2014年05月21日

『聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 7』

アニメ化が決定し、七桃りお 先生によるコミック連載も始まった あわむら赤光 先生の
絶対最強の学園ソード&ソーサリィ。第7巻は“諸葉”にあらぬ嫌疑が掛けられます。
(イラスト:refeia 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797377415.html


refeia 先生が「ネリーさんと暮らしたいマン2号」と仰られておりますのも実に納得。
その彼女も言及する“ヂーシン”がこれまた狡猾でどこまでも悪役めいているのが何とも
小憎たらしい。だからこそラストの“諸葉”のキレっぷりに共感できるワケですが。

あと、“シャルル”がすげぇ面倒臭い性格で“静乃”のファインプレーが無かったら
あの結末は訪れていなかったのかと思うと・・・いや、何かしら理由をつけて出向いてきて
いたかも知れませんね。まぁ、きっちりと〆るところは〆てくれたので良しとします。

小気味良いと感じたのは“賢典”の場面もですかね。“諸葉”の株が全力で買われている
ところが感じられて読んでいてスカッとするところでした。今回のMVPは“静乃”と判断
している今日この頃、次巻は短編集ということでラブコメ展開が期待できそうです。

posted by 秋野ソラ at 01:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月20日

『ハンドレッド5 −デュアルアクト−』

箕崎准 先生が贈るメカバトルアクション、第二部の幕を開ける第5巻は“エミリア”の
婚約解消に向けて彼女の故郷を訪れた“ハヤト”が国を賭けた陰謀に巻き込まれます。
(イラスト:大熊猫介 先生(ニトロプラス))

http://www.sbcr.jp/products/4797377156.html


“ダグラス”とその共連れがこれでもか、と言わんばかりに卑劣な悪役を努めてくれる
こともあって否応なしに窮地に立たされる“ハヤト”がそれを引っ繰り返す展開は実に
爽快です。「ハンドレッドが想いに応えてくれる」と信じることが力になるのも熱い。

今回、影の功労者となった“カレン”も気がつけば“エミリア”の願いは成就していて
“ハヤト”と引っ付きたい放題な状況。彼を手助けしてくれた教皇“セリヴィア”とも
色々あって気が気でない所。こちらからすれば爆発しろレベルな“ハヤト”君です。

舞台裏では人工生命体(ホムンクルス)“ジョーカー”の「武芸者(スレイヤー)狩り」
に巻き込まれた“カレン”が謎の声に導かれ、想いを託されるシーンもあり見どころの
一つです。何とか陰謀を食い止めたと思ったら今度は惑星レベルの危機が迫るようです。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月19日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 5』

「第三回ラノベ好き書店員大賞」で第1位に輝いた 大森藤ノ 先生が贈る人気シリーズ。
第5巻は罠に嵌められた“ベル”たちが深きダンジョンの決死行に臨む顛末を描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797377149.html
http://syotenin.ranobe.net/


400ページ近い厚さがあるのに圧倒的に読みやすい。そしてまた展開がアツい。人の妬み、
「ダンジョン」の憎しみに晒された“ベル”が「英雄」としての己の資質や“ヴェルフ”
たちの助力や数々の冒険者たちの力を集めてそれを打ち負かしていく姿が実に格好良い。

物語に彩りを添える ヤスダスズヒト 先生の見開き絵やデザイン面での趣向を凝らした
演出が目を惹く部分も評価したい所。ラッキースケベなシチュエーションにも恵まれて
益々注目を集める“ベル”ですが彼を見守る目の思惑も枝葉が伸びてきた様に感じます。

その内の1つが今回思わせぶりな言動を見せた“ヘルメス”。その真意は神という存在の
エゴイズム、あるいは享楽な思想を改めて示し、浮き彫りにする形となりました。更には
エピローグで不穏な哄笑をあげる人物も登場して油断がならない状況が続きそうです。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月18日

『RPF レッドドラゴン VI 第六夜(上) 夢幻回廊』

虚淵玄、奈須きのこ、紅玉いづき、しまどりる、成田良悟。五人のためのゲーム、六夜限り
の物語(フィクション)。六夜前半を綴る 三田誠 先生の一冊、読ませていただきました。
(イラスト:しまどりる 先生)

http://sai-zen-sen.jp/publications/reddragon06-1.html
http://sai-zen-sen.jp/special/reddragon/


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  スアロー:うおっ。そらすごい。
  エィハ:え? え? でもちょっとこれは・・・・・・第一夜ぶりに恨みますよFM(笑)。
      ・・・・・・ちょっと禍グラバさん聞いてよ! って言ったら禍グラバさん、超
      わたしの味方してくれるって状況じゃないかな?
  禍グラバ:おっふ。こちらにまで影響が!
  スアロー:予想外のエィハ=禍グラバ国誕生?(笑)。
  エィハ:うーん・・・・・・。
  スアロー:やばい! やばい、俺全員敵に回す!(おろおろ周囲を見回しだす)。
       ちょっとFM、何やってくれてるの!
  FM:みんなに要るものを与えているだけだよ。必要でしょ?(笑)。
  婁:(静かにうなずきながら)大変ありがたいですね。
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ということで遂に戦争。大規模戦闘には各PLにサポート要員が入ったりグッスマさんに
ご協力いただいてフィギュアとかジオラマ作っちゃったりするし、星海社何やってんの
と言わせていただくと共に、この企画の凄さを再認識いたしました。すげぇよ、これ。

##レッドドラゴン 「ジオラマ写真」お蔵だしにグッドスマイルカンパニーの本気を見る
#【 http://togetter.com/li/647022


〈赤の竜〉と対峙する前にPC一人一人に改めて覚悟を決めてもらう場面がありまして
ここでも深く静かに殺意の波動に目覚めている“エィハ”が今巻もMVP級の演技を連発。
FMを唸らせた“婁”を含め揺るぎない信念をもって各人あの場に居たことが伝わります。

しまどりる先生のイラストがまた実に印象的で。見開きどんだけ描かせてるんですかと。
〈竜〉の思念からいろいろ分かったり誘いを受けたりしつつ、全てを賭ける大一番へ。
六夜の最後にしてどんな伝説が生まれたのか、最後までしかと見届けたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月17日

『終物語(上)(中)(下)』

西尾維新 先生が贈る大人気シリーズも終幕に向けていよいよ大詰め。“阿良々木暦”の
これまでの行い、そして青春の日々の過ごし方が問われる物語の数々を纏めて拝読です。
(絵:VOFAN 先生)

http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2838575
http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2838613
http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2838680
http://bookclub.kodansha.co.jp/kodansha-box/topics/nishio/


“阿良々木暦”に訪れる怪異がもたらす現象は彼自身も忘れていた「自分らしさ」の元に
なる昔話を呼び起こす。そこに何度となく現れる“忍野扇”なる少女は彼が「知っている」
ということを示唆し続ける。彼女は一体何者? 特殊な能力を有しているのだろうか──。

「私は何も知りませんよ。あなたが知っているんです」そのセリフに込められた意味を
知るまでにここまで紙幅を費やしたワケですが、分かればなるほど納得の落としどころ。
揺さぶられても生き方のブレない“阿良々木暦”という少年の真骨頂を魅せてくれました。

人間強度が下がった自分を悪いとは思わなくなった彼を支える「友情出演」にも注目。
“羽川翼”のファインプレーによってあの人の再来を迎えるとは。思わず歓喜しました。
ここから10年の集大成、『続・終物語』へと続くということで最後まで見届けます。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル