野村美月 先生が新作の架空歴史物語(ヒストリカル・ファンタジー)を上下巻で同時刊行。
上巻は革命後の混乱を治めた王国の都で菓子屋を営む無愛想な男の秘密に触れていきます。
(イラスト:マニャ子 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01 】
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/02sp/02_1411Argent/index.html 】
劇作家“オーギュスト”が〆切に間に合わず差し入れで誤魔化そうと入った小さな菓子屋。
試しに手にとると止まらないほどの美味しさでおみやげを全部1人で食べてしまったほど。
その菓子職人は王宮に呼ばれたり、荒事にも長けていたりと何やら秘密が多そうで──。
かつての戦乱で「将軍の猟犬」として多大な成果を収めた実直な青年“アルジャン”は今や
女王“ロクサーヌ”の菓子職人。「無駄だらけの贅沢な国を作る」と豪語する彼女の言う
「無駄」がいろいろな面で重要な要素を握る物語です。“バルトレオン”将軍も言いますが。
菓子作りを通じて街の揉め事をそれとなく解決に導く“アルジャン”とのひと時を楽しむ
“ロクサーヌ”の緩やかな導入から混乱の世に出会った二人の馴れ初めが示す緊張感溢れる
話運びに惹きつけられます。マニャ子 先生のイラストも雰囲気に実に良く合っています。