2015年07月05日

『シニガミライジング』

『ハロー、ジーニアス』の 優木カズヒロ 先生が贈る新作は「コトナリ」と称する異能を
持つ者たちの物語。鬼のコトナリと彼に救われたある少年が辿る数奇な運命を描きます。
(イラスト/南方純 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865113-4/


一昔前のアイドルみたいな名前を持つ“伊佐美”は死なない異能を活かした仕事で糊口を
しのぐ身。女の子のような名前を持つ少年“凜”は住む屋敷を謎の襲撃者に襲われ孤独の
逃避行を強いられる中、“伊佐美”に助けられコトナリが無関係でない存在だと知り──。

助けられた恩を返そうと“伊佐美”の世話をする“凜”。コトナリの命運を左右する秘密が
隠されていたと知った両者もいつしか気を許せる仲となった頃、身の振り方を考える“凜”
の起点となった事件に思いも寄らぬ意思が介入していたことを知り、黒幕へと迫っていく。

運命の岐路に立たされた“凜”が決断した場面、そこに至るまでの経緯があったからこそ
強く印象に残るものがありました。“晴司”の損な役回りには同情を禁じえないところ。
話の落とし所として未来を感じさせる点も良かったです。続刊が出ることを期待します。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル