2014年02月14日

『黒き英雄の一撃無双<ワンターンキル!> 2.恥辱の魔女』

望公太 先生のネオ・ヒロイック・バトルエンタメ。第2巻は全てを捨てて人間界に身を
置くことにした“ルーシア”に話の焦点を当てつつ、“悠理”たちの活躍を描きます。
(イラスト/夕薙 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/519.html


片や「素人童貞」、片や「似非ビッチ」と言い争いを繰り広げる“悠理”と“ルーシア”
がイイ雰囲気を作っております。過去のしがらみから窮地に陥る彼女の心の支えとなった
彼の一言が思いのほか胸に響いた模様です。それを見る“雪羽”は面白くなさそうですが。

“悠理”の強さを認めた序列一位の“雪羽”が更なる強さを求めて彼にお願いしたことは
かつての彼女であれば屈辱にも感じたでしょうに。そうした心境の変化が「したたかさ」
として表れていることが良く分かります。ドジを踏んで可愛らしい面はそのままですが。

“悠理”に敗れた“一王”が導き出した自分なりの戦う理由。その姿を嘆いてみせる父
“帝王”が思い描く強さ。その間に位置し、思いに触れる降魔騎士団の団長“緋蜜”の
黒い思惑が「彼女」を脅迫して生じる危機の予感に“悠理”は立ち向かえるのか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年02月13日

『魔装学園H×H(ハイブリッド・ハート)』

久慈マサムネ 先生の「第18回スニーカー大賞・優秀賞」受賞作。異世界の魔導兵器と戦う
魔導装甲を操る少女たちをパワーアップさせるのはHな行為!? という熱い物語を拝読です。
(イラスト:Hisasi 先生 メカデザイン:黒銀 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321310000116


改稿して「ただのエロ小説だーっ!」と担当編集に怒られるのも無理がない、あるいは
ジュブナイル・ポルノとの境界を模索するかのようなえちぃシチュエーションの数々。
Hisasi 先生のイラストと相まって思春期の青少年には刺激が強めな内容かと思います。

異世界との衝突により壊滅的な打撃を受け、相手方の歴然たる技術力の差に蹂躙される
世界にて数少ない希望、魔導装甲「HHG(ハート・ハイブリッド・ギア)」のエネルギー
を補うためという名目で胸を揉みしだくわ咥えるわ。“傷無”爆破予告も辞さない構え。

彼と「接続改装(ハート・ハイブリッド)」することによって活路を見いだそうとする
“愛音”の痛々しいまでの想いが良い形に昇華されるまでの描写が見どころでしょう。
こういうキャラはデレると強いです。新たな敵を予感させる引きが気になるところです。

posted by 秋野ソラ at 01:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年02月12日

『棺姫のチャイカVIII』

榊一郎 先生が贈る新世代ファンタジー、第8巻はハルトゲン公国にて開催される武闘大会
の賞品「皇帝の遺体」を巡ってそれぞれの「チャイカ」たちが想いを胸に動き始めます。
(イラスト:なまにくATK 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301304000210


“トール”たち乱破師(サバター)が「戦魔衆(アキュラ)」が多芸に通じているのに対し
一芸に秀でた乱破師「六ッ星衆(スバル)」が頭数を揃えて敵となり、更には彼らにとって
先輩格となる“シン”も立ち向かうべき相手として登場するという何とも分が悪い状況。

掠め取ることもままならない中で已む無く武闘大会へ出場し、正々堂々と奪い取ることを
決めた“トール”たちに“紅チャイカ”や“ヴィヴィ”らも追従。共闘も辞さない彼らの
更に上を行く“シン”に歯噛みする“トール”は自身を半人前と認めざるを得ない流れに。

新しく登場した二人のチャイカ、“アリーナ”と“イリーナ”の思惑。その背後にいる
あの人物の狙い。「チャイカ」という存在が何なのか、未だ明らかでないまま個々人の
目は武芸大会の本戦へと向きます。圧倒的不利を覆せるのか、続きが気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年02月11日

『ロムニア帝国興亡記II ─風車(れきし)を回す風─』

舞阪洸 先生が贈る戦記ファンタジー、第2巻は「うつけ皇子」こと“サイファカール”が
分裂の危機を憂い奇策と秘策をもって密かに、着実に立ち上がっていく過程を描きます。
(イラスト:エレクトさわる 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301306000185


適材適所。圧倒的に駒の数が少ない“サイファカール”が値踏みした“ザネッティ”たち
が有する思いがけない能力に戦力の底上げが感じられます。“ステラステラ”の独白は
相変わらず間が抜けてますが、その分を“リリィ”が補ってくれている気がします。

とは言え、まだまだ弱小な“サイファカール”が戦わずに勝つための秘策を打ち、それを
磐石なものとするための奇策に一役買うのが“ソフィ”たち女性陣。図らずも役得を得る
皇子ですけれども、そちらを気に掛けるより優先すべきことが見えているご様子。

皇帝崩御の理由が何ともあっけないのは気になるところですが、歴史を動かす風、それも
突風となったことは言うまでも無く、それに突き動かされたのは“サイファカール”だけ
ではない部分も明らかに。群雄割拠の世を彼らがどう生き抜くのか、注目したい所です。

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2014年02月10日

『落ちてきた龍王と滅びゆく魔女の国V』

舞阪洸 先生が贈る戦乱無双ファンタジー、第5巻は初めての敗北を味わった「八八旅団」
との戦いから学び、勝利への糸口を掴んだ“ナーガ”たちが奇襲に全力を注ぎます。
(イラスト:よう太 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1124


負けても取り戻せる戦と判断して手を尽くす“ナーガ”たち。後が無い、という状況下で
あるにもかかわらず緊迫した様子もないのは彼のスケベ心全開な様子が場の空気を和らげ
ているのと共に、魔女たちが彼を信頼している表れでもあるかと思います。

これまでと勝手の違う魔女たちの奮闘ぶりに戸惑いつつも勢いに乗せられて軍を進める
“ジュエルジュード”の心にあるのは慢心。対する“ナーガ”には虚心坦懐の面持ちで
準備した策が次々と功を奏し、前回の負けを雪ぐ形となりました。実に爽快です。

魔女たちの今後を見据えて、戦国の世によく見られる一騎打ちで決着をつけようと提案し
それを受け入れた“ハリガン”の勇姿にも注目。今回の結果を受けて人の世にも水面下の
動きが見られ、呼ばれた先でも“ナーガ”は乱世に巻き込まれる宿命にあるようです。

posted by 秋野ソラ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル