むらさきゆきや 先生が贈る覇道戦記ファンタジー。第9巻は“ラトレイユ”の軍師として
ハイブリタニアを追撃する“レジス”と国に戻り決起を窺う“バスティアン”を描きます。
(イラスト:himesuz 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_05 】
“アルティーナ”への手紙を書く、と約束した“レジス”がその文面に悩むあたりはとても
微笑ましい情景。手紙を受け取った彼女、そして“エリック”の一喜一憂ぶりもまた同様に。
“ギルベルト”に関する一幕が今後、彼女たちと良い関係を築いていけると予感させます。
一方、里帰りして“フランツィスカ”のみを驚かせた“バスティアン”。他の方々は察しが
良いやら何とやら。“ベルジュラック”侯爵の苦労人ぶりに涙が出そうですけどそれすらも
皇子のらしさを印象づけてきます。自由主義の意思を継いでどこまで目指せるか見ものです。
「グレボヴァール」の要塞へ攻城戦を仕掛ける“ラトレイユ”が“レジス”に意見を求める
経緯を見るになかなか謙虚なところもある皇子のようで。その期待に沿えるよう策を提示
する“レジス”は“オズワルド”に読み勝つことができるのか。攻城戦はまだ続きます。