成田良悟 先生が「エイプリルフール」企画として世に発表した、偽りだらけの聖杯戦争を
綴る物語。原作者側の意向を受け、今新たに「Fate」の偽典として再スタートを切ります。
(イラスト/森井しづき 先生 原作/TYPE-MOON)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869168-0/ 】
群像劇というものをあまり読んだことが無い、というか 成田良悟 先生の作品を読むのが
実は本作が初だろうな、などと思いつつ。確かに登場人物は最初から多めですが、元々の
世界観に触れていたこともあってか、さして苦になることもなく読みやすいと感じました。
まずは1巻ということで、この偽典の世界にどのような英霊が現れ、令呪を持つ者たちは
如何なる人物像なのか、という点を各陣営ごとに順繰りに触れていくプロローグの集合体。
出揃ったところで更に「偽りの聖杯戦争」というキーワードが鎌首をもたげてきます。
とか言いながら“ギルガメッシュ”がいきなり全力全開なところを見せてきたりとまさに
例外感を意識した物語のスタートぶり。この先、確実に盛り上がっていくのだろうと予感
させる点は圧巻の一言。新たなる「Fate」の外伝には注目せざるを得ないようです。