マサト真希 先生が「ぽにきゃんBOOKS」にて上梓したのは青春ラブストーリー。不登校の
少年が転居した疎遠な父の住む町で「廃線の幽霊」と噂される謎深い美少女と出会います。
(イラスト:フカヒレ 先生)
【 http://www.ponicanbooks.jp/book/684/ 】
とある理由により不登校となった“朗”は複雑な心境を抱きながら、幼い頃に生き別れた
ロクデナシの父の世話になるやるせない気持ちを抱えながら愛媛県の小さな港町を訪れる。
彼は廃線の上を裸足で歩く少女“アリス”と出会うが彼女は自分の事を語ろうとせず──。
2人で居ると満ち足りた気持ちになる“朗”は“アリス”から「私のことを探らないで」と
言及されているため、知りたいという気持ちと板挟みになります。幽霊の噂も相まって更に
謎多き存在となる彼女を想う彼に義妹の“麻衣”がある危機を告げ、彼を大いに悩ませます。
“朗”が義父の家庭を離れた訳が、そして“アリス”という少女が何者なのかが分かった時
物語が一気に動いていき、2人の感情も激しく揺れ動きます。この一連の展開が素晴らしく
まさに青春ラブストーリーと呼ぶにふさわしい秀作です。一読の価値はあると思います。
2015年01月16日
2015年01月15日
『コズミックアライブ』
真子晃一 先生が贈るハイテンション&最強ミラクルストーリー。宇宙でのライブを目指す
5人組アイドルのマネージャーに抜擢されたアイドル嫌いの少年が数奇な運命を辿ります。
(イラスト:荻pote 先生)
【 http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865540253 】
高校の文化祭で“羽純”がもつその容姿と美声に惚れたロック好きの“草太”は部室にて
彼女が重度のアイドルオタクという秘密を知る。姉“ヒカリ”に彼女を含めたアイドル達
のマネージャーを押し付けられるも彼はアイドルが嫌い、という前途多難な幕開けです。
宇宙でのライブを目指すアイドルグループ「銀河のメモリーズ」に所属する“羽純”以外
の面々もなかなか強烈な個性の持ち主ばかり。そんな彼女たちが挫けそうになったとき、
偶然手を貸す形になる“草太”が少しずつアイドルへの見方を変えていくことになります。
“ヒカリ”の破天荒ぶりを筆頭にそこかしこでギャグ色を感じさせつつも、マネージャー
として、ロックな部分を忘れず彼女たちを支えていこうとする“草太”が見せるシリアス
な場面などあり、色々な要素が盛りだくさん。アイドルラノベの流れを作ってほしいです。
5人組アイドルのマネージャーに抜擢されたアイドル嫌いの少年が数奇な運命を辿ります。
(イラスト:荻pote 先生)
【 http://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=9784865540253 】
高校の文化祭で“羽純”がもつその容姿と美声に惚れたロック好きの“草太”は部室にて
彼女が重度のアイドルオタクという秘密を知る。姉“ヒカリ”に彼女を含めたアイドル達
のマネージャーを押し付けられるも彼はアイドルが嫌い、という前途多難な幕開けです。
宇宙でのライブを目指すアイドルグループ「銀河のメモリーズ」に所属する“羽純”以外
の面々もなかなか強烈な個性の持ち主ばかり。そんな彼女たちが挫けそうになったとき、
偶然手を貸す形になる“草太”が少しずつアイドルへの見方を変えていくことになります。
“ヒカリ”の破天荒ぶりを筆頭にそこかしこでギャグ色を感じさせつつも、マネージャー
として、ロックな部分を忘れず彼女たちを支えていこうとする“草太”が見せるシリアス
な場面などあり、色々な要素が盛りだくさん。アイドルラノベの流れを作ってほしいです。
2015年01月14日
『エンジェル・フェスタ!』
「MF文庫J」が贈るストーリー主導型アイドルプロジェクト。学校がアイドルを育てる世界
にてアイドル候補生7人がグループを結成し活躍する過程を 鏡遊 先生が綴っていきます。
(イラスト:川上哲也 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1258 】
【 http://angelfesta.bunkoj.com/ 】
学生兼アイドルの先駆け「星歌台ガールズ」を生んだ名門女子高、星歌台学園育成科。
今やその影も無く凋落した育成科に所属する候補生らの前に現れたコーチ“陸”は傭兵に
育てられたド素人。彼が担当する“みなも”は逸材らしいのだが上手く育成できるのか──。
長年実績の無い星歌台学園育成科は「エンジェルパーティ」というアイドルが競う大会で
優勝しなければならない。けど“みなも”は「出ない」の一点張り。“陸”のしごきにも
耐えられる努力を地道に積み重ねてきた彼女がなぜ拒否し続けるのかが話の軸になります。
芸能活動、というよりは部活のノリに近いでしょう。アイドルになりたい、けどなれない。
そんな“みなも”を自分なりの方法で奮い立たせていく“陸”のサポートぶりが実に良い。
ラストも小憎い演出で魅せてくれますし、続きが楽しみなアイドルラノベと言えましょう。
にてアイドル候補生7人がグループを結成し活躍する過程を 鏡遊 先生が綴っていきます。
(イラスト:川上哲也 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1258 】
【 http://angelfesta.bunkoj.com/ 】
学生兼アイドルの先駆け「星歌台ガールズ」を生んだ名門女子高、星歌台学園育成科。
今やその影も無く凋落した育成科に所属する候補生らの前に現れたコーチ“陸”は傭兵に
育てられたド素人。彼が担当する“みなも”は逸材らしいのだが上手く育成できるのか──。
長年実績の無い星歌台学園育成科は「エンジェルパーティ」というアイドルが競う大会で
優勝しなければならない。けど“みなも”は「出ない」の一点張り。“陸”のしごきにも
耐えられる努力を地道に積み重ねてきた彼女がなぜ拒否し続けるのかが話の軸になります。
芸能活動、というよりは部活のノリに近いでしょう。アイドルになりたい、けどなれない。
そんな“みなも”を自分なりの方法で奮い立たせていく“陸”のサポートぶりが実に良い。
ラストも小憎い演出で魅せてくれますし、続きが楽しみなアイドルラノベと言えましょう。
2015年01月13日
『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』
4月よりTVアニメが放映開始となる 武田綾乃 先生の部活&青春エンターテインメント小説。
過去の栄光はある高校の吹奏楽部員らが新顧問の下で苦心惨憺、艱難辛苦の道を進みます。
(イラスト:アサダニッキ 先生)
【 http://tkj.jp/book/?cd=72174701 】
【 http://anime-eupho.com/ 】
産休の教諭に代わり、北宇治高校吹奏楽部の顧問を務める“滝”は皆に全国大会を目指すか
否かを自分たちで決めさせる。多数決で全国を目標に据えたものの上手い下手の選抜は厳格
で、レベルも上がれば緩めな上級生との確執なども浮上して吹奏楽部の明日はどっちだ──。
中学でも吹奏楽部に所属しユーフォニアムを担当していた“久美子”を話の軸にして進んで
いく中で、練習は厳しくとも着実に上手くなっていく様子や吹奏楽に掛ける熱意の差が生む
人間関係に振り回されたりする。そんな展開が実に生々しく青春のひと時を感じさせます。
もちろんコイバナで盛り上がる時もあります。“久美子”は巻き込まれる側ではありますが。
“麗奈”が意外に気が合うところとか、“あすか”の良くも悪くも回りを気にしない所とか
そのあたりも印象に残っています。次なるステージに上がる彼ら彼女らに幸あらんことを。
過去の栄光はある高校の吹奏楽部員らが新顧問の下で苦心惨憺、艱難辛苦の道を進みます。
(イラスト:アサダニッキ 先生)
【 http://tkj.jp/book/?cd=72174701 】
【 http://anime-eupho.com/ 】
産休の教諭に代わり、北宇治高校吹奏楽部の顧問を務める“滝”は皆に全国大会を目指すか
否かを自分たちで決めさせる。多数決で全国を目標に据えたものの上手い下手の選抜は厳格
で、レベルも上がれば緩めな上級生との確執なども浮上して吹奏楽部の明日はどっちだ──。
中学でも吹奏楽部に所属しユーフォニアムを担当していた“久美子”を話の軸にして進んで
いく中で、練習は厳しくとも着実に上手くなっていく様子や吹奏楽に掛ける熱意の差が生む
人間関係に振り回されたりする。そんな展開が実に生々しく青春のひと時を感じさせます。
もちろんコイバナで盛り上がる時もあります。“久美子”は巻き込まれる側ではありますが。
“麗奈”が意外に気が合うところとか、“あすか”の良くも悪くも回りを気にしない所とか
そのあたりも印象に残っています。次なるステージに上がる彼ら彼女らに幸あらんことを。
2015年01月12日
『紅 〜歪空の姫〜』
もはや続刊が出ることは絶望視して久しい 片山憲太郎 先生の人気シリーズに遂に新刊が。
悪宇商会とも和解し、平穏な正月を迎えた“真九郎”に困惑の見合い話が舞い込みます。
(イラスト:山本ヤマト 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631015-4 】
まずは本作の続刊を出すと決め、調整し、結果を示した「ダッシュエックス文庫」編集部、
集英社の新体制に感謝いたします。間が空きすぎて内容が頭に入ってくるか、という不安も
読んでしまえばサッと吹き飛んで“真九郎”たちのやり取りが自然に受け止められました。
裏十三家の1つ《歪空》、先祖代々職業テロリストという家の一人娘“魅空”が“真九郎”
に目をつけたことで“紫”がヤキモチを焼いたり・・・で済めばいいのですけれど、名は体を
表すと言いますか、流石の“真九郎”もお怒りになるほど彼女の歪みっぷりが半端ない。
とある仕事の依頼を経て見合い相手の彼女と相対することになった“真九郎”、一度はその
力の差に圧倒されますが、とある秘策でもってそれをひっくり返してくれます。彼女から
告げられた8年前のテロ事件に関する発言がどこに繋がっていくのか注目したい所です。
悪宇商会とも和解し、平穏な正月を迎えた“真九郎”に困惑の見合い話が舞い込みます。
(イラスト:山本ヤマト 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-631015-4 】
まずは本作の続刊を出すと決め、調整し、結果を示した「ダッシュエックス文庫」編集部、
集英社の新体制に感謝いたします。間が空きすぎて内容が頭に入ってくるか、という不安も
読んでしまえばサッと吹き飛んで“真九郎”たちのやり取りが自然に受け止められました。
裏十三家の1つ《歪空》、先祖代々職業テロリストという家の一人娘“魅空”が“真九郎”
に目をつけたことで“紫”がヤキモチを焼いたり・・・で済めばいいのですけれど、名は体を
表すと言いますか、流石の“真九郎”もお怒りになるほど彼女の歪みっぷりが半端ない。
とある仕事の依頼を経て見合い相手の彼女と相対することになった“真九郎”、一度はその
力の差に圧倒されますが、とある秘策でもってそれをひっくり返してくれます。彼女から
告げられた8年前のテロ事件に関する発言がどこに繋がっていくのか注目したい所です。