2014年11月15日

『祓魔科教官の補習授業2 優等生は振り向かない』

すえばしけん 先生が贈る学園育成祓魔バトル。第2巻は“悠志朗”と生徒たちが合宿を
行うために向かった地で因縁の出会いと陰謀に巻き込まれていきます。そして水着回です。
(絵 : NOCO 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804632


落ちこぼれ補習組に仲間入りし、少しずつではあるが着実に成長しつつある彼女たち見て
自分の才能に自身が持てないと感じる“フィオ”。動揺が隠せない彼女の前に遠縁であり
傭兵団「狂い月(マッドムーン)」団長でもある“比良坂”が現れ尚も心が揺れ動きます。

“かがり”宛ての仕事を利用して向かった合宿先は魔禍魂(デモン)の生理学的分析を
専門とする研究者にして治癒系咒禁師の第一人者“猪浦”の活動拠点。“比良坂”たちが
目をつけたのが彼の異端なる研究ということで“フィオ”たちも巻き込まれていきます。

非道の限りを尽くす“比良坂”を前に善戦するも一歩及ばずな所を救うのが“悠志朗”で、
と思いきや思わぬ伏兵が。この意外性は中々良い話運びだと思いました。“フィオ”の誤解
も解けたところで“花耶”が“かがり”に向けた宣戦布告は功を奏するのかが楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年11月14日

『魔法剣士のエクストラ3』

若桜拓海 先生が贈る育成&バトルファンタジー。第3巻は「大魔決戦祭」出場に向けて
あと1人の勧誘に努める“零人”が候補生と浅からぬ縁があるらしく、大いに難航します。
(イラスト/橘由宇 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/570.html


“アンネッタ”が雲隠れしていた理由が“零人”にあり、更に長期不在が仇となり“零人”
にラッキースケベな場面を提供してしまったこと。これにより拒否の姿勢を崩すチャンスを
失った彼の前にかつての宗家当主候補“朔耶”が侮蔑の姿勢で登場するから泣きっ面に蜂。

そして、異世獣が通常示す空間侵食現象とは異なる「天使の光輪」とした変異事象発生に
かつて完膚なきまでに消し飛ばしたその存在の再生を示唆され戸惑いが隠せない“零人”。
完全なる再生のためその依代となった意外な人物に敵意全開で襲われ苦戦を強いられます。

・・・“朔耶”の件はだいぶ裏をかかれましたが、“紗奈美”たちの成長に助けられる形と
なった“零人”や、着実に成長を遂げていく彼女たち自身を描く上でポイントとなるお話
であったかと思います。王権制覇者を目指す「明日」に近づいたその先に注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年11月13日

『VRMMOをカネの力で無双する3』

鰤/牙 先生が贈る圧倒的な課金バトルアクション。第3巻は“アイリス”にライバル心を
燃やす“ネム”のやっかみに“一朗”不在の中、“桜子”が彼女を守る盾として奮闘します。
(イラスト/桑島黎音 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/571.html


蝉川夏哉 先生の似顔絵上手いですね、ということで今巻はWeb版には無いほぼオリジナルの
お話。「ナロファン」運営会社の社長“あざみ”と“一朗”の会合で経営面での苦境を示し
新規公開の海フィールドで“ネム”が仲間連れで戦闘を仕掛けてくる逆境が描かれます。

“あめしょー”や“マツナガ”のプレイスタイルがより鮮明に明示されるところも興味深い
ところですが、やはり“キルシュ”としての立場を演じきる“桜子”がとてもカッコイイ。
“アイリス”の反応も面白いですし、何より 桑島 先生の挿絵が強く印象づけてきます。

“ネム”であろうとも“めぐみ”としての姿勢を崩さないあたりに“一朗”が最後通牒を
つきつけようとする瞬間、“アイリス”がしっかりと止めてきたあたりも評価に値する所
があるかと。システムにすら影響を及ぼす“一朗”が次はどんな無双をするか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年11月12日

『クロックワーク・プラネットIII』

榎宮祐 先生が贈るアクション&ファンタジー。第3巻は区画・秋葉原に現れた巨大兵器が
放つ電磁場により甚大な打撃を受けた“ナオト”たちが歴史に名を残す反撃に打って出ます。
(協著:暇奈椿 先生 イラスト:茨乃 先生)

http://lanove.kodansha.co.jp/?id=9818/37977#38361


“ナオト”のことを「Y」と称し、執拗に追い詰めていく“ゲンナイ”。あまりに不利な
状況を目の当たりにして何度もくじけそうになる“マリー”。そんな彼女を不甲斐なく
感じる“ナオト”の叱咤と自分が何とかすると意気込んでしまう“アンクル”に注目。

度重なる彼の言及にキレた“マリー”が危機を打開すべく「互いの感覚を使いこなす方法」
を編み出すあたりは熱い展開で、かつ犯罪という名の下にやりたい放題を見せてくる彼ら
のある意味、清々しいです。あと“アンクル”が可愛すぎて“リューズ”の影が薄いです。

今回なんでページ数こんなに多いの? と思わざるを得ない訳ですが、あとがきを見るに
色々すったもんだがあったようで。物分りの良すぎる“蓮子”の登場や“ゲンナイ”の
後ろに構えていた黒幕の存在も明らかになって、ますますの波乱は必至なようです。

posted by 秋野ソラ at 00:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年11月11日

『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』

枯野瑛 先生が5年の歳月を経て世に送り出す新作は終末の世界を描くファンタジー作品。
恐ろしき獣に人らが滅ぼされた世界で聖剣を手に戦う妖精兵と青年教官の日々を描きます。
(イラスト:ue 先生)

http://www.sneakerbunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=321407000109


地上を追われ、空に浮かぶ島へ逃げた残存種。獣人族の島で「微無し(シルシナシ)」と
嫌われ日銭を稼ぐ“ヴィレム”が街中で出会った少女の「夢のような思い出作り」を手引き
して「わたしのことは忘れて」と言われ、別れていく。再び再会するとも知らずに──。

借金返済のために紹介された「軍名義の兵器」を管理する仕事。けれどそこには先日会った
“クトリ”という少女のほか同年代以下の少女しかいない。では一体なにを管理するのか、
ということで過去を自分と今の少女を見比べつつ存在意義を探す彼の言動が主軸の1つ。

表紙の“クトリ”が印象深い泣き顔を見せるとおり、妖精兵は悲しい結末を背負う者たち。
けれどそれを覆せるのでは、と“ヴィレム”が示すことで“クトリ”たちの心に希望が
見え始めます。戦う彼女たちに救いはあるのか、続く展開に注目したいと思います。


#よろしければ、こちらもどうぞ。

##枯野瑛を愛でる漢たち 〜5年ぶりの新刊に感慨を〜 - Togetterまとめ
#【 http://togetter.com/li/735547

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル