2014年05月26日

『きんいろカルテット!(2)』

遊歩新夢 先生が贈る青春音楽ストーリー。第2巻は国際アンサンブルコンペへの招待状が
送られてきた“菜珠沙”たちの参加資格を満たすため、新たなメンバー確保に動きます。
(イラスト:DSマイル 先生)

http://over-lap.co.jp/%E3%81%8D%E3%82%93%E3%81%84%E3%82%8D%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%88%EF%BC%81%E2%91%A1/product/0/9784906866816/?cat=BNK&swrd=


人も集まれば十人十色、楽器も揃えば千差万別。「Kiss Me Hymn」のメンバーに“由真”
や“真里菜”、問題を抱える“ミシェル”を加えてのアンサンブルをどう成功させるか。
“貴ノ恵”の執念と「接着剤」というキーワードが印象に残る展開で魅せてくれます。

そして「歌う」という表現。音楽バカであることを自称する“英司”の指導を受けて
その豊かさを増していく“菜珠沙”たちの活き活きとした表情が字面から伝わってくる
かのよう。このあたりの妙は前巻から変わらぬ素晴らしい点の1つでもあります。

さらに“ミシェル”の件や“英司”のことについて鍵を握る“リチャード”の言動。
特に後者については一旦退けたものの売上げ次第ではワンチャンあるかもしれません。
そこは是非はねのけて3巻、4巻・・・そしてドラマCD化へと繋げてほしいと期待します。


#僭越ながら、まとめさせていただきました。

#『きんいろカルテット!A』音源紹介 - Togetterまとめ
#【 http://togetter.com/li/671051


posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月25日

『続・城ヶ崎奈央と電撃文庫作家になるための10のメソッド』

五十嵐雄策 先生が贈る、ライトノベル作家を目指す少女の物語、その続編。拾い上げ組
として作家デビューが決まった“奈央”は“渉”との二人三脚で新たな局面を迎えます。
(イラスト/翠燕 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866509-4/


授賞式の見学に始まり、同じ高校生作家にして受賞組の“久遠時三月”にライバル視され
“渉”はラッキースケベな目に遭いつつ“奈央”を作家としてデビューさせるために尽力
する。その結果として彼女は作家としてのスタート地点にようやく立つまでに至る──。

作中で残りのメソッド、「原稿修正の基本方針」「取材のやり方」「文庫ができるまで」
「あとがきについて」「作家としての心構え」に言及するにあたり今回も実在の作品や
作家さん、それらに関係するエピソードがわんさか出てくるので引き続き楽しめます。

作家としてデビューすることはゴールではない、という点に触れているあたりは流石に
重みのあるところであったかと思います。“奈央”と“渉”の恋の行方についても着実
にまとめてくれていて単純に読み物としても楽しめたと思います。面白かったです。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月24日

『エロマンガ先生(2) 妹と世界で一番面白い小説』

「電撃大王」にて rin 先生によるコミカライズを早くも決めた 伏見つかさ 先生の注目作。
第2巻は兄妹の夢を叶えるため「妹小説(仮)」出版に向けて“マサムネ”たちが動きます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866531-5/


訴えられても文句が言えないほどの無法ぶりを見せる“紗霧”の愚行を経て、兄妹の作品
を出版できるようになったと思ったら刊行予定日は1年後。小説家として身を立てる必要
のあった“マサムネ”たちは起死回生の策として「ラノベ天下一武闘会」にうって出る。

いわゆる「龍皇杯」のような企画に横槍を入れてきたのが“マサムネ”の宿敵とも言える
“千寿ムラマサ”。圧倒的な売上部数を誇る大先生から告げられた真実、そしてお願いに
屈することなく挑んでいく“マサムネ”が男らしさを魅せつけてくれます。

何のために小説を書くのか、ということを極限まで突き詰めた解の1つが“ムラマサ”で
あるとも言えるワケで実に興味深いキャラです。居たら居たで面倒ではあると思いますが。
夢の途中にある2人にはどんな運命が待ち受けているやら。続きを楽しみにしておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月23日

『はたらく魔王さま!11』

和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー、第11巻は地球へと戻ってきた
“恵美”に借金の請求を突きつける“真奥”が現れ、安息する間もない日々が続きます。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866554-4/


まぁ、“真奥”対して恩義は感じている“恵美”のほうが一枚上手だったワケですが。
中々に新鮮な制服姿でありますね。戻ってきてからの二人の関係に気を揉む“千恵”も
新しい一歩を踏み出した“恵美”と張り合う“真奥”の姿を見て一安心、でしょうか。

“エメラダ”から告げられた“オルバ”の思惑、“ノルド”からのろけられつつ打ち明け
られた“ライラ”の所業、“志波”から語られた「世界組成」の真意。色々な事が様々な
面から判明する重要な話でもありました。・・・“恵美”のキレっぷりは支持する派です。

思わぬところから「エンテ・イスラ」の人類に危機が降りかかる恐れを知った“真奥”
たちは「天界」と「セフィラ」を良好な関係で結びつける必要がありますが、さてどう
動くか。“川田”の指摘にもある人間関係の動きと共に続きを注視したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年05月22日

『サクラカグラ 1』

名作『ONE〜輝く季節へ〜』『Kanon』の制作に携わった 久弥直樹 先生の長編小説処女作。
とある依頼から学園の謎に迫る少女の日常が歪みを帯びていく学園ミステリーを拝読です。
(Illustration/岸田メル 先生)

http://www.seikaisha.co.jp/information/2014/04/23-post-213.html


「僕が誰に殺されたのか知りたい」。誰の目にも映らない、記憶も定かでないという少年
を視ることのできる少女“此花”。彼女がなし崩しに受けたその依頼をこなす中で変化
していく「日常」を意識させると共に、彼がついた「嘘」がその日常を揺り動かします。

「──正義の味方は、人知れず戦うものだから」。場面は変わって「リンネカグラ」では
“ぼく”と“凜音”という二人の邂逅を描きます。“此花”たちの話は? と思って油断
していると終盤のどんでん返しでこの学園の異常性がいよいよ浮き彫りとなってきます。

「──この言葉は、キミにも消せない」。そして「コノハナカグラ──断章」でこれまで
提示されてきた要素が繋がり始めて「どうするの? ねぇ、どうするの?」と続きを早く
せっつきたくなる引きを見せます。新しく始まる日常がどう変化するのか、楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル