伊達康 先生が贈る人類反抗バトラブ活劇。第2巻は“サビト”と“メル”が価値観の相違
から新しく訪れた街で別々に過ごす日々を送る中で彼にとって重要な人物が登場します。
(イラスト:そりむらようじ 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1337 】
ということで同じウェイトレス仲間で“メル”の先輩として登場する“シノ”。彼女こそ
現在“サビト”と頭領になる競争を務める相手“アトリ”であることは読み手としてすぐ
分かりますが彼女は気づかない。更には“サビト”は出会う機会がなくて気づけない。
もどかしい中で進行していく物語と“シノ”と“アトリ”、二面性と清濁あわせ持つ彼女
と“サビト”や“メル”とのどこか真面目でそれでいてどこか抜けているやりとりが軽妙。
“メル”が新たに見せる弱点が艶やかで挿絵的にも大正解。でも、落ちやす過ぎ(苦笑)。
訪れた街“ナトゥア”が3年の間、竜公に襲われていないという理由が明らかとなった後、
いがみ合う関係がいつしか共闘へとつながっていく話運びがまた熱い。“メル”の言動が
いちいち健気で可愛いです。思わぬ結末と新たな敵登場の予感に続きが気になります。