成田良悟 先生が「エイプリルフール」企画として世に発表した、偽りだらけの聖杯戦争を
綴る物語。原作者側の意向を受け、今新たに「Fate」の偽典として再スタートを切ります。
(イラスト/森井しづき 先生 原作/TYPE-MOON)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869168-0/ 】
群像劇というものをあまり読んだことが無い、というか 成田良悟 先生の作品を読むのが
実は本作が初だろうな、などと思いつつ。確かに登場人物は最初から多めですが、元々の
世界観に触れていたこともあってか、さして苦になることもなく読みやすいと感じました。
まずは1巻ということで、この偽典の世界にどのような英霊が現れ、令呪を持つ者たちは
如何なる人物像なのか、という点を各陣営ごとに順繰りに触れていくプロローグの集合体。
出揃ったところで更に「偽りの聖杯戦争」というキーワードが鎌首をもたげてきます。
とか言いながら“ギルガメッシュ”がいきなり全力全開なところを見せてきたりとまさに
例外感を意識した物語のスタートぶり。この先、確実に盛り上がっていくのだろうと予感
させる点は圧巻の一言。新たなる「Fate」の外伝には注目せざるを得ないようです。
2015年01月26日
2015年01月25日
『魔王なあの娘と村人A(9) 〜村人たちの秘密のクエスト〜』
ゆうきりん 先生が贈る、常識が通じない《個性者》に気苦労の絶えない《村人》たちの日常
を描くシリーズ。第9巻は生徒会選挙以外に体育祭でも騒動の予感で“佐東”大忙しです。
(イラスト/赤人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869171-0/ 】
いやいやながらに新しいクラスの委員長になった・・・かのように見せかける“佐東”が中々
な策士ぶりを早速披露します。男を上げてきていると感じさせます。選挙協力できない立場
から“翼”や“桜子”を見てちょっとした疎外感を覚えたりと心境の変化にも注目です。
今や珍しくないのかもしれない、親からのクレームで個人の優劣をつけさせない体育祭。
イメージアップのために“翼”や“桜子”が参加するとあって個性者も参戦。生徒会長の
焚きつけもあって思わぬ競争を見せる中、“桜子”が色々と活躍していく姿のが印象的。
一騎打ちかと思いきや現・生徒会副会長“れんず”も選挙戦に参加。普通の学生生活を送る
ために全力を尽くす彼女の公約が意味するところとその結果にある意味、納得してしまう
村人たちの生活観がにじみ出ています。話をどう締め括ってくるのか興味津々であります。
を描くシリーズ。第9巻は生徒会選挙以外に体育祭でも騒動の予感で“佐東”大忙しです。
(イラスト/赤人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869171-0/ 】
いやいやながらに新しいクラスの委員長になった・・・かのように見せかける“佐東”が中々
な策士ぶりを早速披露します。男を上げてきていると感じさせます。選挙協力できない立場
から“翼”や“桜子”を見てちょっとした疎外感を覚えたりと心境の変化にも注目です。
今や珍しくないのかもしれない、親からのクレームで個人の優劣をつけさせない体育祭。
イメージアップのために“翼”や“桜子”が参加するとあって個性者も参戦。生徒会長の
焚きつけもあって思わぬ競争を見せる中、“桜子”が色々と活躍していく姿のが印象的。
一騎打ちかと思いきや現・生徒会副会長“れんず”も選挙戦に参加。普通の学生生活を送る
ために全力を尽くす彼女の公約が意味するところとその結果にある意味、納得してしまう
村人たちの生活観がにじみ出ています。話をどう締め括ってくるのか興味津々であります。
2015年01月24日
『かくて夜明けの神殺者(デイブレイカー)3』
中維 先生が贈るデイブレイク・アクション。第3巻は“幸太”に呪いの力を授けた張本人
“怖血神”が再び彼の前に現れて突きつける宣告に“メリアン”共々、動揺が隠せません。
(イラスト/しらび 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869191-8/ 】
のっけからジゴロプレイを見せつけたかと思えば不遇な扱いを受ける“幸太”。黄昏の門
が開き続けるその意味を、対策を知り、更には“メリアン”の父“メフィストフェレス”が
目の前に現れて決断を迫られるのだからさあ大変。その前に迫った姿もアレですけど。
“幸太”と“メリアン”、2人で挑む“怖血神”との戦いで見せるコンビネーションは見事
と言おうとしたら衝撃的な出会いも待ってるし、“ガブリエル”はホント迷惑極まりないな
と言わざるを得ない展開になだれ込むし、でまさに運命に翻弄されまくりの2人です。
最後は愛の力を見せつけて物語の幕を下ろすことになるワケですが、中維 先生は今までに
シリーズ作品をしっかりと締めくくったことが無く、これが初めてということでお祝いを
申し上げますと共に、その勢いが次回作へ繋げる糧となることを願ってやみません。
“怖血神”が再び彼の前に現れて突きつける宣告に“メリアン”共々、動揺が隠せません。
(イラスト/しらび 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869191-8/ 】
のっけからジゴロプレイを見せつけたかと思えば不遇な扱いを受ける“幸太”。黄昏の門
が開き続けるその意味を、対策を知り、更には“メリアン”の父“メフィストフェレス”が
目の前に現れて決断を迫られるのだからさあ大変。その前に迫った姿もアレですけど。
“幸太”と“メリアン”、2人で挑む“怖血神”との戦いで見せるコンビネーションは見事
と言おうとしたら衝撃的な出会いも待ってるし、“ガブリエル”はホント迷惑極まりないな
と言わざるを得ない展開になだれ込むし、でまさに運命に翻弄されまくりの2人です。
最後は愛の力を見せつけて物語の幕を下ろすことになるワケですが、中維 先生は今までに
シリーズ作品をしっかりと締めくくったことが無く、これが初めてということでお祝いを
申し上げますと共に、その勢いが次回作へ繋げる糧となることを願ってやみません。
2015年01月23日
『堕天のシレン』
上月司 先生が贈る新作は固有スキルを駆使して戦う次世代VRゲーム「PoS」を舞台とし、
最後の一人を目指して権謀術数を駆使して臨む1人のプレイヤーに焦点をあてる物語です。
(イラスト/さんた茉莉 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869166-6/ 】
新湘南タウンと呼ばれる人工島にただ1つ存在するマンモス校「私立九宝堂学園」。それら
の経営母体「九鬼グループ」の関連会社からきな臭いゲームのテストプレイヤーに選ばれた
“朱音”は、訝しみつつも策を巡らせて戦いに挑む容赦無い世界への道を選んでいく──。
開幕から“桐子”はあんな目に遭ってしまうわ、“朱音”が実はアレだったりとか強烈な
印象を与えつつ話を魅せてきます。「PoS」のシステムもなかなかえげつない上に“朱音”
のスキルが非戦闘向きなので「どうやって勝つのか」を考えていく点が興味深くて面白い。
ラストでより鮮明となりますが、何より“朱音”の行動原理が常軌を逸してしまっていて
ある意味、とても清々しい。それに振り回される“桐子”にしてみれば下衆の極みとしか
言えないでしょうけど。他シリーズの先が望めない分、このシリーズに期待を寄せます。
最後の一人を目指して権謀術数を駆使して臨む1人のプレイヤーに焦点をあてる物語です。
(イラスト/さんた茉莉 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869166-6/ 】
新湘南タウンと呼ばれる人工島にただ1つ存在するマンモス校「私立九宝堂学園」。それら
の経営母体「九鬼グループ」の関連会社からきな臭いゲームのテストプレイヤーに選ばれた
“朱音”は、訝しみつつも策を巡らせて戦いに挑む容赦無い世界への道を選んでいく──。
開幕から“桐子”はあんな目に遭ってしまうわ、“朱音”が実はアレだったりとか強烈な
印象を与えつつ話を魅せてきます。「PoS」のシステムもなかなかえげつない上に“朱音”
のスキルが非戦闘向きなので「どうやって勝つのか」を考えていく点が興味深くて面白い。
ラストでより鮮明となりますが、何より“朱音”の行動原理が常軌を逸してしまっていて
ある意味、とても清々しい。それに振り回される“桐子”にしてみれば下衆の極みとしか
言えないでしょうけど。他シリーズの先が望めない分、このシリーズに期待を寄せます。
2015年01月22日
『課外活動サバイバルメソッド』
水瀬葉月 先生が1年ぶりに上梓する作品は新作にして異能バトルロイヤル。広大な学園の
生徒らに異能を与え、殺し合わせる《校長》。その思惑に振り回される少年少女を描きます。
(イラスト/悠久ポン酢 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869163-5/ 】
場面を細かく区切ってシーンプレイヤーも宣言してくれているのでまだ何とかなりますが
それにしても群像劇なだけあって登場人物が多いの何の。死ぬと出現する黒い玉を500個
集めれば脱出できる、と言われても困惑するしかない面々から一人突出するのが“乃愛”。
解剖大好きで桁違いの強さと殺人行為の数々を見せつける“乃愛”を“幸也”のチーム、
“界人”のチーム、“猫啼”&“凛”ペア、“双六”&“秋津穂”が時には真正面から、
時には搦め手で食い止めようとするのが軸となる展開。このあたりの駆け引きが面白い。
更に異能の使い方や《校長》の調整、敵の敵が味方とは限らない人間関係も絡んできて
ジェットコースターのように目まぐるしく展開していきますし、エロもグロも妥協なしの
原点回帰を思わせる作風で続きが興味深いシリーズになりそう。次巻の刊行が楽しみです。
生徒らに異能を与え、殺し合わせる《校長》。その思惑に振り回される少年少女を描きます。
(イラスト/悠久ポン酢 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869163-5/ 】
場面を細かく区切ってシーンプレイヤーも宣言してくれているのでまだ何とかなりますが
それにしても群像劇なだけあって登場人物が多いの何の。死ぬと出現する黒い玉を500個
集めれば脱出できる、と言われても困惑するしかない面々から一人突出するのが“乃愛”。
解剖大好きで桁違いの強さと殺人行為の数々を見せつける“乃愛”を“幸也”のチーム、
“界人”のチーム、“猫啼”&“凛”ペア、“双六”&“秋津穂”が時には真正面から、
時には搦め手で食い止めようとするのが軸となる展開。このあたりの駆け引きが面白い。
更に異能の使い方や《校長》の調整、敵の敵が味方とは限らない人間関係も絡んできて
ジェットコースターのように目まぐるしく展開していきますし、エロもグロも妥協なしの
原点回帰を思わせる作風で続きが興味深いシリーズになりそう。次巻の刊行が楽しみです。