2014年09月30日

『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件6』

野村美月 先生が贈るファンタジー家庭教師コメディ。第6巻はロマンシアの音楽祭に出席
する“竜樹”と“聖羅”に同行する“シャール”がある決断を迫られる事態に陥ります。
(イラスト:karory 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01


“ポーラローズ”姫にあらぬ誤解を受けていた事を知り困惑の色が隠せない“竜樹”王子。
英雄の従者“ヨルン”と名乗る少年に英雄と決めつけられ、付きまとわれる“ギルマー”。
赤銅色の髪と紅茶色の瞳をもつ美女に「世界を救ってほしい」と依頼される“シャール”。

三者三様の悩みを抱えることになったロマンシアにはカリスマ教祖を抱える「終末教」が
竜の復活と世界の再生を説き台頭しつつあるこれまた悩ましい状況。そこに“聖羅”が
対立意識をむき出しに真っ向勝負へ挑むものだから“シャール”も驚かざるを得ない展開。

なぜ彼女がそんなにむきになるのか。それぞれの悩みが思わぬ流れで解決したその先に
答えが示されるのですが、これまた予想外の話運びで続きが気にならないワケがない。
“雪”王妃の手紙もこの話を紐解くのに重要な要素満載で俄然注目度が高まる所です。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月29日

『蒼井葉留の正しい日本語2』

最強タッグで贈る 竹岡葉月 先生のディクショナル・ラブコメディ。第2巻は気合いを
入れて高校デビューに臨む“葉留”と“縁”が思わぬところから騒動に巻き込まれます。
(イラスト:タケオカミホ 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=301402000407


早速、オタク仲間の“根津”を友人とした“縁”が幸先良い・・・かと思いきや、オタクを
毛嫌いする“六花”からのつっかかりを受け深く静かに全面戦争へ突入。“葉留”の方は
推して知るべし、ってワケでもなかったりしますが。というか紛らわしいのですけど。

“六花”がそんな態度をとるにはある理由があり、縁あってその解決に2人も手を貸す
ことになります。裏読みが必要なミステリーっぽい展開で今巻もまた驚かせてくれます。
“葉留”を“葉留”たらしめた人物の名前が出てくるのが思わせぶりで気になります。

続きが出るかどうかはこの巻の売上げ次第、という厳しいコメントを見るに昨今の市場の
厳しさを感じると共に、これだけ興味深いテーマを扱う作品がここで埋もれてしまうのは
実に惜しいところ。未読の方はぜひ買って読んでほしいと切に思う次第でございます。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月28日

『デート・ア・ライブ11 鳶一デビル』

橘公司 先生の大人気シリーズ。第11巻は“狂三”の力を借りて過去の、“折紙”の決定的
な瞬間に立ち会った“士道”が歴史を、世界を変えるべく奮闘する様子を描きます。
(イラスト:つなこ 先生)

http://www.fujimishobo.co.jp/bk_detail.php?pcd=301401000396


“狂三”のトリックスターぶりが今回も光る流れ。どうにか“士道”の過去改変処置は
成功するものの、“折紙”の存在が元とは違う世界に遷移。しかも〈デビル〉という
突如現れては精霊狩りを繰り返すという最重要警戒対象の精霊がいるのだからさあ大変。

また新しく関係を築き直していく過程で今の“折紙”に以前の“折紙”が垣間見えたり
して“士道”も、そして“折紙”自身も戸惑いが隠せないところ。それでも彼女に伝えた
想いを、そして願いを果たすべく全力を尽くす“士道”の格好良さに惹かれます。

オリジナルストーリーでの劇場版アニメ制作が決定した勢いに乗って最高潮のシーンを
豪華美麗な見開きイラストで魅せてくるあたりは圧巻というか流石と言うほかになく。
“ファントム”の言動がとても気になりますが次回は短編集でございますよ、っと。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月27日

『不戦無敵の影殺師(ヴァージン・ナイフ) 3』

森田季節 先生が贈る異能力者の光と闇を描くリアル・アクション。第3巻は異能力組織
「御大」を刺激し、新たに圧倒的な差を見せつけられる“朱雀”たちの苦悩を描きます。
(イラスト/にぃと 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094515138


表の最強となった“朱雀”と“小手毬”に「御大」から“殺々姫”“分倍河原”そして
同じ影殺師の“斎村”が圧倒的な力の差を見せつけて、次回KC出場辞退を迫るどころか
異能力者たちの立場を崩壊させる暴挙に打って出ると宣言。絶望の淵に立たされます。

そこに“小手毬”が「正」の字で印をつけていたチェックが50に届き、煌霊として新たな
命を吹き込まれた彼女の意思と決意を示してきます。・・・コミカルな要素に使われるもの
かと思っていただけにこのシリアス展開はなかなか印象に残るものがありました。

“滝ヶ峰”との共闘、それも総出の対決に危険度の高さを感じ、なおも臆する“朱雀”の
悩みっぷりが等身大すぎて相変わらず胸に刺さるものが。とても締りのいい終わり具合に
完結の予感を匂わせますが、ちゃんと続くようですので注目しておきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月26日

『俺、ツインテールになります。7』

アニメ放送間近! 水沢夢 先生のツインテール愛あふれるシリーズ。第7巻は“イースナ”
を仲間に迎えて賑やかなツインテイルズたちに戦う意味を問いかける者たちが対峙します。
(イラスト/春日歩 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094515084
http://www.tbs.co.jp/anime/ore_twi/


ということで“フェニックスギルディ”が“唯乃結翼”として語る「テイルギア」の秘密、
そしてポニーテールとツインテールという属性の枠を超えた正義について熱く語るターン。
その言動に一番のショックを受けた“慧理那”の心の傷をじわじわと蓄積していきます。

そこに追い討ちをかけるように判明してしまう観束と神堂の家にまつわる秘密の繋がり。
アイデンティティをも崩す衝撃の事実に“慧理那”の暗黒面が発露する。ヒーローものの
悪堕ち展開、実にツボですね。かつての仲間が敵となって力を見せつけるお約束が素敵。

相手が恋愛属性であったこともあり、色々と揺り動かされたツインテイルズたち。他にも
“イースナ”の相変わらず間違った歩み寄りや“メガ・ネ”があっさりと人気をさらって
いく場面なども面白いです。次は百合属性ということでテンション上げて待ってます。

posted by 秋野ソラ at 00:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月25日

『かくて夜明けの神殺者(デイブレイカー)2』

中維 先生が贈るデイブレイク・アクション。第2巻は古の神々から依頼を受けた“幸太”
を最凶の魔術師コンビやら最強のデイブレイカーが襲いかかり絶体絶命の窮地を迎えます。
(イラスト/しらび 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866901-6/


アーモロート再建の隙を突く犯罪組織の活動を抑えたい。日本の神からそう依頼を受けた
“幸太”達は早速「魔術結社レギオン」に襲撃され、しかも“メリアン”を所望とのこと
で心穏やかではありません。そこに不死身の“弥勒峠”が加わり打つ手も狭まってきます。

居丈高な態度を取る「MU」も実は不甲斐ないものだと気付いたときには“アミー”の計画
も順調に進んでおり、“メリアン”も奪われて、と後手後手の“幸太”。覆せないはずの
ピンチをチャンスに変える“幸太”らしい意地の悪さが熱い展開を呼び起こします。

“右近”に縛られた者たちの物語でもあり、人と神魔が歩み寄る物語でもあり、そして
愛する物語でもある。“幸太”の手のひら返しがあるうちは最後のはまだ遠い道のりで
ありましょうが。“幸太”の成長を心待ちにする存在が気になるところで次に続きます。

posted by 秋野ソラ at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月24日

『僕と彼女のゲーム戦争7』

有名ゲームが実名登場する 師走トオル 先生の人気シリーズ。第7巻は「現代遊戯部」の
存続が危ぶまれる状況を作ってしまった“岸嶺”が決意と本気を見せつけてきます。
(イラスト/八宝備仁 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866866-8/


夏海公司 先生からちゃんと了解を得てつけた章題「なれる! デバッガー」が生々しい。
ゲーム業界も負けじと過酷な様子を覗かせてくれます。ということで初バイトに挑んだ
“岸嶺”のこの行動が苦境と熱い戦いを見せる本編へと物語を誘う起爆剤となります。

今回扱うタイトルは「不意を突いてプレイヤーをシューティングするゲーム」とはよく
言ったものだ、ということでFPSの『バトルフィールド4』。汚名返上とばかりにプロの
ゲーマーに師事するなど“岸嶺”が前のめりです。それにしてもプロって凄いです。

ゲーム大会に《宵闇の魔術師》率いる超強豪チームも参戦! とあって絶望感ハンパない
最中、師事を受けた“岸嶺”がその教えを突如昇華させて繰り広げるファイン・プレー
の数々が熱いです。“権田原”の人生をも揺るがす彼の動向が引き続き気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月23日

『ガーリー・エアフォース』

『なれる!SE』の 夏海公司 先生が贈る新作。謎の飛翔体に制空権を奪われた世界で
空を憧憬する少年と対抗兵器「ドーター」を操る少女型の操縦機構が邂逅する物語です。
(イラスト/遠坂あさぎ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866862-0/


中国に突如飛来した「ザイ」、中国語で災厄を意味するそれらにエアショーを披露中の
母親を撃墜され、命からがら逃げた“慧”。脱出用の船を襲うヤツらを撃退する未知の
機体が墜落し、救助に向かう彼が搭乗する美少女パイロットに唇を奪われてしまう──。

謎の経験をした彼は幼馴染の“明華(ミンホア)”と日本へ戻り、偶然にも再会を果たす
ことに。“グリペン”と名乗ったその少女はとある欠陥を抱えており、彼と一緒に居る
間はそれが解消されると判明してからは否応無しに軍や彼女と関係していくことに。

世間知らずな彼女の振る舞いや“慧”と出会って一緒に成長していく様子が実に魅力的。
イラストも雰囲気に合っていて特徴を掴みやすくなっているところも評価として高め。
巻数が振られていませんが、ぜひシリーズものとして続けてほしいと感じる作品です。

posted by 秋野ソラ at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月22日

『魔法科高校の劣等生14 古都内乱編<上>』

佐島勤 先生が贈る大人気シリーズ、第14巻は逃亡の後に行方をくらました“周”の捕縛
依頼を“真夜”から受けた“達也”が「論文コンペ」の会場でもある京都に赴きます。
(イラスト/石田可奈 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866860-6/
http://mahouka.jp/


「パラサイドール」事件の尾を引く現状を担う“周”はまだまだ舞台から降りません。
まずは所在確認ということでとんでもない方々と交渉し、力を借りる“達也”。自身は
かつて“リーナ”と対決した反省を踏まえ新魔法の開発に着手します。まさに傑物。

そんな兄の行動を察する“深雪”は生徒会長選挙に難なく当選。「書記長」という肩書き
をも押し通す多少のわがままも今となっては微笑ましい。今回あらわにした嫉妬心もその
1つ。“エリカ”にあんなにも恐れさせるあたり、こちらも尋常ではありません。

“周”を匿う古式魔法師の一大勢力「伝統派」。彼らに少なからず円のある“達也”の師
“八雲”。そして“九島”という家。そこへ“七草”が絡んでいくこととなるのだから
さあ大変。取り乱す“真由美”が“達也”にどんなお願いを吹っかけるのか楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月21日

『愛だ恋だを取り締まる俺に、春がやってきたので無秩序(カオス) 1』


竹井10日 先生が贈る新シリーズ。完全な遺伝子解析の結果、恋愛による子孫繁栄が悪と
判断される近未来で学生恋愛Gメンが恋愛テロ組織撲滅に臨むコメディを拝読しました。
(イラスト:さいさい 先生)

http://www.sneakerbunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=321405000200


恋愛禁止法が制定され、法の番人としてその職務に務める恋愛警察“天音”と恋愛取締官
“統吾”。法の意向に反する活動を続ける「自由恋愛同盟」の中核メンバーが潜伏すると
いうタレコミに基づいて嬬恋学園へ潜入捜査に向かった2人は運命の少女と出会う──。

体内に埋め込まれたチップから恋愛指数が計測され、一定数値を超えると即通報・逮捕に
繋がる状況下で、友情の延長線上だからと手を繋いだりデコチューしたりしてもその数値
が一向に上がらない“恋姫”の挙動が竹井作品らしいキャラで妙な安心感があります。

彼女のエクストリーム言い訳に翻弄されつつも「自由恋愛同盟」の存在に少しずつ迫って
いく“統吾”たち。やがてすべての鍵を握る人物の一人であると“統吾”が知ったとき
物語は大きく動き始める・・・ということで話をどう繋げるのか次巻を待つことにします。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月20日

『うちの居候が世界を掌握している!9』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ。第9巻は“真哉”の妹、それも世紀の
歌姫と称される少女と彼女に迫る危機の来訪に飯山家の面々も巻き込まれていきます。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797380156.html


“真哉”との距離感が近い“イリーナ”の存在に気を揉む“桃香”たち。あげく自分たち
の高校に転校してきて周囲の騒々しさも勢いを増す中で勝負を挑まれたりと気が気でない
雰囲気になりますが、彼女が命を狙われていると知り、状況は深刻に変化していきます。

現在の輝かしい状況とはまるで正反対とも言える彼女の生い立ちが明らかになることで
彼女が口にする「劇を演じる」というキーワードが意味するところも見えてくる。そして
その終わりが示唆する未来に対して覚悟を決める彼女の意志の強さも伝わってきます。

“イリーナ”を襲う手段に目をつけた“真哉”。犯人を突き止めることに成功したものの
その手段の入手先は不明なまま、ということで調べようとした矢先に“ルファ”から緊急
連絡。その中で示された「彼女」が何をしているのか、続きが気になる展開を見せます。

posted by 秋野ソラ at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月19日

『はたらく魔王さま!0』

和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー。12冊目は少年時代の“真奥”
こと“サタン”たちの出会いと衝突を綴る始まりの物語に短編二編を収録した特別編です。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866900-9/


ヤンチャが過ぎる“サタン”や居丈高な“ルシフェル”、面持ちの違う“アルシエル”が
新鮮に映る「はたらく魔王さま達! -a long time ago-」。倒し倒される魔界の常識を
覆すために培った知識と拙い能力をもって苦難の道を行く若き“サタン”の物語です。

脅威として立ちはだかる“アルシエル”に対し、長い時を生きることができる、という
悪魔の利点を活かして長期的視野で反撃に臨むあたりが興味深い展開。“サタン”の最初
のパートナーは自分ではなかった、と“千穂”に語る“アルシエル”が印象に残ります。

“エミリア”たちの苦労が涙ぐましい「はたらく勇者さま達! -a long time ago-」や
各々が出会う前の三者三様の正月を描く「悪魔と勇者と女子高生 -A happy new year-」
といった短編も楽しく読ませていただきました。ということで次は本編待機です。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月18日

『ストライク・ザ・ブラッド11 逃亡の第四真祖』

三雲岳斗 先生が贈る大人気学園アクションファンタジー、第11巻は正月に絃神島を離れ
帰省中に魔導災害に遭った“凪沙”を助けに向かう“古城”をとある人物が阻みます。
(イラスト/マニャ子 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866865-1/


“凪沙”を連れて里帰りする“牙城”が何やら予想外の事態に巻き込まれたことを示す
出だしと打って変わって“雪菜”と振袖姿の“浅葱”を連れて初詣に向かう両手に花状態
の“古城”。けれど“凪沙”たちと連絡が取れない異常を察してからは状況が一転します。

獅子王機関とも繋がらないどころか“凪沙”の失踪に関与している節があることが分かり
動揺が隠せない“雪菜”。いても立ってもいられない“古城”と共に里帰り先の絃神島
島外への脱出を図る2人を、何の因果か“那月”ちゃんがお相手することになります。

血気にはやる両名に、焚きつけた“霧葉”も参戦してのケンカはそれでも分が悪い賭け。
“雪菜”の思わぬ切り札に勝ちを譲った“那月”の好意に甘えようとするその瞬間、彼女
も驚愕する闖入者に再び窮地に陥る“古城”は一体どうなるのか。続きが気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月17日

『マグダラで眠れVI』

支倉凍砂 先生のファンタジー小説。 第6巻は古代の民の謎を追う“クースラ”たちが、
かつて天使が降臨したという町でガラス職人のいざこざに巻き込まれる顛末を描きます。
(イラスト/鍋島テツヒロ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866899-6/


「伝説の灰を撒くと金や銀が育つ」という言い伝えを担う硝子職人は職業柄、高温を作り
出すために大量の燃料を消費する。それにより経済的な負担を強いられる街の人々と確執
が排斥運動に繋がる直前、両者の間に在る密かな恋物語に“クースラ”が気付きます。

明確な変化が窺える“フェネシス”との関係や“イリーネ”が抱き続ける願い、つまり
恋心あふれる状況に「惚れ薬」もしくは「催淫薬」といった単語が飛び交い繊細な機微
を垣間見せる各々の言動が見所の1つ。“クースラ”もまだまだ素直じゃありません。

確執も恋物語も一気に解決させてしまう奇跡を起こす鍵が「伝説の灰」にあることに
気がついた“クースラ”の大見得の切り方、そして導き出された結果に注目。やはり
コミュニケーション・エラーは回避すべきリスクであることを思い知らされました。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月16日

『神様のメモ帳9』

杉井光 先生の NEET TEEN ストーリー、シリーズ最終巻。紫苑寺家当主の危篤に伴い次々
現れる実家の関係者と相続問題に関わる殺人事件に“アリス”たちが巻き込まれます。
(イラスト/岸田メル 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866728-9/


身を護るために同居を申し出る“茉梨”や、上を行くクラック技術で否応無く身柄を引き
受ける“螢一”。その他諸々、紫苑寺家の闇に呑まれる前に“鳴海”たちを突き放しに
かかる“アリス”の決意。為す術もなく一度は打ちひしがれる彼の姿は痛々しい程です。

けれどちょっとした気付きから「It's the only NEET thing to do.」その言葉に後押し
されるかのように“アリス”を取り戻す勇気と力を得た“鳴海”。一世一代の詐欺に出る
彼の格好良さはぜひ注目してほしい所。そして紫苑寺家が抱える驚愕の真実についても。

“アリス”に代わって探偵役を務める“鳴海”が、彼女の名前が持つ意味を説いたとき
最後の事件の解決と別れが物悲しさを誘います。最後の演出と締め括りがまた絶妙で良い
終わり方をした、とつくづく思います。無事の完結を心よりお祝い申し上げます。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月15日

『異世界居酒屋「のぶ」』

「小説家になろう」最大のコンテスト「なろうコン大賞」にて 蝉川夏哉 先生が受賞した
作品。異世界に繋がった居酒屋で物珍しく美味い料理を求める客たちが物語を紡ぎます。
(イラスト:転 先生)

http://tkj.jp/campaign/konorano/bunko/special/narou/
http://ncode.syosetu.com/n9773bj/


「トリアエズナマ」。ウチらには分かるけどキミたちには分からない、その雰囲気を示す
カタカナで綴られた字面が良い。そこから居酒屋「のぶ」の味にハマっていく異世界の
人々が集い、繋がっていく小編の連続がまた読みやすくて小気味良いのもすばらしい。

そして何よりも出てくる料理の絶妙な描写が、いわゆる「飯テロ」を彷彿とさせて思わず
酒と肴を買ってきたくなる読了感が味わえます。『孤独のグルメ』の 久住昌之 先生から
帯コメントを戴いたのも良いタイミング。・・・ノイタミナ枠でアニメ化とかどうですか?

多くの客を呼び込んだ「トリアエズナマ」が店を畳む危機をも招き入れる事態に陥ります
が、店の常連たちが力を貸して凌ぎきるという人情味あふれる展開には心温まるものを
感じました。“のぶ”と“しのぶ”の自然体な関係も魅力の1つでオススメの1冊です。

posted by 秋野ソラ at 01:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月14日

『恋をしたら死ぬとか、つらたんです!』

みかみてれん 先生のWeb小説が書籍化。恋をしたら即死亡、という未来の乙女ゲームへと
送り込まれた人類史上最高の惚れっぽい少女(クレイジーサイコビッチ)の運命や如何に。
(イラスト:(主人公イラスト)依存 先生、(美少年イラスト)松本テマリ 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047297548/?aid=crp
http://ncode.syosetu.com/n6529bs/


未来の体感型乙女ゲーム『乙女は辛いデス』のテストプレイヤーとして選ばれた“ヒナ”。
未来人“シュルツ”の説明によると、恋愛力が常人で10程度なのに53万もあるという少女。
「恋をすると死ぬ」「クリアするまで出られない」そんな仕様が想定外の展開を生み──。

ということで巻き込まれた“シュルツ”がとんでもなくかわいそうに見えて仕方がない。
少し進んだかと思えば唐突に死んでいく、何回やっても死んでいく“ヒナ”の思考と嗜好
にある種の戦慄を覚えながらも慣れてしまうあたりはまさに他人事だからか(苦笑)。

現実世界で過去にやらかした「やんちゃ」ぶりを示すエピソードの数々も衝撃的。まさか
それがゲーム攻略に活かされることになるとは思いもせず。女子高生になり恋する気持ち
を抑えてきた彼女がどこまでぶっ飛んでいってしまうのか、実に興味が沸く物語です。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月13日

『奥様は惨殺少女』

フリーホラーゲーム『料理』と『奥様は惨殺少女』の原作者である 神波裕太 先生が自ら
ノベル化。とあるサラリーマンと中学生の愛妻が繰り広げる衝撃の連続を拝読しました。
(イラスト:wogura 先生)

http://www.amazon.co.jp/dp/4040669843/ref=cm_sw_r_tw_dp_jc0cub1H4HC7N
http://t-o-k.sakura.ne.jp/


「お風呂にする? ご飯にする? むしろ私? それとも・・・・・・みゆきに、する・・・・・・?」
中学生の“さゆり”を妻とする“大志”が“みゆき”を選ぶと即 BAD END でやり直し?
不自然な状況下で平然と日々を過ごす彼と彼女の間に何が起こっているというのか──。

殺されては復活して、とまるでゲームみたいな展開を見せながら「どうもそうじゃないぞ」
という「今」が明らかになっていく流れ。“さゆり”の苦しみが、狂気が最高潮に達する
頃には“大志”も“みゆき”もおかしくなっていることに気付かされ、慄くほかなく。

全ては“みゆき”の家庭事情が、そして彼女自身の気質が引き起こした悪夢としか言い様
のない現実。巻き込まれた“さゆり”が、そして“大志”が不憫で仕方がない。願わくば
二人にいま一度、幸せなときを。そんなことを思わずにはいられない物語でありました。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月12日

『クロス×レガリア 王威の決戦』

三田誠 先生が贈るシリーズ第8巻。“西王母”の圧倒的な力の差を見せつけられつつも
王権(レガリア)を持つ者の意地として“ナタ”を救うべく“馳郎”が立ち向かいます。
(イラスト:ゆーげん 先生)

http://www.sneakerbunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=321403000166


ロリババア、良いですね! ということで白鳳六家が一角「真朱」の序列第一位“真冬”
が登場したことで俄然勢いづく“馳郎”たち。“真冬”いわく、このことすら先代白翁
は読んでいたのではないか、そんなことを感じさせる“真冬”の言葉が印象に残ります。

その先代白翁の意思を確かめるために打ち出した“馳郎”の突拍子もないアプローチが
これまた凄い。更に言うと“西王母”が今回の事を起こした事情を鑑みて手を打ちつつ
真っ向から立ち向かっていくあたり、白翁であり王なのだと強く感じさせてくれました。

数々の激闘の中で、やはり目を惹くのは“蓮花”と“ナタ”の一戦。気持ちも体も一線を
超えた彼女の情熱的で苛烈な攻めの姿勢が非情に好ましく映りました。終章で見せた彼女
の優位性が未来に上手く繋がればと思います。ということで完結おめでとうございます。

posted by 秋野ソラ at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年09月11日

『ワールドウォーカーズ・クロニクル ─異世界渡り英雄記─』

『月花の歌姫と魔技の王』の 翅田大介 先生が贈る新作は異世界トリップ・ファンタジー。
世界の中心に在る塔が突如放つ光と共に降ってきた少女にある少年が運命を動かされます。
(イラスト/い〜どぅ〜 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/558.html


天上までそびえ、神の御業とされる《塔(トゥリス)》。それを奉る「塔神協会」の新米
騎士を務める“ヴィル”はかつての功績から「白刃の死神」と称されるも身分は低いまま。
そんな状況もお構いなしの彼はある目的のため、いつか旅に出ることを夢見ていた──。

最近の「HJ文庫」に見られる傾向として「強い男主人公が出てくる」気がする今日この頃。
“ヴィル”も自身の能力の高さと剣に光を纏わせる謎の力をもって自由気ままに生きて、
腐敗した塔神協会から救った謎の少女“ミュート”と共に異世界へ旅立つのも厭わない。

旅立った先で「陸躯人(リクビト)」と「海身人(ウミビト)」のいざこざから救った
“アマラ”とイイ感じになってみたり、追いかけてきた“エリザ”から迫られたりと
増えていく異世界とその現地妻が物語にどう絡んでくるのかがポイントになりそうです。


#僭越ながら、まとめさせていただいております。

#【ツイッター・インタビュー】
#『ワールドウォーカーズ・クロニクル -異世界渡り英雄記-』
#(HJ文庫)著者・翅田大介先生 - Togetterまとめ
#【 http://togetter.com/li/712050

posted by 秋野ソラ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル