内堀優一 先生が贈るファンタジー戦記。第6巻は未だグラウスタンディアにとって脅威と
なるリジアの大軍を打破する策を立てるため、“クロム”が自身の身を危機へと晒します。
(イラスト/野崎つばた 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/607.html 】
敵と味方に分かれながらも信頼関係がある“ロスタム”と“クラヴィス”。かつて見せた
“クラヴィス”の騎士道精神に寄るもの、というこのエピソードが美談。だからこそ窮地
を凌いでからの悲しい結末には一層心に痛むものが。今巻は本当に人がよく死にます。
“シュルツ”と“エルヴ”の話は陰謀に巻き込まれてドロドロな感じですし、“シド”の
鬼神、奮闘ぶりと言ったらもう。“レイリン”に続き“ダカット”もまた神という存在を
知り、その力を借り受けましたがグラウスタンディアという国の未来へと繋がるのか否か。
今回は早々に“クロム”が命の危機を迎えたことでだいぶ出番がありませんでしたが、その
中で“リュリュ”の特異性に触れる場面も。クコノスの谷をこの大国間戦争における最大の
局面と位置づけたところで颯爽と現れた“クロム”たちはどう動くか。続きに注目です。