笑うヤカン 先生が「ノクターンノベルズ」に投稿しているダークファンタジーの書籍版。
第2巻は魔王と名乗りをあげた“オウル”が英雄王が治める大国へと挑む過程を描きます。
(挿絵:新堂アラタ 先生)
【 http://ktcom.jp/bn/bn006 】
【 http://ktcom.jp/bn/bn001 】
1巻からの一気読みです。前巻では人間不信の“オウル”がダンジョン作りに心血を注ぐ
傍ら村や街、そして女性を手に入れるため暗示や脅迫、調教などの非道と絶倫ぶりを発揮。
その間に味わった窮地を経て「仲間」という言葉に心揺れ動かされるまでが描かれました。
今巻はダンジョンを、領土を、そして愛人の数を広げつつ、英雄王である“ユニス”の父と
どう対峙していくかで“オウル”は頭を悩ませます。更には“ユニス”の信じる想いに触れ、
自身の過去とその結果に向き合うことで「らしくない」言動に及ぶ興味深い展開を見せます。
新堂 先生の艶やかなイラストと共に描かれる情事の数々もまた種類豊富でごちそうさまと
言わざるを得ませんし、時折り差し込まれるコミカルなシーンも緩急をつける上で面白い。
思わぬ形で「彼女」の秘密を垣間見たその先、天に挑む物語が楽しみで待ち遠しく思います。