田尾典丈 先生が贈る「小説家になろう」発の学園ラブコメ。第2巻は“清一”にトラウマ
を与えた初恋相手の再来と“古都子”の悪い噂再発に対処すべく、彼が静かに奮起します。
(イラスト:ReDrop 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797382952.html 】
“天女”と書いて「イブ」と読ませるとは。キャラクターとしても肌の色も濃い所にしても
インパクトは十分。あけすけに“清一”へアプローチを掛ける彼女が“古都子”を煙たがり
信じる「おまじない」を頼りに動き出す・・・かのように見えるのが話のポイントになります。
悪い噂を払拭しようとあれこれ提案する“清一”、それを受けて頑張る“古都子”。一度は
潰れかけそうになる所を「見ている人はちゃんと見ている」と気づいてからの巻き返しが
実に心地よい話運びです。伏線を張って綺麗に回収する手法は今巻でも魅せてくれます。
更には“清一”がトラウマに打ち勝つ、なんて場面も見られたりしますがそのトラウマ自体
とんでもない勘違いによって生み出されたことも明らかになり、彼の女運の無さが改めて
浮き彫りとなります。“アコっち”なる人物は一体誰なのか注目しつつ、続きを待ちます。
2015年06月25日
2015年06月24日
『ストライク・ザ・ブラッド13 タルタロスの薔薇』
三雲岳斗 先生が贈る大人気学園アクションファンタジー。第13巻は本土から絃神島へと
戻ってきた“古城”たちの日常を魔族特区破壊集団「タルタロス・ラプス」が襲います。
(イラスト/マニャ子 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865191-2/ 】
“グレンダ”を絃神島へ移送する“志緒”と“唯里”、そして島へ内偵に向かう“紗矢華”
をも含めあらゆる進入手段を阻止する「タルタロス・ラプス」の暗躍が先んじたことで島は
一気に大混乱。“古城”の力も抑止され、島の勢力もかく乱されてかつてない騒乱ぶりです。
敵勢力の能力、中でも“ディセンバー”のそれに阻まれ意気消沈する“古城”と“雪菜”。
その裏で“那月”や“基樹”、“浅葱”ほか様々な人物が各々の立場から見た今回の真相に
触れていく展開が大詰めな雰囲気を予感させます。あとがきでの言及も興味深いところで。
“紗矢華”たちはいつ出番が来るのかな、と思いつつ与り知らぬ感情の変化に戸惑う“凪沙”
を見てニヨニヨしたり。「カインの巫女」というキーワードがいよいよその身に降りかかる
“浅葱”が専ら気になります。“古城”と“雪菜”が出した結果の行く末を見届けます。
戻ってきた“古城”たちの日常を魔族特区破壊集団「タルタロス・ラプス」が襲います。
(イラスト/マニャ子 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865191-2/ 】
“グレンダ”を絃神島へ移送する“志緒”と“唯里”、そして島へ内偵に向かう“紗矢華”
をも含めあらゆる進入手段を阻止する「タルタロス・ラプス」の暗躍が先んじたことで島は
一気に大混乱。“古城”の力も抑止され、島の勢力もかく乱されてかつてない騒乱ぶりです。
敵勢力の能力、中でも“ディセンバー”のそれに阻まれ意気消沈する“古城”と“雪菜”。
その裏で“那月”や“基樹”、“浅葱”ほか様々な人物が各々の立場から見た今回の真相に
触れていく展開が大詰めな雰囲気を予感させます。あとがきでの言及も興味深いところで。
“紗矢華”たちはいつ出番が来るのかな、と思いつつ与り知らぬ感情の変化に戸惑う“凪沙”
を見てニヨニヨしたり。「カインの巫女」というキーワードがいよいよその身に降りかかる
“浅葱”が専ら気になります。“古城”と“雪菜”が出した結果の行く末を見届けます。
2015年06月23日
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか8』
大森藤ノ 先生が贈る、一端の冒険者である少年と矮小なる女神が織り成す眷族の物語。
第8巻は王国軍が迫るオラリオにて変わらぬ日常を過ごす“ベル”たちの様子を描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797383140.html 】
“命” “リリ” “ヴェルフ” “エイナ” “シル”、想いの深さに違いはあれど各々の
思慕に関するエピソードが満載。“リリ”や“エイナ”とかイイと思います。“春姫”が
合間にさりげなくアピールしたり、“ヘスティア”がぐぬぬ・・・となる場面も面白いです。
そんな恋話が語られる間、脈々と続いていく「第六次オラリオ侵攻」。軍神“アレス”に
導かれしラキア王国による侵攻をロキ・ファミリア、フレイヤ・ファミリアなどが中心と
なってあしらうワケですが、これが思わぬイベントを“ベル”たちに引き起こします。
「神々の愛は一瞬」「神々の愛から逃げないで」そう諭された“ベル”がその意味を実際
に目の当たりにすることで“ヘスティア”に対する自身の気持ちを変えていくエピソード
は見逃せません。青空の下、地下迷宮では新しい兆しが垣間見えて続きが気になる所です。
第8巻は王国軍が迫るオラリオにて変わらぬ日常を過ごす“ベル”たちの様子を描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797383140.html 】
“命” “リリ” “ヴェルフ” “エイナ” “シル”、想いの深さに違いはあれど各々の
思慕に関するエピソードが満載。“リリ”や“エイナ”とかイイと思います。“春姫”が
合間にさりげなくアピールしたり、“ヘスティア”がぐぬぬ・・・となる場面も面白いです。
そんな恋話が語られる間、脈々と続いていく「第六次オラリオ侵攻」。軍神“アレス”に
導かれしラキア王国による侵攻をロキ・ファミリア、フレイヤ・ファミリアなどが中心と
なってあしらうワケですが、これが思わぬイベントを“ベル”たちに引き起こします。
「神々の愛は一瞬」「神々の愛から逃げないで」そう諭された“ベル”がその意味を実際
に目の当たりにすることで“ヘスティア”に対する自身の気持ちを変えていくエピソード
は見逃せません。青空の下、地下迷宮では新しい兆しが垣間見えて続きが気になる所です。
2015年06月22日
『はたらく魔王さま!13』
和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。第13巻は相変わらず理解不足な
“ライラ”への打開策を検討する間に、恋心の遷移を思わぬ所で垣間見ることになります。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865205-6/ 】
“ライラ”からしてみれば“真奥”たちに歩み寄っているつもりかもしれないが、逆から
みれば全然そんなことはない。そんな事実を間接的に“千穂”から突きつけられる彼女が
引き続きダメダメです。“恵美”もギリギリまで保留していたので似たり寄ったりですが。
聡い“千穂”だからこそ「“真奥”が“恵美”のことを見ている」ことに気づき、じゃあ
自分は? という疑問に行き着くワケです。もう本当にいい娘すぎるので“真奥”は早く
追いついてください。“アシエス”の助言もあってアピールしていく姿勢を応援したい所。
恋の話といえば“芦屋”を想う“梨香”の一大決心にもご注目。“芦屋”の悪魔で真摯な
対応にほのかな苦笑いとほろ苦い感情を味わえること必至です。“ガブリエル”の昔語り
で“真奥”と“恵美”にやってほしいことが見えてきてここからどう動くのか楽しみです。
“ライラ”への打開策を検討する間に、恋心の遷移を思わぬ所で垣間見ることになります。
(イラスト/029 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-865205-6/ 】
“ライラ”からしてみれば“真奥”たちに歩み寄っているつもりかもしれないが、逆から
みれば全然そんなことはない。そんな事実を間接的に“千穂”から突きつけられる彼女が
引き続きダメダメです。“恵美”もギリギリまで保留していたので似たり寄ったりですが。
聡い“千穂”だからこそ「“真奥”が“恵美”のことを見ている」ことに気づき、じゃあ
自分は? という疑問に行き着くワケです。もう本当にいい娘すぎるので“真奥”は早く
追いついてください。“アシエス”の助言もあってアピールしていく姿勢を応援したい所。
恋の話といえば“芦屋”を想う“梨香”の一大決心にもご注目。“芦屋”の悪魔で真摯な
対応にほのかな苦笑いとほろ苦い感情を味わえること必至です。“ガブリエル”の昔語り
で“真奥”と“恵美”にやってほしいことが見えてきてここからどう動くのか楽しみです。
2015年06月21日
『魔王の始め方 2』
笑うヤカン 先生が「ノクターンノベルズ」に投稿しているダークファンタジーの書籍版。
第2巻は魔王と名乗りをあげた“オウル”が英雄王が治める大国へと挑む過程を描きます。
(挿絵:新堂アラタ 先生)
【 http://ktcom.jp/bn/bn006 】
【 http://ktcom.jp/bn/bn001 】
1巻からの一気読みです。前巻では人間不信の“オウル”がダンジョン作りに心血を注ぐ
傍ら村や街、そして女性を手に入れるため暗示や脅迫、調教などの非道と絶倫ぶりを発揮。
その間に味わった窮地を経て「仲間」という言葉に心揺れ動かされるまでが描かれました。
今巻はダンジョンを、領土を、そして愛人の数を広げつつ、英雄王である“ユニス”の父と
どう対峙していくかで“オウル”は頭を悩ませます。更には“ユニス”の信じる想いに触れ、
自身の過去とその結果に向き合うことで「らしくない」言動に及ぶ興味深い展開を見せます。
新堂 先生の艶やかなイラストと共に描かれる情事の数々もまた種類豊富でごちそうさまと
言わざるを得ませんし、時折り差し込まれるコミカルなシーンも緩急をつける上で面白い。
思わぬ形で「彼女」の秘密を垣間見たその先、天に挑む物語が楽しみで待ち遠しく思います。
第2巻は魔王と名乗りをあげた“オウル”が英雄王が治める大国へと挑む過程を描きます。
(挿絵:新堂アラタ 先生)
【 http://ktcom.jp/bn/bn006 】
【 http://ktcom.jp/bn/bn001 】
1巻からの一気読みです。前巻では人間不信の“オウル”がダンジョン作りに心血を注ぐ
傍ら村や街、そして女性を手に入れるため暗示や脅迫、調教などの非道と絶倫ぶりを発揮。
その間に味わった窮地を経て「仲間」という言葉に心揺れ動かされるまでが描かれました。
今巻はダンジョンを、領土を、そして愛人の数を広げつつ、英雄王である“ユニス”の父と
どう対峙していくかで“オウル”は頭を悩ませます。更には“ユニス”の信じる想いに触れ、
自身の過去とその結果に向き合うことで「らしくない」言動に及ぶ興味深い展開を見せます。
新堂 先生の艶やかなイラストと共に描かれる情事の数々もまた種類豊富でごちそうさまと
言わざるを得ませんし、時折り差し込まれるコミカルなシーンも緩急をつける上で面白い。
思わぬ形で「彼女」の秘密を垣間見たその先、天に挑む物語が楽しみで待ち遠しく思います。