2015年03月16日

『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンVII』

宇野朴人 先生が贈るファンタジー戦記。 第7巻は軍事クーデターにより三分された帝国の
中で“イクタ”率いる旭日連隊と“ヤトリ”率いるイグゼム派が激突する策に嵌められます。
(イラスト/竜徹 先生 キャラクター原案/さんば挿 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869336-3/


500ページ近い紙幅をもっていわゆる「第一部 完」まで漕ぎ着けた本作。“トリスナイ”に
ここまで面白いようにやられてあの悲劇、更に次巻は半年後を予定しているとあれば相当な
生殺し状態を強いられますね、これは。“シャミーユ”もあんなになって大丈夫ですかね。

この悲劇に至るまでに“イクタ”と“ヤトリ”が過去に出会ってからどんな楽しい日々を
送ってきたか、どんな気持ちを抱いて再会を果たしたのか、といった印象に残る場面を
魅せつけてくるものだからその反動が半端ない。読んで頂ければ分かるかと思いますが。

“トリスナイ”の狂気が生んだとも言える悲劇へのやるせなさ。“イクタ”ですら叶えられ
なかった願いへの失意感。全てはイグセムという家の人間として完璧なまでに育てられた
“ヤトリ”という存在が故。“イクタ”たちの進む道が読めない続きの登場を待ちます。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル