『七曲ナナミの斜めな事情』の 雨木シュウスケ 先生が贈る新作は魔女を題材としたお話。
万能魔法具を扱う日本の魔女を育てる学校にある男子が潜り込む所からその幕を開けます。
(イラスト:かわく 先生)
【 http://lanove.kodansha.co.jp/?id=9818/41053#41364 】
常夜坂女学院。大和魔女を育てる学院において風紀委員が夜ごと追いかける謎多き人物は
黒衣のグリモアコートを纏うことしか分かっていない。ある目的ゆえに単身入学すること
となった少年“織音(おりおん)”、学院内では女学生の姿で過ごす彼を除いては──。
ということで級友の“環”に早速正体がバレたりする“織音”はちょっと抜けている所も
ありますが魔法の実力はすでに折紙つき。「若宮」と呼ばれる首席になれば独自の寮を
あてがわれると知り昼も夜も一躍、時の人となっていく展開は自然と読める感じです。
大和魔女しか使えないグリモアコートの謎をつけ狙う勢力の思惑を危惧する“織音”を
たしなめる理事長の言動がどこまでも実直で、容赦がないのが印象に残ります。そして
友だちを得た彼の心境の変化も。かわく 先生の絵も世界観に合っていて良いと思います。