2015年01月30日

『できそこないの魔獣錬磨師』

見波タクミ 先生の「第27回ファンタジア大賞・金賞」受賞作。モンスターを従え闘わせる
モンスタートレーナーを育てる学園で最弱の人物が勝利を、そして最強を目指す物語です。
(イラスト:狐印 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=321411000013


生まれた時に授けられた紋章の違いによって従えるモンスターや将来の可能性すら決まる
世界でスライムを相棒とする“レイン”。日々の鍛錬を欠かさぬ彼に突っかかるドラゴン
トレーナーの“エルニア”は非公式戦ながらも彼に負けてしまったと言うのだが──。

「スライムトレーナーが如何に地位が低いか」という描写から始まり、それでも頑張り
続けて成果を出す“レイン”。まさに正統派の成長モノと言えるかと。なぜ勝てるのか?
という点も“エルニア”を驚かせるほどに考え抜かれてあって、爽快な気分になれます。

そんな“レイン”を認める“アリカ”や“ガゼット”という友人たちの心情や、妙に
人間味あふれるドラゴン“キール”とのやりとりも読んでいて楽しいです。“ペムペム”
はグッズ化にも耐えられる可愛らしさが魅力的。オススメできる新人賞作品と言えます。

posted by 秋野ソラ at 01:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル