九岡望 先生が贈る神速アクション。第7巻は鬼虫と甲虫の最終戦、“剣菱”と“烏帽子”、
“竜胆”と“虎杖”、“九曜”と“朧”等々、守るものの為に戦う者達の結びの物語です。
(イラスト/吟 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-869040-9/ 】
“阿達夕馬”、“島田宗吾”、“空閑透”。それぞれが抱える本来の過去、それに鬼虫や
甲虫が誕生する経緯が相まってこの激闘の切なさを感じさせます。なぜぶつからなくては
ならなかったのか、歴史というときの流れの物悲しさ、残酷さを垣間見る話運びです。
名立たる黒塚部隊とのバトルも熱いですが、要所で魅せる“菊丸”の頑張り具合に注目を
しておきたいと思います。嵐の前の露払いかも知れませんが獅子奮迅の戦いぶりも見所が
ありましたし、“鴇子”と“鵠子”の和解を未来に繋ぎとめる役割も果たしてくれました。
“九曜”と“朧”、そして“叶葉”。彼女を介してぶつかり合う2人が演出する今そして
未来には心に来るものを感じずにはいられません。“巴”の計らいによって鬼虫としての
歴史にも一区切りつき、“九曜”が見せる自然体の笑顔が印象深く残る作品となりました。