2014年09月05日

『穢れ聖者のエク・セ・レスタ3』

新見聖 先生が贈るリベリオン・サーガ、第3巻は敵に“オルドネス”と“ゼウル”を残す
のみとなった“シリュウ”と“エトラ”の復讐劇が、まさに劇的な幕切れを迎えます。
(イラスト:minoa 先生(ニトロプラス))

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1211


予告通りスィグア人を処刑する道を選んだ“ゼウル”の行動に戸惑いながらも救いの手を
差し伸べてみれば、恩を仇で返す所業にあてられ絶望を感じずにはいられぬ“シリュウ”。
彼を心から支えてくれるのは“エトラ”しかいない、ということで絆が更に深まります。

その絆の深さが皇帝“オルドネス”の圧倒的な力の差に直面したときに大いなる糧となる
・・・という展開に持っていくかと思いきや、思わぬ黒幕に追い詰められる“シリュウ”。
彼の懊悩を払拭するのは“エトラ”と結んだ約束、ということで最後まで足掻き続けます。

常に裏の裏まで読んで備え、行動する“シリュウ”の思惑が上手く嵌る瞬間が楽しい作品
でした。彼らにふさわしい復讐の遂げ方も落とし所としては十分だと思います。3巻と
いう枠の中できっちり纏めた点も評価しつつ、無事の完結を心よりお祝い申し上げます。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル