「冷やし神」「歌い神」「化け神」と一話ごとに特定の能力を持つマガツカミを取り上げて
依頼を受けた“七日”が“ラティメリア”にも狙われつつその一柱を討つ、という物語構成。
第一話、第二話は人と共存するマガツカミ、という意外な関係を描いて意表を突く感じ。
第三話では本格的に“七日”たちの敵となるマガツカミが登場し、更には“七日”の過去を
垣間見せる展開で緊迫感のあるお話です。色々と背景が知りたくなる内容で続きが読みたい
と思わずにはいられません。nauribon 先生のイラストと漫画もキャッチーでオススメです。
2015年09月27日
『はたらく魔王さま!14』
和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。第14巻は「電撃文庫MAGAZINE」
に掲載された5つの短編に、日本に来たばかりの“恵美”を描く書下し中編を収録です。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865379-4/ 】
短編の中で度々見られる“芦屋”の努力家な面、苦労性な面に思わず応援したくなるのは
相変わらず。“木崎”“田中”“水島”という(再会の場面ではキレましたが)切っても
切れない三人の縁を描くエピソードは興味深かったです。この先、ナニゲに影響しそうで。
“恵美”と“千穂”がともだちになる、という読んでいて心がほのかに温かくなる小編と
少しリンクするところがある中編「はたらく前の勇者さま!」では、好条件なのに格安な
賃貸「アーバンハイツ永福町五〇一号室」に彼女が住むことになった経緯が描かれます。
確かに突然こんな人が来たら、というか居たらそう思われるのも無理はないな、と思うと
“湯佐”さんホント運が無い。“恵美”が本当に奇跡的な縁を繋いで今の立ち位置にいる
ことが分かる挿話で楽しく読ませていただきました。次は本編ということで楽しみです。
に掲載された5つの短編に、日本に来たばかりの“恵美”を描く書下し中編を収録です。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865379-4/ 】
短編の中で度々見られる“芦屋”の努力家な面、苦労性な面に思わず応援したくなるのは
相変わらず。“木崎”“田中”“水島”という(再会の場面ではキレましたが)切っても
切れない三人の縁を描くエピソードは興味深かったです。この先、ナニゲに影響しそうで。
“恵美”と“千穂”がともだちになる、という読んでいて心がほのかに温かくなる小編と
少しリンクするところがある中編「はたらく前の勇者さま!」では、好条件なのに格安な
賃貸「アーバンハイツ永福町五〇一号室」に彼女が住むことになった経緯が描かれます。
確かに突然こんな人が来たら、というか居たらそう思われるのも無理はないな、と思うと
“湯佐”さんホント運が無い。“恵美”が本当に奇跡的な縁を繋いで今の立ち位置にいる
ことが分かる挿話で楽しく読ませていただきました。次は本編ということで楽しみです。
2015年09月26日
『のうりん11』
白鳥士郎 先生が贈る大人気農業高校ラブコメディ。第11巻は正月を迎えて若旦那の秘密が
明らかとなったりしつつ「種」を軸に話が進み、そして衝撃の展開を迎えるまでを描きます。
(イラスト:切符 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797384994.html 】
「ゼクシィ」のことがよく分かる・・・かもしれない“ベッキー”所有物の「どんど焼き」。
お焚き上げ、みたいなものですかね。回し者か! というくらいの「ゼクシィ」押しと共に
「そんなに種類あるのかよ!」とか「付録がカオスすぎる!」とか思わずにはいられません。
“若旦那”もいろいろと衝撃的なエピソードで。というかキミらテキトーすぎる(苦笑)。
学科名変更に始まる“バイオ鈴木”の暴走ぶりが、そしてそれに付き合う(付き合わされる)
面々の反応がこれまた面白い。“蜂屋柿”のセリフがいちいち格言めいているのも同様に。
苺の話から品種、そして新品種に関する今回の核となる話が出てきます。名前やデザインの
インパクトで惹き付けつつ大切な話もしっかり織り込んでくるあたりは安定、安心の展開。
そして予兆は見せていた「彼女」にいよいよ衝撃の事態が訪れ、次巻が気になるところです。
明らかとなったりしつつ「種」を軸に話が進み、そして衝撃の展開を迎えるまでを描きます。
(イラスト:切符 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797384994.html 】
「ゼクシィ」のことがよく分かる・・・かもしれない“ベッキー”所有物の「どんど焼き」。
お焚き上げ、みたいなものですかね。回し者か! というくらいの「ゼクシィ」押しと共に
「そんなに種類あるのかよ!」とか「付録がカオスすぎる!」とか思わずにはいられません。
“若旦那”もいろいろと衝撃的なエピソードで。というかキミらテキトーすぎる(苦笑)。
学科名変更に始まる“バイオ鈴木”の暴走ぶりが、そしてそれに付き合う(付き合わされる)
面々の反応がこれまた面白い。“蜂屋柿”のセリフがいちいち格言めいているのも同様に。
苺の話から品種、そして新品種に関する今回の核となる話が出てきます。名前やデザインの
インパクトで惹き付けつつ大切な話もしっかり織り込んでくるあたりは安定、安心の展開。
そして予兆は見せていた「彼女」にいよいよ衝撃の事態が訪れ、次巻が気になるところです。