上月司 先生が贈る、次世代ヴァーチャルゲームを舞台とする物語。第2巻は“桐子”の
マスターとなった“朱音”が新たなプレイヤーを前に共闘するか、対峙するかを迫ります。
(イラスト/さんた茉莉 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865309-1/ 】
「Player or Slave」が始まって三週間。膠着する状況を動かすために運営がとった施策も
“朱音”の想定範囲内。早速、釣りを仕掛けてかかったのが“f”と“ポーン”、そして
“ショーキ”。出し抜いて、出し抜かれての連続でも“朱音”は焦ることはありません。
どんな状況であれ楽しもうとする“朱音”の裏に想像以上の過去があることを、ある出会い
を通じて知った“桐子”。散々憎まれ口を叩く彼女でも、流石に驚きと動揺は隠せません。
その“朱音”が冒頭で描かれた窮地に陥るのだから、読んでいるこちらもビックリです。
伏線を張ってしっかり回収してくれる点や駆け引きの妙、そして“朱音”は窮地を脱する
ことが出来るのか否かを引っ張り続ける話の構成は、興味を惹かれて楽しく読めました。
とりあえず次巻は出してくれそうなので、その先も含めて期待しておきたいところです。