「ゼロの書」を探す魔女と巻き込まれた半獣半人の傭兵が織り成すファンタジー作品です。
(イラスト/しずまよしのり 先生)
【 http://asciimw.jp/award/taisyo/20th/works/zero/index.html 】
結果としてこの大賞受賞作が一番推せる内容だと思います。あとがきでも触れられている
王道展開を突っ走る剣と魔法のファンタジー、という展開が素直に頭の中に入ってきます。
嫌いなのに何の因果か共に旅をすることになった“傭兵”が保とうとする彼女との間隔が
絶妙な雰囲気を醸し出しています。“ゼロ”の言い回しがまた味があって大変良いです。
彼の手のひらで踊らされる形となりますが、世間を知らないだけで魔法に関しては引けを
とらない“ゼロ”が仕掛けた思わぬ秘策が伏線して効いてくる展開も見所かと思います。