2015年06月12日

『やる気なし英雄譚 3』

津田彷徨 先生が贈るやる気なし英雄の隠れヒーロー譚。第3巻は士官学校での誘拐事件に
思う所ある“ユイ”が彼の地の駐在大使へ左遷され、そこで新たな英雄譚を生み出します。
(イラスト:MID 先生)

http://mfbooks.jp/1510/


1巻からの一気読みです。やる気がないだけで実力は十分な“ユイ”は救国の英雄になって
しまったかと思えば貴族院に疎まれ名誉職の仕官学校長になり、閑職を満喫するかと思えば
スパイをしていた教員を締め上げて株を上げてはまた疎まれたり、と苦労が絶えません。

そしてまた左遷の道を行く“ユイ”が選んだのはスパイが利益を得ていたラインドル王国。
内戦の最中にあるこの国に士官学校に所属していた若き魔法士が連れ去られ利用されている
ことに深く静かに憤りを感じた彼が駐在大使の肩書きを手に乗り込み、引っ掻き回します。

今巻もテンポのよい場面展開と共に、ピンチも迎えましたが勧善懲悪の話が展開されていく
実に爽快な読了感が味わえます。また一人、レディの心を“ユイ”が掴んだりもしますし。
次巻は“エリーゼ”が王女を目指すと共に、Web版とは話が分岐するとのことで注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル