ある日突然、人ならざる者となった少年を主人公とするドラマティック青春ノベルです。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
ことですが、それはさておき。今回は「演劇」の題材をモチーフにした物語で安定した
滑り出しを見せていると感じました。語彙が足りませんが上手いとしか言えませんな。
揃いの少数精鋭な演劇部に誘われて、しかも演じるのがドラキュラという苦悩と困惑の
連続に満ちた日々を過ごす彼とヒロイン役である“綾音”の機微と歩み寄りが見せ所。
演じきったその先が実に青春真っ只中な雰囲気で羨ましい限り。その彼を見つめる“雫”
や“理歌”の思惑や次のテーマがどんな物語を呼び込むか楽しみなところであります。