2014年02月11日

『ロムニア帝国興亡記II ─風車(れきし)を回す風─』

舞阪洸 先生が贈る戦記ファンタジー、第2巻は「うつけ皇子」こと“サイファカール”が
分裂の危機を憂い奇策と秘策をもって密かに、着実に立ち上がっていく過程を描きます。
(イラスト:エレクトさわる 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301306000185


適材適所。圧倒的に駒の数が少ない“サイファカール”が値踏みした“ザネッティ”たち
が有する思いがけない能力に戦力の底上げが感じられます。“ステラステラ”の独白は
相変わらず間が抜けてますが、その分を“リリィ”が補ってくれている気がします。

とは言え、まだまだ弱小な“サイファカール”が戦わずに勝つための秘策を打ち、それを
磐石なものとするための奇策に一役買うのが“ソフィ”たち女性陣。図らずも役得を得る
皇子ですけれども、そちらを気に掛けるより優先すべきことが見えているご様子。

皇帝崩御の理由が何ともあっけないのは気になるところですが、歴史を動かす風、それも
突風となったことは言うまでも無く、それに突き動かされたのは“サイファカール”だけ
ではない部分も明らかに。群雄割拠の世を彼らがどう生き抜くのか、注目したい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル