2014年04月30日

『GJ部ロスタイム』

新木伸 先生が贈るゆるふわ日常四コマ小説。高等部および中等部の面々の「その後」を
描く物語が満を持しての登場。最後の最後までゆるふわな日々を過ごす様子を堪能です。
(イラスト/あるや 先生)

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094514780


“京夜”が“キョロ子”から横暴キャラとして見られている理由が誤解から、とはね。
オレマン第二段階を発動し続ければ結果としては自明の理ですが。その上、女装で更に
乙女心を惑わすあたりは色々な意味で女性の敵。協定の件もようやく知ったようですし。

“ジンジン”も面倒な性分を抱えたまま今を生きてる、という感じである種の安心感が。
“小手指”さんもなんでくっつかなかったかな、というくらい異性の友人関係を維持して
ますし。相手の様子を見る感じでも先はまだまだ長いというところでしょうか。

「オレマン休みの日」。どんだけ毒されたんだ“キョロ子”、とただ苦笑するしかない
エピソードも微笑ましさあふれる一面。そんな彼女にもGJ部魂が絆として繋がっていく
という締め括りは見事でした。次回作も四コマ小説になるか、注目したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年04月29日

『神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード 4』

榊一郎 先生が贈る新世代ポリフォニカ、最終巻は「コガムラ神曲楽舞団」を不正進級だと
糾弾する声にどう対処したか。そしてその後に訪れるエピソードの数々を収録しています。
(イラスト:カントク 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797376548.html


世の人々に“ウリル”のこと、「コガムラ神曲楽舞団」のメンバーのことは認めてほしい
と感情的になる“ラグナス”が熱いところを魅せつけてくれました。「合奏」という形態
の難しさを背景に擁護してくれたトルバス神曲学院も評価に値するものがありました。

「コガムラ神曲楽舞団」にしか出来ない神曲を使った仕事への道筋も立ち、お役目御免と
一歩身を引こうとする“メイゼル”と、一歩身を引く可能性を示唆される“ラグナス”。
二人とも“ウリル”に振り回されているあたりは似たもの同士、という気がしました。

巻末には みかきみかこ 先生による『神曲奏界ポリフォニカ あなざー』を引き続き収録。
やはり、リプレイのメンバーはキャラが立ってるよなぁ、と改めて痛感させされます。
これで「ポリフォニカ」は一通り出尽くした感じですかね。お疲れ様でございました。

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2014年04月28日

『落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)4』

空路恵 先生によるコミック連載が始まった、海空りく 先生が贈る学園ソードアクション。
第4巻は「七星剣武祭」準備中に登場した予想外の敵勢力に“一輝”たちが圧倒されます。
(イラスト:をん 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797377200.html


力のハイパーインフレ発生、といったところでしょうか。“刀華”と激戦を繰り広げて
いたのが児戯であったかのように。土壇場で“一輝”が一矢報いるところや“ステラ”が
悔しがる他に無い新たな強さに打ち勝つためには修行のターンが必要そうです。

そんな敵の登場する時期が“アリス”の不穏な行動が徐々に積み重なりが充足したとき
でもあるワケで。“アリス”の過去が今の行動に繋がっていることが明白となっただけに
あの返しは意外。とは言え破軍学園での生活に意味があった証として喜ばしく思えます。

更に印象に残った出来事と言えば“珠雫”の伐刀絶技。思いつきで実行に移すにしては
規格外もいいところです。次巻へと物語が続くにあたって気になるのは“一輝”が得体
の知れない恐怖を感じる“天音”の存在。どこまで食い込んでくるのか興味津々です。

posted by 秋野ソラ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年04月27日

『大正空想魔術夜話 墜落乙女ジヱノサヰド』

『失恋探偵ももせ』シリーズを完結させた 岬鷺宮 先生が贈る新作。大正の東京を脅かす
異形・活キ人形を凄惨に屠る墜落乙女と真実を伝える新聞記者、2人が織り成す物語です。
(イラスト/NOCO 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866402-8/


“人形座座長”と名乗る者からの犯行予告と共に始まった「活キ人形」による人々の襲撃。
その自動人形たちを蹂躙していく“墜落乙女”もまた自らを悪人と称し恐れられていく。
謎だらけの現実を前に報道の責務を果たさんとする“乱歩”が彼女の正体に迫ります。

彼女との契約のもと、独占取材を続けることで名を上げていく“乱歩”。“座長”自らの
登場予告に“墜落乙女”といがみ合う仲たる女性警官“桔梗”と共同戦線を張らせること
にも成功し順風満帆な最中、「人形座事件」の首謀者として冤罪をかけられてしまいます。

冤罪を晴らさんとする過程で全ては過去の出来事に人生を決められた人々によって導かれた
結果であることを知った“乱歩”は失意の後、ある決意に突き動かされることになります。
切なくも微笑ましい結末を選んだ彼はどんな地獄に落ちていくのか気になる所であります。

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2014年04月26日

『マーシアン・ウォースクール』

「メディアワークス文庫」作品を上梓する エドワード・スミス 先生が「電撃文庫」にて
贈るのは未来の火星を舞台に未知の生命体との戦いを余儀なくされる少年たちの物語です。
(イラスト/凱 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866381-6/


仲がよろしいワケではない地球の士官学校から火星の軍属学校にやってきた“タキオン”。
彼を迎え入れる際に発生した一悶着が所属するクラスの雰囲気をのっけから最悪な状況へ
落とし込みます。・・・このへんの流れは読んでいて辛かったような気がします。

人手不足な戦況の中、親善大使としての側面をもつ“タキオン”がいることで危険な戦場
へと借り出されることもないと見込んだ級友たちの期待を裏切る彼の宣告。名誉の戦死を
望まれる彼が生き残りを賭けて説得にあたる所から物語は熱を帯び始めてきます。

次々と戦場へ送り出される現実と全員生き残るために足掻く“タキオン”の姿を前にして
少しずつ結束を固めていく級友たち。頼れる“シドウ”の活躍や教育係である“メリー”
の認識のズレを乗り越えて一定の戦果を上げた展開は見どころ満載で実に良かったです。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル