2015年08月18日

『ゼロから始める魔法の書IV ―黒竜島の魔姫―』

虎走かける 先生が贈るファンタジー作品。第4巻は“ゼロ”の故郷へ向かう途中で船が
難破。流れ着いた島に魔法の普及した国があると分かり“傭兵”共々調査に乗り出します。
(イラスト/しずまよしのり 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865306-0/


黒竜島。かつて2つの国があり、持ち込まれた魔法で栄え、そして争い、ノーディスという
国一つに収まった島。あるいは離れようとすれば黒い竜に打ち滅ぼされる、出国不可な島。
王女“アムニル”は写本を渡す気がないため、“ゼロ”の交渉も一筋縄ではいきません。

“アムニル”がもつ「最善」の考えにより数奇な運命を歩まされる“ゴーダ”の話や、彼女
自身が「破竜祭」で背負う覚悟など、“ゼロ”としても聞いたからには考慮せざるを得ない
側面があり、手を貸すところは惜しみません。この姿勢は毎度ながら好感触を抱きます。

“神父”の割り込みもあり慌しい中でやらかしてくれた“サナレ”の悪行。「彼女」を想う
“ラウル”が本当に不憫で。“ゼロ”と“傭兵”同様、ここまで胸糞悪いと思えるキャラは
中々いないので、ぜひ容赦なく始末してほしいと次巻以降の刊行と共に願いたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル