TVアニメの放映が無事終了した 健速 先生の人気シリーズ。通算19冊目は海水浴、肝試し、
夏祭りと夏を満喫する六畳間の面々を見つめつつ“孝太郎”が自身の気持ちを見直します。
(イラスト/ポコ 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/561.html 】
侵略者の少女たちが幸せな人生を歩むのを見届ける。昔とは雰囲気が変わったと“賢治”
から指摘された“孝太郎”はそんな想いを強くする。けれどそれは心の奥底に残る深い傷
が元で生じている、少女たちには未だ埋められない心の距離感の裏返しでもあるワケで。
守られるだけでなく守ってあげられる存在であること、ぬくもりを与えられる立場である
ことを六畳間の面々がそれぞれのアプローチで“孝太郎”に示していく話運びに父性的な
微笑ましさを感じてしまう今日この頃。“エルファリア”の壮大な思惑に驚かされます。
ということで突然の父“雄一郎”来訪によって諭されたところからまた一つ、感情に変化
が生まれた“孝太郎”。これまでのこと、そしてこれからのことに思いを馳せる彼が出す
結論に注目しつつ、次は新たな魔法の力を得たあの人の登場を見届けたいと思います。