2014年05月22日

『サクラカグラ 1』

名作『ONE〜輝く季節へ〜』『Kanon』の制作に携わった 久弥直樹 先生の長編小説処女作。
とある依頼から学園の謎に迫る少女の日常が歪みを帯びていく学園ミステリーを拝読です。
(Illustration/岸田メル 先生)

http://www.seikaisha.co.jp/information/2014/04/23-post-213.html


「僕が誰に殺されたのか知りたい」。誰の目にも映らない、記憶も定かでないという少年
を視ることのできる少女“此花”。彼女がなし崩しに受けたその依頼をこなす中で変化
していく「日常」を意識させると共に、彼がついた「嘘」がその日常を揺り動かします。

「──正義の味方は、人知れず戦うものだから」。場面は変わって「リンネカグラ」では
“ぼく”と“凜音”という二人の邂逅を描きます。“此花”たちの話は? と思って油断
していると終盤のどんでん返しでこの学園の異常性がいよいよ浮き彫りとなってきます。

「──この言葉は、キミにも消せない」。そして「コノハナカグラ──断章」でこれまで
提示されてきた要素が繋がり始めて「どうするの? ねぇ、どうするの?」と続きを早く
せっつきたくなる引きを見せます。新しく始まる日常がどう変化するのか、楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル